前作「チラー便覧 -冷却配管の基本から配管実例まで-」は、おかげさまで多くの方々よりご好評を賜ることができました。

平素より冷却水を取り扱われている皆様に、さらにお役立ちできますよう、このたび続編の「チラー便覧2」を刊行するに至りました。
「チラー便覧シリーズ」では、水を中心とした液体の配管について主に取り上げております。
今回は「配管系統図」と「冷却改善方法」に関する内容を掲載いたしました。

設備配管に関しましては「中を目で見て確認する」ことが困難なため、万一トラブルが発生してしまった際に、不具合箇所の発見や原因の解明が困難で、復旧を遅らせてしまう原因にもなってしまいます。
また、配管が複雑な設備や大規模な設備では、配管全体を把握すること自体が非常に困難となります。

そのため、設備配管の全体像の理解、仕様把握のためには「配管系統図」が必要となってきます。
一見、複雑そうな記号や線が羅列されているこの図の中には、全体を把握するためのエッセンスだけではなく、改善へつながるヒントが多く隠されており、まさに「宝の地図」と言っても過言ではありません。

また、弊社の営業担当がお客様の生産現場へご訪問させていただいた際に、「冷却の改善方法」が知りたいというご相談を多くいただいております。

近年の気温上昇、生産量・生産スピードの上昇、設備周辺の環境の変化により、冷却能力の増強が必要になってくるケースが増えているのではないかと推察いたします。

本書では、「配管系統図」の基本から、役に立つ豆知識、さらには冷却に関するトラブルの解決方法をまとめています。

新たに設備配管や冷却設備に携わる従業員の皆様への教材として、また平素より設備配管、冷却設備を取扱われている皆様の参考資料として役立てていただければ幸いです。