～CAN FDプロトコルのデバッグ効率が向上～

東京、2015年8月20日発 –キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、InfiniiVision 4000シリーズおよび3000T Xシリーズ オシロスコープ向けオプションのISO CAN FDデコード＆トリガー機能を発表します。この新しい機能は、CAN FD向けのISO規格であるISO 11898-1にも準拠し、デバッグ効率の向上を可能にします。

CAN FDは自動車制御と診断アプリケーション向けの次世代高性能シリアル・バス・プロトコルで、バスの負荷削減やスループットを改善し、現在の自動車アプリケーションの要求に対応することができます。CAN2.0は、シリアルバスのイベント駆動型であるため、伝送速度は1 Mbpsが上限でした。CAN FDでは、フレームごとのデータフィールドにおける伝送速度が最大10 Mbpsまで高速化し、ペイロードが最大8バイトから64バイトに拡大しています。

CAN FDの高速なデータレートでは、物理層での高速信号のシグナルインテグリティ試験とデバッグにオシロスコープを用いることが重要になっています。キーサイトのInfiniiVision 4000シリーズおよび3000T Xシリーズの新しいCAN FDトリガー＆デコード機能は、ハードウェアデコードにより、業界最速のデコード更新速度を実現しています。オシロスコープの波形とデコード更新速度が高速になることで、不規則かつ不定期に起こるエラーの捕捉が容易になります。自動車の安全を確保するために、デザイン段階でバスエラーを検知し排除することが非常に重要です。

さらに、不定期なバスエラーをすぐに捕捉ができるInfiniiVision 4000シリーズおよび3000T Xシリーズのハードウェアデコードは、業界でもっとも詳細までCAN FDのエラーのトリガーと解析ができます。これには、スタッフビットエラー、フォームエラー、CRCエラー、アクノリッジエラー、エラーフレームなど特定のエラーをデコード、トータライズ、トリガーする機能が含まれています。