～IMS 2023(サンディエゴで6月13～15日に開催)でリリース予定の新しい4x-781AシリーズはRF/マイクロ波テスト要件に対応～


電気テストと検証向けモジュラー型シグナル・スイッチング/シミュレーション・ソリューションのリーディング・サプライヤであるピカリング インターフェース(本社：英国、クラクトン・オン・シー)は車載レーダーなどの新技術を含む要求の厳しいRF/通信アプリケーションに関連する110GHzのシグナル・スイッチングが可能なPXI/PXIeマイクロ波リレー・モジュールの新シリーズを発表しました。ピカリングの終端SPDTマイクロ波スイッチ・ファミリを拡充し、IMSでリリースされる予定の新製品は初の110GHz対応製品で、ピカリングのスイッチング・システム内で最も高いRFスイッチング性能を特長としています。動作周波数が上昇する中、ピッカリングは最新のRFテスト要件に対応するRF/マイクロ波スイッチング・ソリューションを増やし、110GHzをサポートします。

40-781A-92x(PXI)と42-781A-92x(PXIe)モジュールはシングルまたはデュアルのマイクロ波切替スイッチのペイロードで構成されており、50Ωで最大110GHzのスイッチング能力を有しています。外付け端子が用意されており、前面パネルから高品質のSMA 1.0コネクタで接続可能です。外部終端スイッチのメリットとしてはユーザーが終端を高出力RF負荷に取り換えて信号レベルを上げられる点が挙げられます。このようなスイッチトポロジーのフレキシビリティにより、終端4ポートのバイパス(終端を1つ取り外す)、5ポートDP3T(両方の終端を取り外す)など、スイッチ機能を変更して構成することも可能です。

40/42-781A-92xシリーズはラッチング・リレーを使用し、動作にパルス信号のみを必要とする(ラッチング・リレーの接点は電源を切っても最後に設定した状態を維持する)ため、(フェイルセーフスイッチと比較して)スイッチ通電時の発熱が最小限に抑えられます。LED表示を採用しているため、スイッチの状態を視覚的に確認することができ、システムの動作確認に有用です。

ピカリングのスイッチング・プロダクト・マネージャーのスティーブ・エドワーズは「新しい40/42-781A-92xモジュールはレーダーや衛星、陸上短距離通信のテストアプリケーションに加え、車載レーダーなどの新しいマイクロ波技術に適しています。このモジュールはマイクロ波アプリケーション向けですが、極めて低い挿入損失と超高電圧絶縁が重要なRFスペクトルでも多くの用途が考えられます。また、35W(終端なし)の電力処理が要求される低周波数でも利用できます」と述べました。

さらに、リレーサイクルのカウント機能が備わっているため、モジュールの状態をあらかじめ監視してテスト・システムの予知保全を行うことも可能です。
接点ごとに動作回数がモジュールに保存され、リレーが寿命に近づいているかどうかを判断できます。この情報を基に信号が通過する頻度の高い接点を頻度の低い接点に入れ替えることで、リレーの耐用年数を延ばすことができます。

40/42-781A-92xシリーズはドライバが付属しており、一般的なソフトウェア・プログラミング環境でサポートが可能です。OSについてはMicrosoftがサポートするWindowsの全バージョンと主要なLinuxソリューションに加え、他のリアルタイムHiL(Hardware-in-the-Loop)ツールもサポートしています。