FET内蔵 同期整流方式 降圧型スイッチングレギュレータ
2011/07/22
エイブリック(株)
セイコーインスツル株式会社(略称:SII、社長:新保雅文、本社:千葉県千葉市美浜区中瀬1-8、TEL:043-211-1111)は、携帯機器に最適な小型パッケージを採用し、FET(*1)を内蔵した同期整流方式(*2)PWM制御(*3)の降圧型スイッチングレギュレータ IC 「S-8550/8551シリーズ」の販売を2007年7月から開始します。
降圧型スイッチングレギュレータは、スイッチのオン/オフを繰り返してコイルに発生した電荷をコンデンサに蓄えることにより、電池の高い電圧を、使用する機器等に適した低い電圧に効率良く変えることができるICです。例えば、3.6V(リチウムイオン電池1本)の電池電圧を1.8Vや2.5Vに降圧することができ、携帯電話など、電池で動かす携帯機器で使われています。
携帯電話を始めとする各種携帯機器において、小型化、低電力化、高機能化の要求がますます強まっております。特に電源部においては安定した電源供給のため、急激な負荷電流の変動に対し、出力電圧が高速に応答することが求められております(高速負荷応答特性)。また小型化のため各種部品点数を少なくすることも要求されております。
本ICではこのような要求に応えるため、FETを内蔵し、高速動作で効率(*4)がよい同期整流方式のPWM 制御 降圧型スイッチングレギュレータを開発いたしました。
「S-8550/8551シリーズ」は、(1)高速負荷応答特性のため出力電圧のアンダーシュート量(*5)が小さい、(2)高周波1.2MHzのためリップル電圧(ノイズの一種)が小さくなり、電圧の変動を少なく抑えることができる、(3)小型のセラミックコンデンサを使えるため、部品実装面積を小さくできる、(4)小型SOT-23-5パッケージ(実装面積 2.8×2.9mm)を採用、などの特長を備えており、小型携帯機器に最適な降圧型スイッチングレギュレータです。
SIIは、業界で定評のあるボルテージディテクタなどの電源IC、高信頼性のE2PROM、そして時計技術で培ったリアルタイムクロックなど、各種ICを製造販売してまいりました。携帯機器のさらなる低消費、高精度、小型化の要求に対応するため、これからもSIIはこれらのニーズに対応した各種ICのラインナップを強化してまいります。
(*1) FET: FieldEffectTransistor(電界効果トランジスタ)。ゲート、ドレイン、ソースの3つの端子を持つトランジスタ。ゲートに電圧を印加することでドレインとソース間の電流を制御することができる。
(*2) 同期整流方式:外付け部品としてダイオードの代わりにFETを採用する方式。本ICでは、FETを内蔵している。効率化が可能となる。
(*3) PWM制御:パルス幅変調方式のことで、スイッチのオン/オフ時間の割合(デューティ比)を可変する方式。電圧変動やノイズの発生が少ない。
(*4) 効率:電池の電力量を有効に活用できる度合いのこと。
(*5) アンダーシュート量:出力電圧が一時的に下回る変動量。
【主な特長】
1.高速負荷応答特性のため出力電圧のアンダーシュート量が小さい
負荷電流が急激に変動した場合、電源部の出力電圧が変動します。この負荷電流に対しての出力電圧の応答速度が速い(高速負荷応答特性)ほど、出力電圧の変動幅が少なくなります。そのため、安定した電源の供給に寄与します。
本製品では急激な負荷変動に対する出力電圧の応答時間が従来製品より高速化されています。そのため、負荷変動に対する出力電圧のアンダーシュート量が、従来製品の約半分程度になっております。例えば負荷電流が0.1mA→300mA (VIN=3.6V,VOUT=1.8V)の条件において、75mV程度と良好な特性となっております。
2.高周波 発振周波数 1.2MHz
主な従来製品の発振周波数は600KHzでしたが、本製品は1.2MHzと約2倍の周波数になっており、降圧を小刻みに行えます。そのためリップル電圧(ノイズの一種)が小さくなり、電圧の変動を少なく抑えることができます。外付けのコイルを小型化できます。
3.出力セラミックコンデンサ対応
他のコンデンサよりも小型のセラミックコンデンサを使えるため、部品実装面積を小さくできます。
4.超小型SOT-23-5パッケージ(実装面積 2.8×2.9mm)
従来製品の8ピンSOPパッケージ(実装面積:約6×5mm)に比べて3分の1以下の大きさとなっています。そのため小型携帯機器に最適です。
【用途例】
・携帯電話
・デジタルオーディオプレーヤー
・無線通信
・各種携帯機器
【サンプル出荷および量産開始時期】
・サンプル出荷: 2007年2月5日から
・量産開始 : 2007年7月から
セイコーインスツル株式会社
ネットワークコンポーネント・ビジネス 半導体営業総括部
TEL:043−211−1193
降圧型スイッチングレギュレータは、スイッチのオン/オフを繰り返してコイルに発生した電荷をコンデンサに蓄えることにより、電池の高い電圧を、使用する機器等に適した低い電圧に効率良く変えることができるICです。例えば、3.6V(リチウムイオン電池1本)の電池電圧を1.8Vや2.5Vに降圧することができ、携帯電話など、電池で動かす携帯機器で使われています。
携帯電話を始めとする各種携帯機器において、小型化、低電力化、高機能化の要求がますます強まっております。特に電源部においては安定した電源供給のため、急激な負荷電流の変動に対し、出力電圧が高速に応答することが求められております(高速負荷応答特性)。また小型化のため各種部品点数を少なくすることも要求されております。
本ICではこのような要求に応えるため、FETを内蔵し、高速動作で効率(*4)がよい同期整流方式のPWM 制御 降圧型スイッチングレギュレータを開発いたしました。
「S-8550/8551シリーズ」は、(1)高速負荷応答特性のため出力電圧のアンダーシュート量(*5)が小さい、(2)高周波1.2MHzのためリップル電圧(ノイズの一種)が小さくなり、電圧の変動を少なく抑えることができる、(3)小型のセラミックコンデンサを使えるため、部品実装面積を小さくできる、(4)小型SOT-23-5パッケージ(実装面積 2.8×2.9mm)を採用、などの特長を備えており、小型携帯機器に最適な降圧型スイッチングレギュレータです。
SIIは、業界で定評のあるボルテージディテクタなどの電源IC、高信頼性のE2PROM、そして時計技術で培ったリアルタイムクロックなど、各種ICを製造販売してまいりました。携帯機器のさらなる低消費、高精度、小型化の要求に対応するため、これからもSIIはこれらのニーズに対応した各種ICのラインナップを強化してまいります。
(*1) FET: FieldEffectTransistor(電界効果トランジスタ)。ゲート、ドレイン、ソースの3つの端子を持つトランジスタ。ゲートに電圧を印加することでドレインとソース間の電流を制御することができる。
(*2) 同期整流方式:外付け部品としてダイオードの代わりにFETを採用する方式。本ICでは、FETを内蔵している。効率化が可能となる。
(*3) PWM制御:パルス幅変調方式のことで、スイッチのオン/オフ時間の割合(デューティ比)を可変する方式。電圧変動やノイズの発生が少ない。
(*4) 効率:電池の電力量を有効に活用できる度合いのこと。
(*5) アンダーシュート量:出力電圧が一時的に下回る変動量。
【主な特長】
1.高速負荷応答特性のため出力電圧のアンダーシュート量が小さい
負荷電流が急激に変動した場合、電源部の出力電圧が変動します。この負荷電流に対しての出力電圧の応答速度が速い(高速負荷応答特性)ほど、出力電圧の変動幅が少なくなります。そのため、安定した電源の供給に寄与します。
本製品では急激な負荷変動に対する出力電圧の応答時間が従来製品より高速化されています。そのため、負荷変動に対する出力電圧のアンダーシュート量が、従来製品の約半分程度になっております。例えば負荷電流が0.1mA→300mA (VIN=3.6V,VOUT=1.8V)の条件において、75mV程度と良好な特性となっております。
2.高周波 発振周波数 1.2MHz
主な従来製品の発振周波数は600KHzでしたが、本製品は1.2MHzと約2倍の周波数になっており、降圧を小刻みに行えます。そのためリップル電圧(ノイズの一種)が小さくなり、電圧の変動を少なく抑えることができます。外付けのコイルを小型化できます。
3.出力セラミックコンデンサ対応
他のコンデンサよりも小型のセラミックコンデンサを使えるため、部品実装面積を小さくできます。
4.超小型SOT-23-5パッケージ(実装面積 2.8×2.9mm)
従来製品の8ピンSOPパッケージ(実装面積:約6×5mm)に比べて3分の1以下の大きさとなっています。そのため小型携帯機器に最適です。
【用途例】
・携帯電話
・デジタルオーディオプレーヤー
・無線通信
・各種携帯機器
【サンプル出荷および量産開始時期】
・サンプル出荷: 2007年2月5日から
・量産開始 : 2007年7月から
セイコーインスツル株式会社
ネットワークコンポーネント・ビジネス 半導体営業総括部
TEL:043−211−1193
