シリンダーブロックのボア内壁面に条痕が交差していること、皆さんは気づいていると思います。その条痕はシリンダーブロックのボア内壁面にホーニング加工でつける細かい溝となっており、クロスハッチと呼ばれています。

なぜシリンダーブロックのボア内壁面にホーニングで「クロスハッチ」をつける必要があるでしょうか。シリンダーブロック内部かなり高温の環境で、ピストンと ピストンリングが摺動することにより、ボア内壁面に傷付きやすくなります。軽い傷つけた場合、ピストンの上下運動に抵抗が増加し、エンジン性能が劣ります。重い傷つけた場合、オイルの漏れに至って、燃焼すると黒い煙も出てしまいます。

確かに常識で考えると、ボア内壁面は摩擦抵抗を減らすのに鏡面仕上げが良いと思われがちですが、オイル保持力が無いためにスカッフと言う油切れによる傷が生じやすくなるので、潤滑オイルを保持させるための「クロスハッチ」をつける必要があるのです。

シリンダーブロックのホーニング技術は、ある程度でエンジンの性能と寿命を決めています。順調のピストン上下運動を確保する同時に、潤滑オイルの保持力も高める理想的な高精度の「クロスハッチ」を得るために、ホーニング加工工程は一般的に3回以上となります。

シリンダーブロックのホーニングクロスハッチ加工はヨーロッパの最新技術で、従来技術に比べ、シリンダーボア面の潤滑、初期磨耗の面で優れています。この技術はエンジンメーカの重要技術で中国ローカルエンジンメーカに対して開示していないキーテクノロジです。

弊社は自主開発の技術を応用し、荒ホーニング、仕上ホーニング、クロスハッチ、プラトー仕上げに対応すると同時に、ホーニング砥石や研削油などを調整し、シリンダーブロックのボア面性状の要求を達成します。ボアホーニング技術において、国内の最先端を歩んでいます。