(株)朝日ラバーのトピックス
2024/02/14
■独自技術で極薄の「ナノシート電極」を開発!手のひらや足の裏の筋電測定も可能な筋電計測スターターキットの販売を開始
株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎 証券コード5162)は、伸縮配線、ナノシート電極、筋電計をセットにした「筋電測定スターターキット」を2月より発売開始いたします。
2019年に切り紙構造とゴムを複合させた伸び縮みする配線である、伸縮配線を開発しました。この伸縮配線とこのたび新たに開発した極薄電極であるナノシート電極を、筋肉の動きを測る筋電計と組み合わせて「筋電計測スターターキット」として準備いたしました。
1. ナノシート電極とは
ナノシート電極は生体適合性を持つシリコーンゴムと導電性高分子※で構成されており、シートの厚みを1,000nm以下まで薄くした電極です。極薄に成形することで、接着剤を使用せず水のみでタトゥーシールのように肌へ貼り付けることが可能です。皮膚への刺激を確認する24時間閉塞パッチテストにも適合しており、極薄の電極であるため肌へ貼り付けた際の違和感が少なく、一般的な電極と同様に電気信号を読み取ることができます。
※導電性高分子
PEDOT:PSSという導電性高分子を使用しております。導電性ポリマーの一種で、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)から成る複合物の略称で、他の導電性ポリマーに比べ、透明性、成膜性に優れています。
2. 伸縮配線とは
フィルム状の配線表面にシリコーンゴムを当社独自の分子接着接合技術※を用いて被覆させ、立体的に構造変化するよう「切り紙」加工された配線です。ゴムの復元力により低応力で伸縮させることができます。また、伸縮時の抵抗値変化が少ないことが大きな特徴です。
※分子接着接合技術について
分子接着接合技術とは、媒介となる接着剤を使用せず、接着させる物質の表面を加工して化学反応により貼り合わせるというもので、接着剤による貼り合わせに比べて、経年による接着力の劣化がないこと、耐熱性・耐水性に優れていることといった特長があります。
3. 筋電測定スターターキットの特長
筋肉の動きは、筋電計を用いて筋肉を動かした際に発生する電気信号を読み取って測定します。身体に取り付ける電極は通常粘着性あるゲル状の電極を用い、電極と筋電計を配線で繋いで測定を行います。しかし繋がれた配線には伸縮性がないため関節を動かす動作などが制限される、厚みのあるゲル電極は貼り付けできる箇所に制限があるといった課題を抱えていました。
当社の筋電測定スターターキットは、電極と筋電計を伸縮時に応力が小さい当社の伸縮配線で接続することによって、課題であった動きの範囲に関係なく測定することができます。加えて極薄のナノシート電極を用いることにより、今まで測定が難しかった表面の凹凸が複雑な手のひらや足の裏にも電極を貼り付けて測定することが可能になりました。
研究用途などで気軽にお使いいただけるよう、筋電計と伸縮配線、ナノシート電極をセットにした「筋電計測スターターキット」の販売を開始いたします。3月中旬より、ECサイトを通じた販売も開始予定です。
【製品概要】
製品名 : 筋電計測スターターキット
内容 : 筋電計(グローバルリンクステクノロジー社製)、伸縮配線、ナノシート電極
部品販売: 測定用ナノシート電極
【展示会への出展予定】
2024年2月20日~22日 第9回ヘルスケアIT2024 東京ビッグサイト
朝日ラバー出展ブース(小間番号:東ホール4E-30)にて製品展示
【製品ページ】
https://www.asahi-rubber.co.jp/products/emg-ar/index.html
4. 今後の展開
スポーツウェルネス、ヘルスケア、といった分野を目指す市場として捉えつつ、それ以外の様々な市場へのマーケティング活動を継続しニーズを取り込み、伸縮配線やナノシート電極の新たな製品展開を企画するとともに、センシング分野でのさらなる発展を目指します。
2023/12/12
■白河工場にV2Hシステムを導入しました。エネルギーの有効活用を目指します
福島県白河市にある白河工場の敷地内に、V2Hシステム(Vehicle to Home:クルマから家へ)を導入いたしましたのでお知らせします。
V2Hシステムは、電気自動車などに蓄えられた電気を有効活用するためのシステムです。
V2Hシステムにより、車両の電池を利用して施設の電力供給が可能になるため、BCPの観点で災害の際に顧客情報や生産情報を利用するためのITシステムの非常電源としての活用や、通信機器や照明など安全の確保など非常用電源としての活用を想定しています。
また、社有車だけでなく電気自動車やプラグインハイブリッド車で白河工場および隣接する白河第二工場に来社いただいたお客様に充電用としてご利用いただきます。
白河工場をはじめ当社の工場では、太陽光発電パネルを屋根に設置しています。2022年度に自家消費した太陽光発電量は、約97万kWhで全工場の使用総電力の11.9%となりました。当社では今後も、省エネルギー活動と電力の有効活用を推進してまいります。
2023/08/30
■心臓の冠状動脈の構造を立体的にわかりやすく理解できる「CAトレーナー」を開発
株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎 証券コード5162)は、このたび、心臓の冠状動脈モデルの開発と生産に取り組み製品化いたしました。
本製品は2023年8月に、医療関係の学生向けの教育ツールとして、国際医療看護福祉大学校(学校法人国際総合学園、福島県郡山市)に採用されました。
■開発の経緯
当社では、これまで培ってきた顧客や仕入先、研究機関、大学などとのネットワークを生かし、医療教育用の各種シミュレーターの開発を進めてきました。その中で、国際医療看護福祉大学校から、教育現場でのさらなる教育ツールの向上に関するご相談を受け、本製品の開発がスタートしました。
開発の中で国際医療看護福祉大学校 臨床工学技士科のご協力を得て製品化を実現しました。
詳しくは下記URLをご覧ください。
https://www.asahi-rubber.co.jp/topics/2308.html
2023/07/28
■注射(穿刺)トレーニング用パッド「レベラップ」を産学連携で開発
■新素材と耐久性で医療技術者の穿刺技術の向上に貢献
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)医用工学科講師 西手芳明、株式会社タナック(岐阜県岐阜市)、株式会社朝日ラバー(埼玉県さいたま市)は共同で、注射(穿刺(せんし))トレーニング用パッドを開発しました。従来のものに比べてリアル感と耐久性を兼ね備えた新素材を用いることで、トレーニング回数を増やすことが可能となり、医療技術者の穿刺技術の向上に貢献します。
詳しくは下記URLをご覧ください。
https://www.asahi-rubber.co.jp/topics/2307.html
2023/06/16
■人に寄り添ったインテリジェントHCL照明システムに関する共同研究成果が、日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞を受賞しました
-朝日ラバー、埼玉大学-
2023年5月27日に開催された日本設計工学会2023年度春季大会研究発表講演会の表彰式において、日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞を埼玉大学大学院理工学研究科の綿貫啓一教授と当社が受賞しましたのでお知らせします。
日本設計工学会武藤栄次賞優秀設計賞は、企業あるいは研究機関において、優れた製品あるいは研究装置を設計した個人あるいは団体に対し、その功績を顕彰するもので、2006年に創設されました。
埼玉大学先端産業国際ラボラトリー(所長:綿貫啓一教授、大学院理工学研究科・教授)と当社は、2020年より、埼玉大学が有する感性認知支援評価技術と当社が有する分光波長調整技術とにより、「人の感性に寄り添う光」に関する共同研究を進めており、機能性LED光源を設計し、AI感性認知評価に基づく人に寄り添ったインテリジェントHCL(Human Centric Lighting)照明システムの開発を進めています。
このシステムの設計に対して、独創性、設計における重要な工夫、社会的な波及効果、特許の取得などが高く評価され、このたび、日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞を受賞しました。
●受賞名
日本設計工学会2022年度武藤栄次賞優秀設計賞
●受賞対象の設計製品
AI感性認知評価に基づく人に寄り添ったインテリジェントHCL照明システムの開発
●受賞者
綿貫 啓一(埼玉大学)、株式会社朝日ラバー
●受賞対象の設計製品の概要
LEDと蛍光体を用いた波長制御技術による自然光に近い波長成分を持つ光と、AI感性解析とを連動させることにより、リアルタイムで感性や体調などに応じた人に寄り添った照明光へ調整するHCL照明システムを設計しました。照明光は、同じ白色光でも「眠気を感じにくい」「文字がくっきり読める」「眠気を誘う」といった分光波長の異なる光へ切り替えられるよう設定しています。AIを用いて、様々なシーンで人の感性に寄り添いながらQOL向上に貢献するHCL照明システムの提供を実現します。
当社では、独自の色と光のコントロール技術を用いて、青色LEDに蛍光体を配合したシリコーンゴム製キャップを被せることで10,000色以上の光を実現する「ASA COLOR LED」を開発し、主に自動車の内装照明向けに採用いただいています。
この技術を応用した「ASACOLOR LED-EMMO ®」は、本件の人に寄り添ったインテリジェントHCL照明用光源として開発を進めています。光の波長が人にどのような影響を与えるのかについて感性認知評価を行い、人の目には白色光に見えても、眠気を誘う光の波長、または、目が覚める(覚醒)する光の波長を含ませることにより、省エネや明るさに加えて生活様式に合わせることができるシステムを実現する光源を目指しています。
人の感性に寄り添う光 「ASACOLOR LED-EMMO ®」
https://www.asahi-rubber.co.jp/products/asacolor-emmo/index.html
【参考リンク】
大学院理工学研究科 綿貫啓一教授:
http://human.mech.saitama-u.ac.jp/watanuki/profile-watanuki.html
先端産業国際ラボラトリーWebサイト:
http://www.saitama-u.ac.jp/aiit/
2023/03/14
■「パートナーシップ構築宣言」を宣言しました
株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎 証券コード5162)は、このたび、未来を拓くパートナーシップ構築推進会議の趣旨に賛同し、「パートナーシップ構築宣言」を宣言いたしましたのでお知らせいたします。
「パートナーシップ構築宣言」はサプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者の皆さまとの連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを企業の代表者の名前で宣言するものです。
当社は「ゴムが持つ無限の可能性で未来を創り持続可能で明るく快適で豊かな社会の実現に貢献します」というサステナビリティビジョン2030のもと、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組み、社会的責任を果たすべく、取引先の皆さまとの良好なパートナー関係の継続を目指してまいります。
2022/07/26
■白河第二工場がISO13485の認証を取得しました。
~医療機器の品質管理を実施する工場として展開を加速します~
株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎 証券コード5162)は、このたび、福島県白河市にある白河第二工場で、医療機器の品質マネジメントシステム規格であるISO13485の認証を取得いたしましたのでお知らせいたします。
ISO13485は、医療機器に関する国際的な品質マネジメントシステム規格です。
当社では、光学事業、機能事業、通信事業と並んで医療・ライフサイエンス事業を展開し、福島県の第二福島工場と白河第二工場で点滴用輸液バッグのゴム栓や薬液混注用ゴム栓、逆止弁の「ARチェックバルブ」の生産を進めています。
白河第二工場を含めた当社の事業所・工場では、品質マネジメント規格のISO9001を取得しており、目標の達成や顧客満足の向上に繋がる活動を実施していますが、ISO13485では、高い品質管理を求められる医療用機器に適した品質管理のシステム化が要求されています。
白河第二工場では、2020年に福島県の医療機器製造業登録を受け、さらに今回のISO13485の認証取得により、医療業界のものづくり環境構築と品質管理体制を構築していることを世界中のお客様に認識いただきながら、医療品質を高めて事業拡大を加速させていきます。