画像分析により脊椎を診断
2022/02/03
アイ・ディー・エス(IDS imaging)株式会社
~産業用カメラによる脊椎および姿勢の光学分析~
ドイツでは、腰痛は病欠の主な理由になっています。運動不足や、作業時に体の片方だけに力をかけること、太りすぎなどが主な原因です。筋肉や靱帯の硬直も伴い、脊椎や椎間板の摩耗および断裂が生じることもあります。骨粗鬆症、慢性炎症、脊柱側湾症などの脊柱変形なども原因となります。画期的な静止身体 4D測定システムを使用すると、正確な診断が可能になります。
DIERS International GmbH(ドイツ)のDIERS formetric 4Dは、放射線を使わずに、人体の腰、脊椎、骨盤の非接触の高解像度測定を高速に実行できます。移動型バージョンと、頸椎の動きまたは歩行解析の判定、下肢軸測定のための追加モジュールを備え、コンパクトな移動式分析ラボとして利用できます。IDSImaging Development Systems GmbHのuEye 産業用カメラを搭載した最大 5 台のカメラユニットが内蔵されます。
■用途
DIERS formetric 製品ファミリーは、身体の静力学および姿勢の客観的および定量的分析に関する臨床上のさまざまな疑問に対処します。脊柱側湾症などの変形やあらゆる形態の脊椎奇形を視覚化し、多様な進行検査を実行できます。これにより、整形外科医などのユーザーは筋肉系の不均衡や既存の異常姿勢を検出できます。測定は静止状態で行われ、患者はシステムの前面に直立します。
DIERS formetricの測量技術は、物理的には三角測量の原理に基づいています。光プロジェクターが光線のグリッドを患者の背中に照射し、これをカメラユニットで記録します。コンピューターソフトウェアが光線の曲率を解析し、写真測量法(画像測定)の手法を使用して、表面の3 次元画像を生成します。この手法は仮想的な石膏型取りに似ています。検査は迅速で、放射線は使用せず、患者に接触することなく実行されます。本体と動作に必要な空間はわずか1.5×3mで、経済性は高いものです。
他のシステムと比較して、DIERS formetricは背中の表面モデルを提供するほか、反射マーカー不要で脊椎の3Dモデルを提供します。脊椎の方向と骨盤の位置を再現します。4Dテクノロジー(3D+時間成分)により、精度が極めて高くなり、3D手法よりも臨床上の情報価値が大幅に向上します。一連の測定の平均値を取ることで、検査中のわずかな身体の動きが結果に及ぼす影響を最小化できます。さらに、連続した測定により、姿勢分析と機能調査を実行できます。
■全体的な動作分析のための追加コンポーネント
動作中の検査を実行できるようにするため、同社は DIERS formetric システムシリーズに動的バージョンを用意しています。それが DIERS 4D motionです。患者はトレッドミルの上で走ります。最新の投影およびカメラ技術(毎秒60枚の画像)と特別に開発されたソフトウェアを使用して、歩行中の頸椎と骨盤の複雑な相互作用を測定し、動画に表示できます。これにより、椎体の回転の解析と、頸椎の移動モデルの作成が可能です。脊椎矯正や靴の中敷きの使用による脚長差補正などをシミュレーションできます。
追加モジュールにより、コンパクトな動作分析ラボにまで用途を広げられます。ビデオベースの下肢軸ジオメトリを解析するオプションのカメラモジュール DIERS leg axis posteriorおよびlateralなら、姿勢や動作シーケンスでの非対称を判定し、記録できます。システムソフトウェアが患者に貼付された反射マーカーを検出し、移動パターン(動的)と角度(静的および動的)を計算します。下肢および姿勢の矯正の場合、下肢軸への影響が直接表示され、確認できます。
追加モジュール「Cervical Spine」により、頸椎の動きを3次元で記録することもできます。測定データと不均衡がグラフィカルに表示され、分析に使用できます。測定プロセスは特殊なヘッドギアを使用して行われます。DIERS formetric 4Dシステムでは、Cervical Spine モジュールには追加のカメラシステムが必要です。
最高30km/hまでのランニング速度の全体的な動作分析ができるハイエンドソリューションである DIERS4D high performance Labも、ユーザー向けに提供されます。ここでのコアテクノロジーもDIERSformetric 4Dの腰部および脊椎測定デバイスで、全方向から下肢をビデオによって歩行解析を行う4台の高速で強力なIDSカメラと、内蔵足圧測定板を備えたトレッドミルが組み合わされています。すべてのデバイスは全身を同時測定できるように組み合わされます。
これらのデバイスやその他の測定システムを統合し、人体の筋骨格系における複雑な生体力学的な相互作用を全体として、初めて視覚化できるようになりました。使用範囲は医療診断からトレーニング療法、スポーツ科学にまでおよびます。脊椎側湾症、骨盤傾斜および回転の検出、骨粗鬆症および関節症の進行管理、神経学的検査(ロンベルグ試験など)、姿勢検査(Matthiass試験、フラミンゴ試験など)など、多様なことが可能になります。ユニットごとにIDS製のuEye CP産業用カメラを最大5台まで使用します。「弊社のユニットではUI-3040CPとUI-3240CPを使用します。両モデルが発揮するUSB 3インターフェースと速度には満足しています」と、DIERS International GmbHの業務執行取締役兼CEOのChristian Diers氏は言います。
■ユニットごとに最大5台のuEyeカメラを使用
uEye CPは「コンパクトパワー」を示しています。高レベルの機能と、包括的なピクセル前処理、わずか29×29×29mmという小型サイズにより、あらゆる種類の産業用途に適しています。120MBの内蔵画像メモリで画像シーケンスをバッファリングし、マルチカメラシステムにも対応できます。USB 3.0カメラは420MByte/sの高速データレートで、CPU負荷が低く、統合が容易です。Sony、CMOSIS、e2v、ONSemiconductorなどのメーカーによる、さまざまな解像度の多数の先進的なCMOSセンサーから選択できます。
モデル UI-3040CP-M-GL Rev. 2により、暗い条件や高速で動く物体を撮影するときでも、卓越した画質を実現します。Sony Pregiusシリーズの内蔵IMX273グローバルシャッターCMOSセンサーは、画質、高感度、ワイドダイナミックレンジの面で特に優れています。3.45μmピクセルでの解像度は1.57MPixel(1448×1086px)で、243fpsという圧倒的な性能を発揮します。表面検査などの従来の産業用途や、医療技術での画像の詳細評価にも最適なカメラです。
UI-3240CP-M-GL Rev.2はe2v 1.3メガピクセルCMOSセンサーを搭載した、強力な産業用カメラです。これは、IDSポートフォリオの中でも感度の最も高いセンサーです。卓越した光感度に加えて、多数の追加機能も秀逸です。例を挙げると、センサーにはグローバルシャッターとローリングシャッターの2つのモデルがあり、操作中に切り替えられるので、要件や環境条件の変化に柔軟に対処できます。
両方のモデルとも、顧客のアプリケーションに容易に統合できると、Christian Diers 氏は請け合います。「私たちはIDS SDKを使用してカメラをソフトウェアに統合しました。私たちにとって、適切な機能の検証がシンプルで、カメラのシステムへの統合が容易なことが、新たな付加価値となりました。輝度やコントラストなどの環境設定は、IDSソフトウェアパッケージで制御されます」
■今後の予定
医療技術市場は規制が非常に厳しいため、製品の変更や新開発は、入念な認定および承認手続きを踏んで検討しなければなりません。同時に、価格へのプレッシャーも高まっています。そうした中でDIERSは目下のところ、インソール生産からリハビリおよび治療分野における研究プロジェクトまで、さまざまな新開発に取り組んでいます。従来の2D産業用カメラの使用に加えて、3Dモデルもまた検討され、本質的に空間
要素が導入されます。
医療技術は研究開発にとって刺激的な環境で、新製品によって患者に新たな希望や考え方をもたらすことがよくあります。画像処理はこの分野で多様な用途があり、まったく新しい分析および診断手順を実現する可能性を備えています。すなわち完全な非接触型で、放射線を使用せず、治療対象者にとってやさしく痛みを伴わないものです。それがDIERS Internationalが追求するものです。脊椎の画像分析を進めていくこと
で、アプリケーションの将来性を見出していきます。
■クライアント
DIERS International GmbHは、1996年創業の、生体力学的測定システムの開発、製造、流通を成功させてきた、革新的な家族経営の企業です。ここでの目的は、高まり続ける融合医学の臨床要件を満たすことです。そのため同社は、人体の筋骨格系を測定する、さまざまなシステムを提供しています。
ドイツでは、腰痛は病欠の主な理由になっています。運動不足や、作業時に体の片方だけに力をかけること、太りすぎなどが主な原因です。筋肉や靱帯の硬直も伴い、脊椎や椎間板の摩耗および断裂が生じることもあります。骨粗鬆症、慢性炎症、脊柱側湾症などの脊柱変形なども原因となります。画期的な静止身体 4D測定システムを使用すると、正確な診断が可能になります。
DIERS International GmbH(ドイツ)のDIERS formetric 4Dは、放射線を使わずに、人体の腰、脊椎、骨盤の非接触の高解像度測定を高速に実行できます。移動型バージョンと、頸椎の動きまたは歩行解析の判定、下肢軸測定のための追加モジュールを備え、コンパクトな移動式分析ラボとして利用できます。IDSImaging Development Systems GmbHのuEye 産業用カメラを搭載した最大 5 台のカメラユニットが内蔵されます。
■用途
DIERS formetric 製品ファミリーは、身体の静力学および姿勢の客観的および定量的分析に関する臨床上のさまざまな疑問に対処します。脊柱側湾症などの変形やあらゆる形態の脊椎奇形を視覚化し、多様な進行検査を実行できます。これにより、整形外科医などのユーザーは筋肉系の不均衡や既存の異常姿勢を検出できます。測定は静止状態で行われ、患者はシステムの前面に直立します。
DIERS formetricの測量技術は、物理的には三角測量の原理に基づいています。光プロジェクターが光線のグリッドを患者の背中に照射し、これをカメラユニットで記録します。コンピューターソフトウェアが光線の曲率を解析し、写真測量法(画像測定)の手法を使用して、表面の3 次元画像を生成します。この手法は仮想的な石膏型取りに似ています。検査は迅速で、放射線は使用せず、患者に接触することなく実行されます。本体と動作に必要な空間はわずか1.5×3mで、経済性は高いものです。
他のシステムと比較して、DIERS formetricは背中の表面モデルを提供するほか、反射マーカー不要で脊椎の3Dモデルを提供します。脊椎の方向と骨盤の位置を再現します。4Dテクノロジー(3D+時間成分)により、精度が極めて高くなり、3D手法よりも臨床上の情報価値が大幅に向上します。一連の測定の平均値を取ることで、検査中のわずかな身体の動きが結果に及ぼす影響を最小化できます。さらに、連続した測定により、姿勢分析と機能調査を実行できます。
■全体的な動作分析のための追加コンポーネント
動作中の検査を実行できるようにするため、同社は DIERS formetric システムシリーズに動的バージョンを用意しています。それが DIERS 4D motionです。患者はトレッドミルの上で走ります。最新の投影およびカメラ技術(毎秒60枚の画像)と特別に開発されたソフトウェアを使用して、歩行中の頸椎と骨盤の複雑な相互作用を測定し、動画に表示できます。これにより、椎体の回転の解析と、頸椎の移動モデルの作成が可能です。脊椎矯正や靴の中敷きの使用による脚長差補正などをシミュレーションできます。
追加モジュールにより、コンパクトな動作分析ラボにまで用途を広げられます。ビデオベースの下肢軸ジオメトリを解析するオプションのカメラモジュール DIERS leg axis posteriorおよびlateralなら、姿勢や動作シーケンスでの非対称を判定し、記録できます。システムソフトウェアが患者に貼付された反射マーカーを検出し、移動パターン(動的)と角度(静的および動的)を計算します。下肢および姿勢の矯正の場合、下肢軸への影響が直接表示され、確認できます。
追加モジュール「Cervical Spine」により、頸椎の動きを3次元で記録することもできます。測定データと不均衡がグラフィカルに表示され、分析に使用できます。測定プロセスは特殊なヘッドギアを使用して行われます。DIERS formetric 4Dシステムでは、Cervical Spine モジュールには追加のカメラシステムが必要です。
最高30km/hまでのランニング速度の全体的な動作分析ができるハイエンドソリューションである DIERS4D high performance Labも、ユーザー向けに提供されます。ここでのコアテクノロジーもDIERSformetric 4Dの腰部および脊椎測定デバイスで、全方向から下肢をビデオによって歩行解析を行う4台の高速で強力なIDSカメラと、内蔵足圧測定板を備えたトレッドミルが組み合わされています。すべてのデバイスは全身を同時測定できるように組み合わされます。
これらのデバイスやその他の測定システムを統合し、人体の筋骨格系における複雑な生体力学的な相互作用を全体として、初めて視覚化できるようになりました。使用範囲は医療診断からトレーニング療法、スポーツ科学にまでおよびます。脊椎側湾症、骨盤傾斜および回転の検出、骨粗鬆症および関節症の進行管理、神経学的検査(ロンベルグ試験など)、姿勢検査(Matthiass試験、フラミンゴ試験など)など、多様なことが可能になります。ユニットごとにIDS製のuEye CP産業用カメラを最大5台まで使用します。「弊社のユニットではUI-3040CPとUI-3240CPを使用します。両モデルが発揮するUSB 3インターフェースと速度には満足しています」と、DIERS International GmbHの業務執行取締役兼CEOのChristian Diers氏は言います。
■ユニットごとに最大5台のuEyeカメラを使用
uEye CPは「コンパクトパワー」を示しています。高レベルの機能と、包括的なピクセル前処理、わずか29×29×29mmという小型サイズにより、あらゆる種類の産業用途に適しています。120MBの内蔵画像メモリで画像シーケンスをバッファリングし、マルチカメラシステムにも対応できます。USB 3.0カメラは420MByte/sの高速データレートで、CPU負荷が低く、統合が容易です。Sony、CMOSIS、e2v、ONSemiconductorなどのメーカーによる、さまざまな解像度の多数の先進的なCMOSセンサーから選択できます。
モデル UI-3040CP-M-GL Rev. 2により、暗い条件や高速で動く物体を撮影するときでも、卓越した画質を実現します。Sony Pregiusシリーズの内蔵IMX273グローバルシャッターCMOSセンサーは、画質、高感度、ワイドダイナミックレンジの面で特に優れています。3.45μmピクセルでの解像度は1.57MPixel(1448×1086px)で、243fpsという圧倒的な性能を発揮します。表面検査などの従来の産業用途や、医療技術での画像の詳細評価にも最適なカメラです。
UI-3240CP-M-GL Rev.2はe2v 1.3メガピクセルCMOSセンサーを搭載した、強力な産業用カメラです。これは、IDSポートフォリオの中でも感度の最も高いセンサーです。卓越した光感度に加えて、多数の追加機能も秀逸です。例を挙げると、センサーにはグローバルシャッターとローリングシャッターの2つのモデルがあり、操作中に切り替えられるので、要件や環境条件の変化に柔軟に対処できます。
両方のモデルとも、顧客のアプリケーションに容易に統合できると、Christian Diers 氏は請け合います。「私たちはIDS SDKを使用してカメラをソフトウェアに統合しました。私たちにとって、適切な機能の検証がシンプルで、カメラのシステムへの統合が容易なことが、新たな付加価値となりました。輝度やコントラストなどの環境設定は、IDSソフトウェアパッケージで制御されます」
■今後の予定
医療技術市場は規制が非常に厳しいため、製品の変更や新開発は、入念な認定および承認手続きを踏んで検討しなければなりません。同時に、価格へのプレッシャーも高まっています。そうした中でDIERSは目下のところ、インソール生産からリハビリおよび治療分野における研究プロジェクトまで、さまざまな新開発に取り組んでいます。従来の2D産業用カメラの使用に加えて、3Dモデルもまた検討され、本質的に空間
要素が導入されます。
医療技術は研究開発にとって刺激的な環境で、新製品によって患者に新たな希望や考え方をもたらすことがよくあります。画像処理はこの分野で多様な用途があり、まったく新しい分析および診断手順を実現する可能性を備えています。すなわち完全な非接触型で、放射線を使用せず、治療対象者にとってやさしく痛みを伴わないものです。それがDIERS Internationalが追求するものです。脊椎の画像分析を進めていくこと
で、アプリケーションの将来性を見出していきます。
■クライアント
DIERS International GmbHは、1996年創業の、生体力学的測定システムの開発、製造、流通を成功させてきた、革新的な家族経営の企業です。ここでの目的は、高まり続ける融合医学の臨床要件を満たすことです。そのため同社は、人体の筋骨格系を測定する、さまざまなシステムを提供しています。
