～製造コスト削減とテストシステムの拡張性を実現～

　東京、2014年8月7日発 -キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、統合段階および製造段階における大規模マルチチャネル・フェーズドアレイ・アンテナの構成・評価向けに、マルチチャネル・アンテナ校正システムを発表します。このシステムは、モジュール測定器をベースとした当社のレファレンスソリューションの第2弾となります。レファレンスソリューションとは、テストシステムに不可欠なハードウェア、ソフトウェア、技術知識などを包括的に提供するという当社の新コンセプトです。

　このたび発表のマルチチャネル・アンテナ校正システムは、測定速度の向上、アレイ間の位相コヒーレントを実現した多チャネル同時測定、リアルタイム・デジタル・データ変換（DDC）によるデータ量の最適化を実現しています。本システムは、受信チャネル校正向けの多チャネルアンテナ校正テスト環境に迅速に統合することが可能です。

　完全なフェーズドアレイ・アンテナは何千もの送受信モジュールから構成されることがあり、その校正には膨大な時間がかかることがあります。その結果、製造コスト向上や製造スループット低下などの問題が生じることが考えられます。本ソリューションでは、テスト時間の大幅に削減しつつ、多岐にわたる用途に応用可能な拡張性を実現しています。

　当社のソフトウェア・モジュラー・ソリューション事業部マーケティングマネージャーのMario Narduzziは、次のように語っています。
「当社のお客様は、狭帯域で感度に優れており、将来広帯域測定にも対応可能な拡張性の高いモジュール型多チャネル・アンテナアレイ・テストソリューションを求めていらっしゃいました。このたび発表したレファレンスソリューションでは、全チャネル位相コヒーレントなサンプリング、相対振幅を含むソフトウェアテンプレート、位相測定を提供しております。これにより、大規模フェーズドアレイ・アンテナのエレメント間の校正のボトルネックを削減し、スピードアップを図ることが可能となります。」

　今回発表のマルチチャネル・アンテナ校正システムは、5スロットのシャーシ1台で8チャネルから40チャネルのデジタイザーを搭載可能です（14スロットシャーシの使用によりチャネル数の拡張も可能）。さらに、非常に安定したコヒーレントチャネル（チャネル間で1度未満）、柔軟性の高い解析帯域（DDCありの場合300 MHz、なしの場合600MHz）、1秒あたり最大100万回の狭帯域測定を実現しています。

　当社のレファレンスソリューションは、特定のアプリケーションに最適化されたサンプルプログラムを提供しています。このサンプルプログラムを参考にすれば、テストシステムの実力を最大限に引き出すことが可能です。当社では、レファレンスソリューションにより、特定のアプリケーション向けテストソリューションの評価を迅速に行えること、ならびに新たなテストシステムを既存のテストシステムに短時間で統合可能であることを実演しています。

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http://www.keysight.co.jp/find/solution-mac