～J-BERTの新しい機能により高速デジタルレシーバの特性評価が簡素化～

東京、2015年2月23日発 –キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）はJ-BERT M8020A高性能BERT用の調整可能な符号間干渉（Internal Symbol Interference：ISI）機能オプションを発表します。通常エンジニアがコンプライアンスのため、高速デジタルレシーバの特性評価とテストを行う場合、特定のチャネル損失をエミュレートする必要があります。この新しい調整とプログラムが可能なISI機能を使用すれば、チャネル損失のエミュレートがおこなえます。この機能はJ-BERT M8020Aの各パターン・ジェネレーター・チャネルに内蔵されており、外部配線や外部ISIトレースの切り替えが不要なため、テストセットアップを簡素化できます。

次世代デジタルデザインの特性評価では、研究開発や検証段階で、さまざまな課題に直面しています。データレートが増加し続けるにつれて、トランスミッタとレシーバ間のチャネル損失の影響を考慮することが、一層重要になっています。チャネル損失は、信号経路内のプリント基板トレース、コネクタ、ケーブルが原因となり、このチャネル損失によりISIが発生します。ISIの影響は、チャネルの材料と寸法、データレート、ビットパターンによって異なります。一般的な高速デジタルレシーバはトータルジッタを特定量許容するように仕様化されており、この中にはチャネル損失に起因するISIも含まれています。そのため、レシーバの特性評価とコンプライアンステストの際に、規定量のISIを発生させるチャネル損失をエミュレートする必要があります。従来は外部トレースボードを使用してエミュレートしておりましたが、外部配線や切り替えが必要となるため、セットアップに手間と時間がかかり、テストが複雑になっていました。

当社のデジタル・フォトニック事業担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるJuergen Beckは次のように語っています。「M8020A高性能BERTを使用すると、迅速で正確なレシーバの特性評価とコンプライアンステストが、最も簡単な測定セットアップで可能になります。キーサイトの調整可能なISI機能が内蔵されたM8020Aは、次世代高速デジタルデザインのテスト課題を克服するうえで、新たな標準となっています。」

J-BERT M8020A高性能BERTを使用すれば、デジタルデザインの詳細な情報をより速く入手でき、最大16Gb/s（ギガビット／秒）および32Gb/sのデータレートで動作するシングルレーン／マルチレーンデバイスの特性評価を高速かつ正確に行えます。内蔵ISI機能はパターンジェネレーターのチャネルごとにプログラムすることができ、配線や外部トレースの切り替えが不要となるため、16Gb/sのデータレートまでレシーバテストを簡単に自動化できます。新しい調整可能なISIオプションには、以下の特長があります。

・レシーバのテストセットアップの簡素化
・最大25dB（デシベル）、16GHz（ギガヘルツ）までの広範囲の損失に対応し、再現性高くかつ正確なレシーバの特性評価とコンプライアンステストの実現
・アップグレードオプションによりレシーバ・テスト・ソリューションとして完全な機能拡張性を実現
・箇条書き

キーサイトでは、レシーバの正確な特性評価に役立つ、さまざまな測定器およびソフトウェアソリューションを提供しています。たとえば、N5990Aテスト・オートメーション・ソフトウェア、M8061A 32Gb/s 2:1マルチプレクサ（ディエンファシス機能付き）、N4877A 32Gb/sクロック・データ・リカバリ（デマルチプレクサ付き）、Infiniium 90000 Xシリーズ オシロスコープ、86100D Infiniium DCA-X広帯域オシロスコープなどを用意しております。

キーサイトでは、J-BERT M8020Aなどの高速デジタル・テスト・ソリューションをDesignCon 2015（Booth 725、Santa Clara Convention Center、1月28～29日）で展示しました。

販売価格等
　＊販売開始日：2015年2月23日
　＊販売価格（発表日時点での税抜き参考価格です）： 2,085,773円
　　M8020Aを所有されているお客様は、ISI機能オプションを追加しアップグレードすることができます。