東京、2015年3月11日発 –キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、人工衛星からの無線信号をモニタリングし、その無線信号の有効性（シグナルインテグリティ）を検証する衛星信号モニタリング・リファレンスソリューション*を発表します。

一般的に衛星上にはキャリア信号が複数あるため、1台の掃引型スペクトラム・アナライザでは信号を即座にモニタリングすることができず、従来は複数台の掃引型スペクトラム・アナライザを用い大がかりな測定システムで対応していました。この新しい衛星信号モニタリング・リファレンスソリューションは、ステップFFTスペクトラム機能を備えたM9393A PXIeパフォーマンス・ベクトル・シグナル・アナライザ 1台と業界標準である89600 VSAソフトウェアをベースとしたコンパクトなシステムで、以下の特長があります。

・ 10kHz分解能帯域幅で最大27GHzまで、1秒以内でのスペクトラムモニタ
・ 160MHz帯域幅内で複数のキャリア信号の正確なデジタル変調解析機能
・ オプションSSAによるスペクトラムモニタとデジタル変調の同時解析機能

特に、89600 VSAオプションSSAを使用することにより、高速な信号解析機能が拡張されるため、複数キャリア信号のパワースペクトラムと同時に変調解析が可能になります。これにより、リアルタイム性を欠くことなく衛星信号の有効性を効率よく検証できます。さらに、今までは複数台必要だったスペクトラム・アナライザをPXIeモジュール型のシグナル・アナライザ1台に置き換えることができ、省スペースかつ低テストコストを実現できます。

当社のソフトウェア・モジュラー・ソリューション事業部マーケティングマネージャーであるMario Narduzziは次のように語っています。「このソリューションは、お客様のもっとも重要な技術的課題に対処するために開発した最新ソリューションです。当社では、お客様のテスト時間とテストコスト全体を削減するために、テストスループットを高めることに取り組んでおり、衛星信号モニタリング・リファレンス・ソリューションもその一環です。」

このソリューションの高性能ハードウェアであるM9393A PXIeパフォーマンス・ベクトル・シグナル・アナライザには、デジタルイメージ除去と雑音補正の機能があり、27 GHzまで正確な結果が得られます。