～新しいマルチチャネルBERTにより、高速デジタルデバイスの開発と検証が加速～

■最大16Gb/sの10チャネルBERTをパターンジェネレータまたはアナライザチャネルと自由に組み合わせ可能な柔軟性
■ジェネレータの各チャネルの遅延、ジッタ、ディエンファシス、ISI、パターンシーケンスを個別に完全調整が可能
■M8070Aソフトウェアは、チャネル損失エミュレーションを含む最大10個のBERTチャネルの特性評価が可能

東京、2016年2月5日発 –キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：チエ ジュン、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、14スロットAXIeメインフレームをベースとした、マルチレーンテスト用のマルチチャネルBERTソリューションを発表します。M8000シリーズBERテストソリューションを用いると、マルチチャネルアプリケーションの情報をより迅速に取得できるようになります。

デバイスの複雑化とデータレートの高速化により、電子デバイスおよびシステムのテストが困難なものとなっています。 低速度の場合は1つのレーンでテストは十分ですが、データレートが高速化するにつれ、クロストークの問題が発生しやすくなります。 このため、さまざまなアグレッサとビクティム信号を持つマルチレーンテストがより重要になります。例えば、PCIe® 3では、最大16個の差動8Gb/sレーンが、10Gb/s PON、40GbE、100GbEでは、4～10個の10Gb/sチャネルが必要となります。これまでのマルチレーン評価環境では、テストセットアップに高速スイッチが一般的に使われ、スイッチは信号の損失と反射のさらなる原因となっていました。 新しいM8030AマルチチャネルBERTを使用することで、そうしたスイッチが不要となり、より正確な試験が可能となります。

14スロットのAXIeメインフレームにより、幅広いアプリケーションで使用されているJ-BERT M8020Aの機能を、最大4チャネルから最大10BERTチャネルに拡大できます。 これにより、ASICテストの際、メインフレームで最大8個のPCIeチャネルに同時に効率良く対応ができます。 そのほか、複数の光ネットワークユニット(ONU)が含まれる、マルチチャネルパッシブ光ネットワーク(PON)システムのテストにも使用することができます。また、M8070Aユーザーインタフェースの下にすべてのモジュールが統合されているため、操作方法の習得に時間がかかりません。

当社のデジタルフォトニック事業担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるJürgen Beckは、次のように語っています。「キーサイトのBERT測定における専門知識は、業界最高の高速デジタル・テスト・ソリューションを提供してきた当社の長い歴史の上に築かれています。 当社では、M8000シリーズBERテストソリューションの機能を拡張し続けることで、お客様が最新のテスト課題への対応に追われることなく、ビジネスの要件に集中できる環境を整えています。」

定評のあるParBERT 81250ソリューションに加えて、新しいM8030AマルチチャネルBERTには、各チャネルに対する個別の統合ジッタ注入機能、8タップディエンファシス機能、調整可能な統合シンボル間干渉(ISI)機能が装備されています。 アナライザ側では、各チャネルにクロックリカバリとCTLEがあります。 このように各種機能が統合されているため、フロアスペースを節約でき、テスト結果の再現性も高まります。

M8030A マルチチャネルBERTは、2つのオプションを用意しています。M8030A-BU1はAXIe コントローラ付き、M8030A-BU2はPCI Express®を経由し外付けPCからリモート制御するオプションになります。