組込みシステムを開発するためのネイティブなソフトウェア環境である「Mentor Embedded Sourcery CodeBench Virtual Edition」を発表
2013/04/24
シーメンスEDAジャパン株式会社
メンター・グラフィックス・コーポレーション(本社: 米国オレゴン州、以下メンター・グラフィックス)は、プリシリコンとポストシリコンで組込みシステムを開発するためのネイティブなソフトウェア環境であるMentor Embedded Sourcery™ CodeBench Virtual Editionを発表しました。ますます拡大を続けるソフトウェア開発チームのエンジニアは、普段から慣れ親しんでいる開発環境を維持したまま、初回シリコンの入手前および入手後のいずれの開発段階においても、仮想プロトタイプとエミュレーション・プラットフォーム上で、完全なソフトウェア・スタックの開発、デバッグ、最適化が可能になります。
「ソフトウェア開発とハードウェア開発は緊密に結びついているものの、非常に異なった性格を持つ分野です。ソフトウェア開発者にハードウェア設計ツールを使うように要求することは、配管工事業者に電気工事のワイヤーカッターを使って流し台を設置するよう頼むようなものです。それぞれの分野の個性を尊重することは明らかに重要です。メンター・グラフィックスのSourcery CodeBench Virtual Editionは真のネイティブ・ソフトウェア環境を提供し、かつハードウェア設計ツールの本質的な技術を活用することができます。」メンター・グラフィックス、Embedded Software Division、General Manager、Glenn Perryは、上記のように述べています。
Sourcery CodeBenchは、すべてのSoCのデファクト・スタンダードとなっているリファレンスOSである組込みLinux®に対して、業界をリードする開発ツールチェーンおよび統合開発環境(IDE)です。Sourcery CodeBench Virtual Editionは、ハードウェア設計ツールフローがもたらす最も高度なプリシリコン技術を、ネイティブ・ソフトウェア環境の基盤に組み込みます。この結果、ソフトウェア開発チームは使い慣れない従来型のハードウェア設計ツール習熟に貴重な時間と労力を割く必要がなくなり、Time-to-marketを大幅に短縮します。Sourcery CodeBench Virtual Editionは、シリコン入手前のソフトウェア開発を可能にするだけでなく、これまで実機ハードウェア内のデバッグ・インタフェースからでは一部しか見ることのできなかったハードウェアとソフトウェア間の相互作用を、かつてないほど詳細に可視化します。
■ネイティブ・ソフトウェア環境による主要な差別化メリット
メンター・グラフィックスは、組込みソフトウェア業界における15年にわたる経験から、たとえソフトウェア・ツールとのインタフェースが備わっていたとしても、またいかに改良されていたとしても、ソフトウェア開発者がハードウェア設計ツールを採用するケースは皆無に近いという事実を知っています。2010年にCodeSourceryを買収した後、メンター・グラフィックスはコアとなる組込み開発環境を改良し、ハードウェア設計のインテリジェンスを直接ネイティブ環境に組み込むことに成功しました。これに対して従来のEDA業界のアプローチは、ソフトウェア開発者でも使えるようにハードウェア・ツールを修正するというもので、成功例は非常に限られていました。
IPおよびSoCのサプライヤは、シリコン提供前にソフトウェア開発キット(SDK)を含めた組込みソフトウェア開発手法を提供することによって、下流顧客のTime-to-market短縮を支援しています。また、同じネイティブ・ソフトウェア開発環境を、システム企業やOEMから提供された仮想プラットフォームのモデルとともに下流の設計フローで使用すると、シリコン入手前に組込みシステムを設計し開発することができます。組込み開発者は、同じSourcery CodeBenchネイティブ開発環境を使って、実機ハードウェアへと簡単に移行できます。
■早期ソフトウェア統合の決定的な重要性
ソフトウェア統合を初期のプリシリコン段階に移行することによって、Sourcery CodeBench Virtual Editionは最終開発製品の納品をスピードアップし、ハードウェアおよびシステムの品質を向上させます。この結果、ハードウェアを最終アプリケーション用に調整および最適化するとともに、ソフトウェアを効率的に移植、統合することが可能になります。このように初期段階から開発詳細を可視化することによって、物理的なボードでは特定できないポストシリコンのバグ追跡も可能になります。今回のリリースには、以下のような関連機能が含まれています。
(1)CPU内部、メモリ、キャッシュ、フェッチ・シーケンスを含む、ステートの深いハードウェア状態やメモリにマッピングしたレジスタを、非侵襲的に可視化、追跡する機能
(2)すべてのシステムクロックを瞬時に止めたり、ハードウェアとソフトウェア実行をクロスデバッグしたりなど、システム実行を厳密に制御する機能
(3)ハードウェアとソフトウェアの複雑な相互作用を確実に追跡しデバッグするとともに、あらゆるソフトウェアやハードウェア・オブジェクトにブレークポイントを設定する機能
(4)セミホスティング、およびホスト/ターゲット間ファイル転送用のターゲットのファイルシステムに対する直接アクセスを行う、シミュレーションAPI
(5)テスト容易性のためのAPIとバックドアアクセス、非侵襲性ソフトウェアコード注入
■Sourcery CodeBenchとSourcery Analyzerによってシステム解析を高速化
Sourcery CodeBench Virtual Editionには、システムデータを迅速に視覚化、解析するためのSourcery Analyzerが含まれており、アプリケーションおよびカーネルレベルの詳細情報を提供するとともに、Linux Trace Toolkit(LTTng)のような幅広い種類のタイムスタンプ付きデータ形式をサポートしています。プロセッサコアとシステムリソースの利用状況が一目で分かるため、組込み開発者はボトルネックを即座に特定し、問題をデバッグしたり原因を突き止めたりすることが可能です。また、アプリケーションの任意の位置にトレースポイントを適用し、システム性能に影響を及ぼしているソフトウェアコードのクリティカルな部分を、視覚的に特定できます。
「ソフトウェア開発とハードウェア開発は緊密に結びついているものの、非常に異なった性格を持つ分野です。ソフトウェア開発者にハードウェア設計ツールを使うように要求することは、配管工事業者に電気工事のワイヤーカッターを使って流し台を設置するよう頼むようなものです。それぞれの分野の個性を尊重することは明らかに重要です。メンター・グラフィックスのSourcery CodeBench Virtual Editionは真のネイティブ・ソフトウェア環境を提供し、かつハードウェア設計ツールの本質的な技術を活用することができます。」メンター・グラフィックス、Embedded Software Division、General Manager、Glenn Perryは、上記のように述べています。
Sourcery CodeBenchは、すべてのSoCのデファクト・スタンダードとなっているリファレンスOSである組込みLinux®に対して、業界をリードする開発ツールチェーンおよび統合開発環境(IDE)です。Sourcery CodeBench Virtual Editionは、ハードウェア設計ツールフローがもたらす最も高度なプリシリコン技術を、ネイティブ・ソフトウェア環境の基盤に組み込みます。この結果、ソフトウェア開発チームは使い慣れない従来型のハードウェア設計ツール習熟に貴重な時間と労力を割く必要がなくなり、Time-to-marketを大幅に短縮します。Sourcery CodeBench Virtual Editionは、シリコン入手前のソフトウェア開発を可能にするだけでなく、これまで実機ハードウェア内のデバッグ・インタフェースからでは一部しか見ることのできなかったハードウェアとソフトウェア間の相互作用を、かつてないほど詳細に可視化します。
■ネイティブ・ソフトウェア環境による主要な差別化メリット
メンター・グラフィックスは、組込みソフトウェア業界における15年にわたる経験から、たとえソフトウェア・ツールとのインタフェースが備わっていたとしても、またいかに改良されていたとしても、ソフトウェア開発者がハードウェア設計ツールを採用するケースは皆無に近いという事実を知っています。2010年にCodeSourceryを買収した後、メンター・グラフィックスはコアとなる組込み開発環境を改良し、ハードウェア設計のインテリジェンスを直接ネイティブ環境に組み込むことに成功しました。これに対して従来のEDA業界のアプローチは、ソフトウェア開発者でも使えるようにハードウェア・ツールを修正するというもので、成功例は非常に限られていました。
IPおよびSoCのサプライヤは、シリコン提供前にソフトウェア開発キット(SDK)を含めた組込みソフトウェア開発手法を提供することによって、下流顧客のTime-to-market短縮を支援しています。また、同じネイティブ・ソフトウェア開発環境を、システム企業やOEMから提供された仮想プラットフォームのモデルとともに下流の設計フローで使用すると、シリコン入手前に組込みシステムを設計し開発することができます。組込み開発者は、同じSourcery CodeBenchネイティブ開発環境を使って、実機ハードウェアへと簡単に移行できます。
■早期ソフトウェア統合の決定的な重要性
ソフトウェア統合を初期のプリシリコン段階に移行することによって、Sourcery CodeBench Virtual Editionは最終開発製品の納品をスピードアップし、ハードウェアおよびシステムの品質を向上させます。この結果、ハードウェアを最終アプリケーション用に調整および最適化するとともに、ソフトウェアを効率的に移植、統合することが可能になります。このように初期段階から開発詳細を可視化することによって、物理的なボードでは特定できないポストシリコンのバグ追跡も可能になります。今回のリリースには、以下のような関連機能が含まれています。
(1)CPU内部、メモリ、キャッシュ、フェッチ・シーケンスを含む、ステートの深いハードウェア状態やメモリにマッピングしたレジスタを、非侵襲的に可視化、追跡する機能
(2)すべてのシステムクロックを瞬時に止めたり、ハードウェアとソフトウェア実行をクロスデバッグしたりなど、システム実行を厳密に制御する機能
(3)ハードウェアとソフトウェアの複雑な相互作用を確実に追跡しデバッグするとともに、あらゆるソフトウェアやハードウェア・オブジェクトにブレークポイントを設定する機能
(4)セミホスティング、およびホスト/ターゲット間ファイル転送用のターゲットのファイルシステムに対する直接アクセスを行う、シミュレーションAPI
(5)テスト容易性のためのAPIとバックドアアクセス、非侵襲性ソフトウェアコード注入
■Sourcery CodeBenchとSourcery Analyzerによってシステム解析を高速化
Sourcery CodeBench Virtual Editionには、システムデータを迅速に視覚化、解析するためのSourcery Analyzerが含まれており、アプリケーションおよびカーネルレベルの詳細情報を提供するとともに、Linux Trace Toolkit(LTTng)のような幅広い種類のタイムスタンプ付きデータ形式をサポートしています。プロセッサコアとシステムリソースの利用状況が一目で分かるため、組込み開発者はボトルネックを即座に特定し、問題をデバッグしたり原因を突き止めたりすることが可能です。また、アプリケーションの任意の位置にトレースポイントを適用し、システム性能に影響を及ぼしているソフトウェアコードのクリティカルな部分を、視覚的に特定できます。