ＮＥＣ液晶テクノロジー（代表取締役社長：上野 敏彦、本社：神奈川県川崎市）はこのたび、計測器やＦＡ制御装置をはじめとする産業機器用の表示デバイスとして、対角２３ｃｍ（９．０型）、ＷＶＧＡ（８００×４８０ピクセル）表示対応のアモルファスシリコンＴＦＴ（薄膜トランジスタ）カラー液晶ディスプレイモジュール「NL8048BC24-04」を製品化し、本日より販売活動を開始します。

新製品は、当社独自の高画質技術であるＵＡ−ＳＦＴ（Ultra-Advanced Super-Fine TFT）技術を適用して液晶パネルを新規設計したことにより、高い視認性を実現するとともに、近年ニーズの高まっているワイドフォーマットに対応しています。新製品のサンプル価格は５０，０００円（税別）で、２００８年１０月下旬よりサンプル出荷を開始、今後１年間で２万台の出荷を見込んでいます。

新製品の主な特長は以下の通りです。
（１）視認性の向上
高い透過率と優れた視野角特性を実現する当社独自のＵＡ−ＳＦＴ技術の適用により、水平・垂直とも１７６度の超広視野角、３５０ｃｄ／?の高輝度、８００：１の高コントラストを実現し、見る角度の変化に伴う画面表示の色調変化も抑制。これにより、画面正面からでなくても、すばやく、正確に、ストレスなく表示情報を読み取ることが可能になり、設置場所の制限も緩和。

（２）高いコンパチビリティ
外形寸法、取り付け穴位置、取り付け穴位置と表示画面中心との相対位置関係など、当社９．０型ワイド対応従来製品との互換性を維持。入力信号についても、ＷＶＧＡ対応ＬＶＤＳインタフェースに対応した当社従来製品との互換を保ち、新製品へのリプレースを容易に実現可能。

（３）広い動作温度範囲
−２０℃〜＋７０℃の幅広い温度環境下での動作を保証し、高温・低温や温度変化の大きい厳しい環境でも適切な表示を実現。

当社のコアテクノロジーのひとつであるＳＦＴ（Super-Fine TFT）技術は、水平電界（In-Plane Switching）方式による広視野角技術をベースとする高画質化技術であり、医療分野における画像診断や放送分野における映像確認といったハイエンド用途で高い評価を得ています。
一方、ＦＡ制御機器や計測器など、様々な産業用機器に使用される表示装置は、画面上に表示する多種多様な情報をすばやく正確に読み取る必要があるため、高い視認性が求められています。特に近年、より直感的に表示情報を読み取れるよう、産業用機器の表示情報の多色化・グラフィック化が急速に進んでいます。
このたびの新製品は、ハイエンド用途で高い評価を得ているＳＦＴ技術を産業用製品に適用することにより、こうしたニーズに応えるものです。新製品は、どんな方向から見ても画面の色味が変化せず、画面上に表示された表示色の違いなども、正しく、ストレスなく読み取ることを可能にしています。

ＮＥＣ液晶テクノロジーは今後、産業分野向け液晶ディスプレイモジュールへのＳＦＴ技術の適用を推進し、さらなるラインアップの拡充をはかることで、産業分野の多種多様なニーズに応えていきます。

なお、ＮＥＣ液晶テクノロジーは本製品と同時に、独自のＳＴ−ＮＬＴ技術の適用により、強外光環境下での視認性向上を図った対角２６ｃｍ（１０．４型）、ＳＶＧＡ（８００×６００ピクセル）表示対応のアモルファスシリコンＴＦＴカラー液晶ディスプレイ「NL8060BC26-30C」の販売を開始します。サンプル価格は５０，０００円（税別）で、２００８年１０月上旬よりサンプル出荷を開始、今後１年間で２万台の出荷を見込んでいます。

当社はこのたびの新製品２機種を、１０月２９日〜３１日にパシフィコ横浜（神奈川県横浜市）で開催される「ＦＰＤ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　２００８」に出展します。