～オスラム オプトセミコンダクターズ、車載向けに超小型高出力赤外LED Syniosを提供～

オスラム オプトセミコンダクターズの新しい赤外LEDは、自動車のカメラベースの運転者支援システムの照明ユニットのサイズをさらに小型化します。既存のPlatinum Dragonと比較して、Synios SFH 4770S A01は光出力が25％向上し、設置面積は約1/10小型になりました。

オスラムはSyniosファミリー初の赤外LED SFH 4770Sを民生向け市場に昨年リリースしたばかりです。そして今回、このコンポーネントが車載品質要求に対応します。波長850nmの赤外LED の主なアプリケーションは、自動車の周囲状況をモニターするカメラシステムの赤外照明ユニットです。これらのシステムには、カメラ画像で機能するナイトビジョン・アシスタントや歩行者保護ソリューションなどの前方衝突検知システムが含まれます。車両前方の状況を赤外光で照射することで、暗闇や悪天候条件でも自動車周囲の状況を確実に検出します。パルス光で機能するレーザベースのアシスタンスシステムと異なり、前述のシステムでは永久的な光源を採用する傾向があります。

優れた効率
Synios SFH 4770S A01は、これらの用途で既に定評あるDragon ファミリーの置き換えとなります。この新赤外LEDは、駆動電流1A時でほぼ1,200mWの光出力を提供します。これはPlatinum Dragon SFH 4235よりも約25％も高輝度です。「SFH 4770S A01は、現在の車載市場における最高効率とコンポーネントサイズ比で最高の光出力を提供します。」と、オスラム オプトセミコンダクターズ　車載用赤外製品マーケティングヘッド　Dr. Walter Rothmundは述べています。前製品と同じく、SFH 4770S A01も2ヶ所の発光PN接合部を持つナノスタック技術による高効率素子を内蔵し、標準順電圧は3.2Vです。

システムコストの低減
IR Dragon SFH 4235と同様に、このSyniosもリフレクタベースのシステムに理想的なランバーシアン配光です。Synios のパッケージサイズは2.75×2.0×0.6mmで、Dragonよりも大幅に小型化されており、特に必要な設置面積は約1/10にもなっています。しかも熱伝導性は変わっておらず、熱抵抗は標準6 K/Wのままです。そのため設計者は、同じ熱管理でより小型化したシステムを作製できます。また光出力の向上により、同じ輝度レベルを生成するのにより少ない員数ですむため、システムコストをさらに低減できます。
「新Synios により、当社がファミリー製品化への拡大を予定している車載分野で、小型でコンパクトな製品を生み出すことができました。」と、Rothmundは述べています。拡大の一例として、波長域の追加が予定されています。