車載用リアランプ LEDドライバLSIの大幅な高出力、高精度を実現
昨今、車載用のリアランプは、LED化が急速に進んでおり、低消費電力・長寿命といった特長を背景に今後も益々リアランプの LED化が進むと考えられます。また、現在の LEDリアランプは、LEDデバイスを 10個〜20個使用して構成していますが、LEDの高輝度化と普及車への浸透に向けて、LEDデバイス数やその他の部品点数の削減のニーズが高まっています。こうした市場の流れの中で、LEDドライバ LSIについても、高精度化と、高出力化のニーズが高まっており、車載リアランプの高性能 LEDドライバの開発が待たれていました。今回ロームが開発したリアランプ専用 LEDドライバ LSIは、出力電流 200mAと従来の LEDドライバに比較して 3倍から 5倍程度の出力電流を確保することで LEDの高輝度化を可能にしました。また、出力電流精度を大幅に改善したことで LEDのばらつきに対する許容範囲が広がり、リアランプ組立工程での歩留まり改善に大きく貢献します。さらに駆動方式
をソースドライバ方式としたことで、ドライバ IC基板と LED基板との結線が、従来のシンクドライバ方式の 2箇所に比べ 1箇所に削減でき、車載用途で求められるオープン/ショート検出が容易に実現できます。さらにテールランプ点灯時とストップランプ点灯時の輝度(電流量)を自由に設定できる独立電流設定など、車載用リアランプを設計する上で大幅な利便性を実現しました。さらに P-BUS機能や LEDオープンショート保護機能によりフェイルセイフ機能も充実しました。
ロームでは、携帯電話用、薄型パネル用などの各種の LEDドライバを幅広く製品化しており、低消費電流、高信頼性、高精度といった特長により LEDドライバ LSI市場においてお客様から高い評価をいただいています。今回の新製品の開発はこうした LEDドライバ回路技術の幅広いノウハウと、自動車市場向けに専用ラインを設置して、高い信頼性を実現する高品質、高信頼性の総合力で実現したものです。ロームでは、今後市場が大きく拡大すると期待される自動車電装品市場向けにさらに LEDドライバ LSIの製品ラインアップの強化を図っていく考えです。
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