ファストリカバリダイオードとして世界最小クラスとなる「VML2」パッケージを開発、スマートフォンやデジタルカメラなどセットの小型化にも貢献
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、スマートフォンやデジタルカメラなど小型、薄型が求められるあらゆる電子機器向けに、ファストリカバリダイオードとして世界最小※となる「VML2」パッケージを開発しました。
本製品は、4月にサンプル出荷(サンプル価格30円/個)を開始し、7月から月産100万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点はROHM-Wako Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd.(マレーシア)となります。
<背景>
近年、スマートフォンやデジタルカメラをはじめとする携帯機器の小型・薄型化が加速しており、あらゆるセットの省スペース化、高密度実装が可能な小型部品が求められています。さらに、デジタルカメラはもちろん、スマートフォンでも内蔵ストロボが搭載されるようになり、それに合わせて高耐圧のニーズも高まっていました。しかし、耐圧を保持したまま、パッケージを小型化するには、放電などの課題も多く、実現には至っていませんでした。
<新製品の詳細>
今回ロームは、フレームのデザインや組み立てプロセスを見直しパッケージを最適化することで、ファストリカバリダイオードとして世界最小※となる「VML2」パッケージ(1006サイズ:1.0mm×0.6mm)の開発に成功しました。従来の2513サイズ(2.5mm×1.3mm)に比べ、体積を約86%削減。小型でありながら450Vという耐圧の高さも特長のひとつです。
ロームは今後も独自の技術を活かして、お客様のニーズに沿ったダイオード製品開発を進めるとともに、さらなる製品シリーズの拡充に努めてまいります。
