業界トップクラスの超低VF、小型のショットキーバリアダイオードを開発
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)は、スマートフォンなどポータブル機器向けに、業界トップクラスの低VFを実現した小型ショットキーバリアダイオード「RBEシリーズ」を開発しました。
本製品は既に月産500万個の体制で量産を開始しておりましたが、採用案件の増加に伴い、2012年9月より月産1000万個に増産いたしました。
今回、より小型なVML2パッケージ(1.0×0.6mm)もラインアップに加えました。
これらにより、ポータブル機器の省スペース化に大きく貢献します。
生産拠点は、ROHM Integrated Systems (Thailand) Co.,Ltd.(タイ)、ROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)、ROHM Semiconductor (China) Co.,Ltd.(天津)、ROHM Semiconductor Korea Corporation(韓国)、ROHM-Wako Electronics (Malaysia) Sdn. Bhd.(マレーシア)となります。
<背景>
近年、スマートフォンなどのポータブル機器では、多機能化が加速する一方で、バッテリの長時間駆動が強く求められています。消費電力の低減は必須課題となり、電源回路の低電圧・大電流化が進んでいます。このため、電源回路に使用されるショットキーバリアダイオードには、低VFかつ平均整流電流の高い製品が必要とされます。しかし、VF低減や大電流化を達成するためには、チップサイズを大きくする必要があり、小型ニーズを満たすことが困難でした。
<新製品の詳細>
今回ロームは、ダイオードの素子構造を見直すことで、電流効率を大幅に改善しました。従来同パッケージ品と比べてVFを約32%低減し、業界トップクラスとなる低VFを実現。これにより、順方向電流の印加によって生じる発熱を大幅に抑えることができ、同パッケージでも大電流保証が可能になりました。
また、大電流保証の実現により、従来パッケージ品より小型パッケージでの設計が可能となり(同電流定格で比較)、最大で実装面積を約80%削減しました。
ロームでは、今後さらに小型・低VF・大電流化を追求し、お客様のニーズに応じたラインアップを展開していきます。
<特長>
1.小型パッケージで大電流保証を実現
業界トップクラスの低VFにより、小型パッケージで大電流保証が可能になりました。
2.最大80%の省スペース化を実現
大電流保証により、ワンサイズ小型パッケージでの設計が可能になります。
