全国瞬時警報システムの新型受信機「JARS-2000」を発表
JARS-2000は、現行機器JARS-1000のコンパクトで高機能な特徴を継承しつつ、拡張を続けるJアラートのソフトウェアに対応できるようCPU・メモリ・保存領域を大幅に拡張し、2016年度消防庁が公表の要件を満たした受信機です。
Jアラートのソフトウェアに平成26年度に特別警報、平成27年度に噴火速報を配信情報として追加するなど、機能拡張が行われております。
機能拡張に伴い判断すべき情報の項目が増加しているため、広域にわたって影響が及ぶ大規模な地震等が発生するなど、処理すべき情報量が膨大な場合が想定されます。
新型受信機JARS-2000は、上記、機能拡張や今後Jアラートで配信する情報を追加等した場合でも対応できる性能を有しております。
また、現行機器を導入済みの場合、「アンテナなどの装置」、「水門制御」、弊社FutureNet MA-E300シリーズと連携した「エレベータ制御(接点連携)」、「館内放送」、「IP告知送信機」、「IP告知受信機」、「パトライト連携」などは、新たに手を加えることなく、ご利用いただくことが可能です。
パナソニックAVCネットワークス社との共同開発した「FutureNet MA-E370/L」を用いれば、あらかじめ指定したロケーションへ自動発信(SIPサーバ機能)できます。受信側では自動着信させたものをアンプ出力できます。また自動起動機の出力へ付けることで防災無線の二重化(IP延長)が可能です。
≪JARS-2000の特長≫
■ 大幅なハードウェア性能向上
JARS-2000は、現行機器JARS-1000に比べ、大幅にハードウェア性能が向上しました。
2016年度、消防庁が公表した要件を満たした上で、ハードディスクより信頼性の高いCFast(SATA)をシステム専用とデータ保存用に分け2枚搭載しました。
■ スムーズな移行を可能にする同一インタフェース、サイズ
JARS-2000は、現行機器JARS-1000と同じサイズですので、現行機器と同じコンパクトなスペースに設置することができます。
また、インタフェースも継承しているので、自動起動機、接点連携機器などに変更を加える必要はありません。
■ 豊富なLED
前面にLEDを備えているので、目視による状態確認が簡単に行えます。
■ 消防庁ソフトウェア要求仕様に対応
以下の消防庁ソフトウェア要求仕様に対応します。
・音声出力インタフェースにおける警報・注意報名の自動読み上げ機能
気象警報・注意報に対する音声として「気象警報(注意報)が発表されました。」としか再生できなかったが、気象庁で発表された警報・注意報名を自動で認識して、警報・注意報名を付与した音声を再生できるようにするもの。
・音声出力インタフェースにおける複数音声設定機能
複数の音声を連続して再生する場合、再生する音声の順番を登録することで、動作設定の作成作業を省略できるようにするもの。
・接点制御インタフェースと音声出力インタフェースの連動機能
音声を再生する機器の電源のON、OFFと再生する音声の順番を登録することで、動作設定の作成作業を省略できるようにするもの。
・登録音声内容の確認機能
従来の事前書換音声ファイルに加えて、初期登録音声等も操作用PCから「再生」、「保存」ができるようにするもの。
■ ネットワーク配信利用
受信設備に設置したJARS-2000を中心にFutureNet MA-E300シリーズにより、出先施設や学校などに情報をネットワーク配信することができます。
・エレベータ制御(接点連携)
接点信号により、制御盤と連携してエレベータの緊急停止などを制御することができます。
対応機器:JARS-2000、FutureNet MA-E300シリーズ
・館内放送
音声出力(ライン出力)機能により、J-アラートの情報を素早く館内放送で伝えることができます。
対応機器:JARS-2000、FutureNet MA-E300シリーズ
・IP告知送信機
IP告知送信機として、FutureNet MA-E300シリーズを用いることにより、受信設備内ローカルネット(LAN)にJARS-2000を接続することなく、外部施設と接続・連携することも可能です。
・IP告知受信機
IP告知受信機としてFutureNet MA-E300シリーズを用いることにより、受信設備と同等の情報伝達、連携が可能になります。
・パトライト
株式会社パトライト社製のパトライト(三色表示灯)により、色と音(ブザー音)により、情報を伝達できます。 パトライト型番:NHP-3FB1-RYG
・職員参集メール
メールサーバと連携し、緊急情報を予め登録しておいた宛先にメールで通知することができます。
また、アイコム株式会社製無線と4G LTEのハイブリッドIP無線トランシーバIP500Hを用いれば、緊急参集要員との連携もよりスムーズになります。
■ 機能継承
JARS-2000は、現行機器JARS-1000のすべての機能を継承します。
・接点信号制御
「3.5mmピッチ端子台ソケットタイプのデジタルI/O」が8出力あることから、外部装置からのケーブルを直接接続することが可能です。
これにより、外部ケーブルを大きな加工することなく※1、8系統のデジタルI/Oインタフェース(無電圧接点出力)を通じ、接点信号制御が可能です。
弊社では本インタフェースを用いて水門制御等の実績が多数あります。
・同報無線自動起動装置連携機能
自動起動機の音声書き換え及び、自動起動機を介して同報無線装置の制御を行う機能です。
・回転灯連携機能
IPネットワーク接続機能を持つ回転灯と連携し、表示灯の点灯・点滅、表示灯の色、点灯時間、ブザー有無の制御を行なう機能です。5台の回転灯を、独立して制御可能です。
・音声出力
背面に搭載している LINE OUT から、予め受信機にインポートされている音声を出力する機能です。
・ソケット通信制御
ネットワーク機能を利用し、ソケット通信による連携を最大10箇所まで同時に行なう機能です。
・ファイル連携制御
HTTPサーバ機能を利用し、外部アプリケーションから HTTPを用いて緊急情報をダウンロードさせる事が可能となる機能です。
・メール送信制御
メールサーバと連携し、緊急情報を予め登録しておいた宛先にメールで通知する機能です。
※1 既設の電線サイズAWG 24~12の場合、AWG 28~16に変更する必要があります。
