～新機能により、パワーアンプ特性評価テストで業界最高クラスのデジタル・プリディストーション・ループ回数を実現～

東京、2015年6月1日発 –キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、高性能のFPGA処理カード、M9451A PXIe測定アクセラレータを発表します。M9451Aは、次世代パワーアンプの特性評価に必要なデジタル・プリディストーション(DPD)、およびエンベロープトラッキング(ET)を高速化します。M9451Aを使用すると、閉ループ／開ループのDPDおよびET測定を数十ミリ秒で実施でき、弊社従来比で速度を最大で100倍高速化できます。

さらに、M9451AがRFパワーアンプ特性評価／テスト用リファレンス・ソリューション※1と統合され、Sパラメータ、高調波歪み、パワー、復調測定の高い確度を維持したまま、スループットをさらに高めることが可能になりました。このリファレンス・ソリューションを使用すると、パワーアンプ＋デュプレクサ(PAD)※2をはじめとする次世代パワーアンプ・モジュールの特性評価を実行できます。

リファレンス・ソリューションで使われる信頼性の高いDPDアルゴリズムは、世界中に展開する弊社顧客との長年にわたる緊密な連携と、キーサイトのSystemVueシミュレーション、N7614B パワーアンプ・テスト用Signal Studioソフトウェアアプリケーションの要素技術を基に作られています。このDPDアルゴリズムにより、次世代パワーアンプ・モジュールのシミュレーションから製造まで一貫性のある測定が可能になりました。

当社のソフトウェア＆モジュラー・ソリューション事業部マーケティング・マネージャーであるMario Narduzziは次のように語っています。「当社では、お客様に優れたテクノロジーとテスト性能を提供し続けるため、RFパワーアンプ特性評価／テスト用リファレンス・ソリューションの機能拡張に努めています。M9451Aは、キーサイトの測定に関する専門知識と、PXIeの高速データ処理、最先端の市販FPGAの組み合わせの成果といえます。」

リファレンス・ソリューションに付属するオープンソースのサンプル・コードはパワーアンプの特性評価に最適化されているため、テスト構成を簡単に構築でき、パワーアンプの評価を開始するまでに必要な時間を短縮できます。この新しい機能は、DPDとETによるデバイス性能の改善とテスト時間の短縮を同時に実現します。

キーサイトのPXIおよびAXIeモジュール製品とリファレンス・ソリューションには、当社の信頼性の高い測定技術と校正の専門知識が生かされています。そのため、研究開発から製造まで、一貫性のある測定結果が得られ、デザインサイクル時間の短縮が可能になります。

※1リファレンス・ソリューション：計測器などハードウェアの他に、特定のアプリケーション用途に最適化されたプログラム・ソースコードなどをパッケージ化したソリューション
※2パワーアンプ＋デュプレクサ（PAD）：省スペースおよび省電力を目的にパワーアンプにデュプレクサなどを追加した送信モジュール