OKI の「920MHz 帯マルチホップ無線ユニット」を、 日産自動車株式会社/栃木工場が無人搬送車の遠隔制御システムに採用
2015/11/27
沖電気工業株式会社
~ 低速移動体に対応した無線ユニットで、導入コストの大幅低減に貢献 ~
OKIは、このたび日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:カルロスゴーン)の栃木工場(以下、日産栃木工場)に、低速移動体に対応した「920MHz帯※1 マルチホップ無線※2 ユニット」を納入しました。日産栃木工場は、工場内で稼働する無人搬送車(以下 AGV※3:AutomaticGuided Vehicle)の遠隔での状態監視・制御を行うシステムの通信手段に、電波到達性の高い低速移動体に対応した「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」を採用することで、AGVとの通信で高い信頼性を確保しつつ、システム導入時の機器や配線コストを、他の無線帯域を使用した従来システムに比べて70%の削減を実現しました。なお、本システムは2015年4月より運用を開始しています。
日産栃木工場では、工場内を自律的に走行する約80台のAGVの現在位置やバッテリーの蓄電量、センサーの異常検知などの稼働状態をリアルタイムで把握することが困難で、運用に手間がかかることが課題でした。この課題を解決するために、AGVを一元的に監視・制御できるシステムの導入を検討していました。OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」は、障害物が多い工場内でも電波が回り込んで通信できる920MHz帯無線の特性を有し、少ない中継機でシステムを構築できることや広い工場内でも安定して通信ができる信頼性が評価され、採用が決定しました。
今回納入した「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」は、個々のAGVに搭載され、工場内に設置した28台の中継機を経由して通信を行うことで、安定した高信頼の無線通信を実現しています。中継機の台数は、従来システムと比較して、1/4に抑えられ、導入時のコスト削減を実現しています。日産栃木工場では、今後、工場内で稼働する他の移動機器の遠隔監視制御システムや、工場内のセンサー監視システムなどへ920MHz帯マルチホップ無線の適用を検討する予定です。
OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」はマルチホップ無線の特長を活かし、1対1では直接電波が届かない場所でも周辺の他の子機や、電波状態に応じて設置した中継機を経由して通信ができます。また、OKIの920MHz帯マルチホップ無線技術は、レイアウト変更の多い工場内で電波状態が変化した場合でも、最適な通信経路を自動的に選択して通信を行うことが可能なため、信頼性の高い無線通信を実現しています。このように、OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」や同技術を使うことにより、容易に工場やビル内のネットワークを構築することが可能となります。
OKIは、今後さらに拡大するIoT市場に向けて、「920MHz帯マルチホップ無線」を軸とした商品ラインアップを強化し、クラウドなどと連携したセンサーデータの収集や機器の管理・制御を行うIoT※4 市場の多様なニーズへ対応した各種ソリューションの提供を積極的に行っていきます。
【OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」の特長】
(1) 920MHz帯の無線に対応
無線LANなどの2.4GHz帯と比較して電波の到達距離が長く、また障害物を電波が回り込んで届く特性が高いため、通信距離を必要とする場合や、障害物が多い場所での利用が可能です。また、従来利用されてきた429MHz帯の特定小電力無線局よりも高いスループットを持ち、マルチホップシステムでの利用が可能です。
(2) 無線通信の信頼性を向上
従来の無線機器と比べて通信の信頼性を向上させる仕組みによって、データの欠損率を大幅に低減させています。
(3) 大規模ネットワーク
親機1台当たり100台の子機を収容し、最大16ホップまでの通信が可能です。ランニングコストを抑えつつ大規模・広範囲のネットワークを構築することができます。
(4) 低速移動体に対応
AGVなどの低速移動体に搭載した無線ユニットが、移動エリアに配置された複数の中継機の中から、常に最適な中継機を選択し通信することで、低速移動体の状態をリアルタイムで管理・制御することが可能です。
【用語解説】
※1:920MHz帯
日本では 915.9~929.7MHzを使用する周波数帯で、2012年7月から利用可能になりました。無線LANなどで主に使われている2.4GHz帯と比較して電波到達性が高く、障害物があっても回り込んで届くため、ビルや工場など障害物の多い場所や、屋外での利用にも向いています。海外ではサブギガ帯と呼ばれ、同様の周波数帯がスマートメーターなどに広く利用されています。
※2:マルチホップ無線
複数の無線装置を経由して、バケツリレーのようにデータを伝送する通信方式です。
親機から直接電波が届かなくても近隣の子機を経由してネットワークに接続できるため、広いエリアの無線ネットワークを低コストで構築できます。また、電波状態の良い経路を自動的に選択して通信を行うため、一時的な電波障害に強く信頼性に優れています。
※3:AGV(Automatic Guided Vehicle)
倉庫や工場内などで用いられる自律的に無人走行する搬送用の台車です。原材料や部品、完成品などの搬送や荷役に幅広く利用されています。
※4:IoT(インターネット・オブ・シングス)
IoTとは、今までインターネットに接続されてきたパソコンやサーバーなどの情報通信機器以外のあらゆるモノ(Things)がインターネットに接続され、相互に情報をやり取りすることをいい、「モノのインターネット」と呼ばれることもあります。あらゆるモノが対象になるため、今後の市場規模が大きく拡大すると予測されています。
* 沖電気工業株式会社は通称をOKIとします。
* その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
OKIは、このたび日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:カルロスゴーン)の栃木工場(以下、日産栃木工場)に、低速移動体に対応した「920MHz帯※1 マルチホップ無線※2 ユニット」を納入しました。日産栃木工場は、工場内で稼働する無人搬送車(以下 AGV※3:AutomaticGuided Vehicle)の遠隔での状態監視・制御を行うシステムの通信手段に、電波到達性の高い低速移動体に対応した「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」を採用することで、AGVとの通信で高い信頼性を確保しつつ、システム導入時の機器や配線コストを、他の無線帯域を使用した従来システムに比べて70%の削減を実現しました。なお、本システムは2015年4月より運用を開始しています。
日産栃木工場では、工場内を自律的に走行する約80台のAGVの現在位置やバッテリーの蓄電量、センサーの異常検知などの稼働状態をリアルタイムで把握することが困難で、運用に手間がかかることが課題でした。この課題を解決するために、AGVを一元的に監視・制御できるシステムの導入を検討していました。OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」は、障害物が多い工場内でも電波が回り込んで通信できる920MHz帯無線の特性を有し、少ない中継機でシステムを構築できることや広い工場内でも安定して通信ができる信頼性が評価され、採用が決定しました。
今回納入した「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」は、個々のAGVに搭載され、工場内に設置した28台の中継機を経由して通信を行うことで、安定した高信頼の無線通信を実現しています。中継機の台数は、従来システムと比較して、1/4に抑えられ、導入時のコスト削減を実現しています。日産栃木工場では、今後、工場内で稼働する他の移動機器の遠隔監視制御システムや、工場内のセンサー監視システムなどへ920MHz帯マルチホップ無線の適用を検討する予定です。
OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」はマルチホップ無線の特長を活かし、1対1では直接電波が届かない場所でも周辺の他の子機や、電波状態に応じて設置した中継機を経由して通信ができます。また、OKIの920MHz帯マルチホップ無線技術は、レイアウト変更の多い工場内で電波状態が変化した場合でも、最適な通信経路を自動的に選択して通信を行うことが可能なため、信頼性の高い無線通信を実現しています。このように、OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」や同技術を使うことにより、容易に工場やビル内のネットワークを構築することが可能となります。
OKIは、今後さらに拡大するIoT市場に向けて、「920MHz帯マルチホップ無線」を軸とした商品ラインアップを強化し、クラウドなどと連携したセンサーデータの収集や機器の管理・制御を行うIoT※4 市場の多様なニーズへ対応した各種ソリューションの提供を積極的に行っていきます。
【OKIの「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」の特長】
(1) 920MHz帯の無線に対応
無線LANなどの2.4GHz帯と比較して電波の到達距離が長く、また障害物を電波が回り込んで届く特性が高いため、通信距離を必要とする場合や、障害物が多い場所での利用が可能です。また、従来利用されてきた429MHz帯の特定小電力無線局よりも高いスループットを持ち、マルチホップシステムでの利用が可能です。
(2) 無線通信の信頼性を向上
従来の無線機器と比べて通信の信頼性を向上させる仕組みによって、データの欠損率を大幅に低減させています。
(3) 大規模ネットワーク
親機1台当たり100台の子機を収容し、最大16ホップまでの通信が可能です。ランニングコストを抑えつつ大規模・広範囲のネットワークを構築することができます。
(4) 低速移動体に対応
AGVなどの低速移動体に搭載した無線ユニットが、移動エリアに配置された複数の中継機の中から、常に最適な中継機を選択し通信することで、低速移動体の状態をリアルタイムで管理・制御することが可能です。
【用語解説】
※1:920MHz帯
日本では 915.9~929.7MHzを使用する周波数帯で、2012年7月から利用可能になりました。無線LANなどで主に使われている2.4GHz帯と比較して電波到達性が高く、障害物があっても回り込んで届くため、ビルや工場など障害物の多い場所や、屋外での利用にも向いています。海外ではサブギガ帯と呼ばれ、同様の周波数帯がスマートメーターなどに広く利用されています。
※2:マルチホップ無線
複数の無線装置を経由して、バケツリレーのようにデータを伝送する通信方式です。
親機から直接電波が届かなくても近隣の子機を経由してネットワークに接続できるため、広いエリアの無線ネットワークを低コストで構築できます。また、電波状態の良い経路を自動的に選択して通信を行うため、一時的な電波障害に強く信頼性に優れています。
※3:AGV(Automatic Guided Vehicle)
倉庫や工場内などで用いられる自律的に無人走行する搬送用の台車です。原材料や部品、完成品などの搬送や荷役に幅広く利用されています。
※4:IoT(インターネット・オブ・シングス)
IoTとは、今までインターネットに接続されてきたパソコンやサーバーなどの情報通信機器以外のあらゆるモノ(Things)がインターネットに接続され、相互に情報をやり取りすることをいい、「モノのインターネット」と呼ばれることもあります。あらゆるモノが対象になるため、今後の市場規模が大きく拡大すると予測されています。
* 沖電気工業株式会社は通称をOKIとします。
* その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
