ポータブル機器のバッテリ長寿命化に貢献 0.93Vからの低電圧動作を実現し、しかも低消費電力 低電圧(1 セル)動作ヘッドフォンアンプ BU7150NUV を開発
この新製品は、すでに月産15 万個の体制で量産を開始しております(サンプル価格400 円/個)。生産拠点は前工程をローム株式会社 本社(京都市)、後工程をROHM ELECTRONICS PHILIPPINES, INC.(フィリピン) となっております。
昨今、ICレコーダやノイズキャンセリングヘッドフォンなどのポータブル機器は乾電池1本で動作するものが中心になっていますが、こうした機器で用いられるヘッドフォンアンプは、従来は最低動作電圧が1.5Vを超えるものが多く、乾電池1 本の電圧(1.5V)では動かないため、昇圧用DC/DCコンバータ回路が必要となり、10%程度の電圧変換ロスが発生していました。また一部、0.9V 程度の電圧まで動作するヘッドフォンアンプもありましたが、乾電池を使用したセットでは、電池の放電に伴なう出力抵抗の増加で電源の立ち上がり時間が遅くなることがあり、電源電圧の立ち上がり時間に制限のある一部の製品では使いづらい面がありました。今回ロームが開発した「BU7150NUV」は、最低動作電圧が0.93V のため、乾電池1 本でも昇圧回路無しで使用可能なことに加えて、電源電圧の立ち上げ時間に影響しないパワーオンリセット機能内蔵によりお客さまにとって使いやすいICとなっています。また、その他の特長として、?セットの仕様に応じてステレオヘッドフォンアンプ/モノラルスピーカアンプのどちらの方式にも対応可能、?良好なクロストーク特性(85dB)により臨場感の高い音声を再現、?電源オフ・音声オフ状態からアンプ回路が起動完了するまでの自動シーケンスを内蔵してマイコンへの負担を軽減、?クリック・ポップノイズ低減回路内蔵など、数々の特長を有しています。
さらにこのBU7150NUV は電源電圧3.5V までの動作を保証しているため、電子辞書や電子玩具など電池2本を使用したセットの場合でも使用できることに加えて、電圧の異なるラインアップ展開の際にもシステムの大幅な設計変更を必要としないため、お客さまにとって大変使いやすいものとなっています。 ロームでは、得意のオーディオ回路設計技術、低消費電力化技術を活かしたLSI 商品ラインアップの開発に注力し、セットの付加価値の向上に貢献できる製品シリーズの拡充に努めてまいります。



















