世界初 1005サイズで 0.2Wの定格電力を実現 耐サージチップ抵抗器「ESR01」をロームが開発
近年、あらゆる電子機器の小型化・高機能化の進展に伴い、小型かつ高電力の抵抗器の需要が高まっています。今回ロームでは、超小型チップ抵抗器(0402サイズ)で培った高精度な加工技術・印刷技術・トリミング技術を駆使し、世界で初めて 1005サイズで 0.2Wの高電力を実現した耐サージチップ抵抗器を開発、同サイズのローム従来品(0.063W)と比べ、約 3.2倍の定格電力を実現、大幅な実装面積削減(約 60%減)を可能にしました。また、電子機器の内部が益々複雑化する中で、サージ対策の必要がより高まる傾向にあります。サージ電圧は回路そのものを破壊する可能性もあり、適切なサージ対策を施すことが電子回路の設計上不可欠となっています。このため、高電力かつサージ特性を向上した耐サージチップ抵抗器を使用する傾向が年々高まっております。これまでの耐サージチップ抵抗器は 1608サイズが最小パッケージとなっていましたが、ロームは抵抗体パターンの最適化や抵抗体材料の見直しを行い、1005サイズと小型ながら静電気耐圧 2kVを実現しました(Human Body Model)。例えば、携帯電話のストロボフラッシュ回路では瞬間的に高電圧が印加されるため、これまで 1608サイズの高耐圧チップ抵抗器が使用されていましたが、ESR01シリーズでは耐サージ特性を向上したことで 1005サイズでの置き換えが可能となり、ストロボフラッシュ回路の小型化に貢献します。
ロームは、小型・ハイパワー・低抵抗など、抵抗器に要求される幅広い技術で世界をリードしています。今後もモバイル機器や車載機器向けに、高信頼の抵抗器ラインアップの拡充を進めてまいります。
<耐サージチップ抵抗器「ESR01」の特長>
・世界初、1005サイズで 0.2Wの高い定格電力を実現。
・耐サージ特性(HBM)2kVを保証。
・パルス特性向上。