Windows7ロゴプログラム「Windows Touch AQ」を取得 ロームが低消費電流の静電容量式マルチタッチコントローラ LSIBU21018MWVを開発
写真の拡大、縮小や画面のスライドなど液晶画面を指で直感的に操作ができるマルチタッチ機能は、最近のスマートフォンに多く搭載されるようになり、さらにマイクロソフト社の OS “Windows7”でも、「Windows Touch」機能として採用されたことで、今後ますますの拡がりが期待されています。こうしたタッチパネルに使用するタッチパネルコントローラ LSIを搭載するには、センサパネルに液晶ノイズを遮断するためのグランドシールドが必ず必要でした。今回開発した「BU21018MWV」はマイコンのソフトウェア制御に加えて、専用ノイズフィルタをハードウェアで内蔵することで耐ノイズ性能を大幅に改善でき、グランドシールドレスを実現しました。これによりセンサパネルとして 20%以上のコストダウンが可能となります。また、従来のタッチパネルコントローラシステムでは、
ノイズ対策のため、マイコンのクロック数を上げる必要があり、消費電流は 5mA程度(マイコン含む)必要でしたが、「BU21018MWV」はノイズフィルタをハードウェアで内蔵していることなどから、マイコンへの負担を低く抑えることが可能で、従来と比較して約 30%消費電流を下げることが可能となりました。
「Windows Touch」の認定を取得したことは、Windows7における互換性の確保がマイクロソフト社によって客観的に証明されたことになり、ノート PCなど、パソコンメーカー各社にとって安心してお使いいただけます。
今回開発した「BU21018MWV」は CPUに 8bitマイコンを搭載していますが、ロームがライセンス使用契約をした ARM系 CPUを搭載し、3点以上の座標取得処理などさらに高度な処理のできる製品の開発や、様々なパネルサイズに対応したタッチセンサモジュールの共同開発も進めております。また、静電方式以外にも、既存の4線抵抗膜のタッチパネルをそのまま使用してマルチタッチを実現できる抵抗式マルチタッチコントローラLSIのラインアップも取り揃えております。ロームでは今後も、様々な方式のタッチパネルコントローラ LSIのラインアップ拡充に取り組んでいきます。