ローム・OKIセミコンダクタが共同で、米 Intel社次世代組込みプロセッサ「Intel Atomプロセッサ E6xx シリーズ」 向けチップセット及びリファレンスボードを完成
米IntelR社が開発した「 Intel Atom プロセッサ E6xx シリーズ」は、プロセッサ市場で高いシェアを持つ米 Intel社が組込機器用として開発したプロセッサであり、3D画像表示など高機能化のニーズが加速するなかで、CISCプロセッサとして業界の中で圧倒的なハイパフォーマンスを実現。さらに、ソフトウェア開発の負担が加速的に増加するなかで、マイクロコントローラのバージョンアップ時にソフトウェアの共通化を図れるため、ユーザーのシリーズ展開や高機能セットの開発に必要であったソフトウェア開発負担を劇的に軽減することが可能となります。
ロームでは、自社のアナログ/リニアの優れた回路技術を背景に、車載、携帯電話、デジタル AV機器をはじめとする幅広いアプリケーションに対し、各種パワーマネジメント LSIや信号処理LSI、リニア制御LSIなどを提供。また、世界10ヶ所のデザインセンターを拠点にワールドワイドに広がる充実した顧客サポートを展開しています。一方 OKIセミコンダクタ社は、通信、車載など向けのロジックデバイスの高い技術を有しており、2008年 10月に OKIセミコンダクタ社がロームグループ入りした後、両者の持つ IPの共有を進め、ロームグループの中核開発拠点であるローム新横浜テクノロジーセンターを中心に、両者の開発陣が一丸となってシステムソリューション力の強化を進めてきました。今回の「 Intel Atom プロセッサ E6xxシリーズ」に対するチップセットの開発はこうした開発力強化の成果の一つであり、ロームと OKIセミコンダクタ社がそれぞれ得意とする技術
を駆使して高機能の LSIデバイスを開発したことで、「 Intel Atom プロセッサ E6xxシリーズ」を使用する世界中のお客様に対して、ワンストップソリューションを提供することが可能です。また、システム設計スケジュールの大幅短縮や、お客様でカス
タマイズをされる場合のトータルサポートやチップセットのマッチングのし易さなど、他社にない付加価値をご提案できます。具体的には、通常はお客様側で開発されるリファレンスボードをロームグループで既に開発、評価を完了、リファレンス回路として、また場合によってはリファレンスボードそのものを提供できるため、お客様側でのリファレンスボード開発工程が不要となり、システム設計期間を大幅に短縮することが可能です。
ローム及びOKIセミコンダクタ社では、今回の車載用、IPメディアフォン用のチップセット供給をきっかけにして、今後さらに製品ラインアップを強化、産業用ロボットや POSシステムをはじめとする産業機器から、AV機器やアミューズメント機器などの民生機器用用途に至るまで幅広いチップセットのラインアップ強化をはかっていきます。