Wi-SUNに最適なCPU内蔵の1チップ無線通信LSIを開発
本LSI は無線通信部とWi-SUN に最適な制御用CPUを内蔵した、業界初となる1チップ無線通信LSIです。無線通信部には国内スマートメータに多くの実績を持つラピスセミコンダクタの無線通信LSI「ML7396B」を、CPU部は業界標準32bitCPUコアである「ARM®Cortex®M0+」を搭載しています。また、512KB Flash・64KBRAMといった大容量メモリを搭載することで、ML7416はWi-SUN対応無線機器で必要になる全ての機能を1チップで実現できるため、省スペース化(従来比で約35%の実装面積を削減)、システム簡略化、設計負荷軽減に大きく貢献します。
本LSI は、2015年3月にサンプル出荷を開始し、2015年8月より量産出荷を開始する予定です。
今後もラピスセミコンダクタは、利便性のある無線通信LSI開発に加えて、ソフトウェア開発環境の充実も図り無線機器開発を簡単にすることで、さらなる世の中のスマート化に貢献してまいります。
<背景>
近年、日本国内の電力不足と地球温暖化抑制のために、エネルギーの効率的な利用に向けた取り組みが社会的な緊急課題になっています。家庭における省エネ化を実現するため、全家庭に通信機能を有するスマートメータを配備して、HEMS による省エネ化の実現に取り組みつつあります。
東京電力を始め電力各社でスマートメータとHEMSを結ぶB ルート注3にWi-SUN方式が採用されたため、今後、スマートメータの設置が進み、Wi-SUNを中心としたHEMS機器の普及が期待されています。
しかし、Wi-SUN方式はその仕様上、システムに要求するメモリ容量が大きなものとなっています。これまでは、必要なメモリ容量の大きさから、Wi-SUNに適したCPU内蔵の1チップ無線通信LSIが存在せず、対応機器開発が容易な1チップLSIによるトータルソリューションが求められていました。
