小型で多機能なイーサネット/RS-232変換器「FutureNet FA-210」を発売
FutureNet FA-210は信頼性の高いイーサネット/RS-232プロトコル変換器として様々な分野でご利用頂いているFutureNet FA-110(2005年4月発表) の後継機種となります。ファストイーサネット(10BASE-T/100BASE-TX)とRS-232のインタフェースを1ポートずつ備え、双方向のプロトコル変換をおこないます。主要機能や性能、操作性、外形、サイズについてはFA-110をそのまま継承しています。その上で、動作温度範囲を-20℃〜60℃に拡張し、LEDの増設や機能面での使いやすさの向上をはかっています。
FutureNet FA-210はIPネットワークを利用したM2Mシステムを構築する場合などに、非IPデバイスをIPネットワークに接続するための装置として利用されます。非IPデバイスとしてはRS-232インタフェースを持つ計測器、センサ、FA機器、検査装置、OA機器、POS端末、情報表示板、サーバコンソールなどがあります。IPネットワーク側はWindowsパソコンやLinuxサーバなど一般的なLAN対応機器と接続できます。
プロトコル変換機能によって、RS-232インタフェースを持つ機器のデータをIPネットワーク上のサーバで収集したり、IPネットワーク上のPC からLAN もしくはインターネットを介して離れた場所にある機器の監視・制御・管理ができます。IPネットワークに対してはTCP/UDPのプロトコルやサーバ/クライアントの種別、RS-232の信号線制御の要否などを動作モードの選択と動作モードごとの個別設定によってきめ細かく指定できます。これによりネットワークアプリケーションを開発することなく、あらゆるRS-232装置をIPネットワークに組み入れることが可能となります。
// FutureNet FA-210 の特徴 //
■ 充実したプロトコル変換機能
FutureNet FA-210はRS-232で受け取ったデータをIP 化してイーサネットへ、イーサネットから受け取ったデータはデータ部分だけを取り出してRS-232へ送ることによってプロトコル変換をおこないます。LAN側の通信はサーバ/クライアント、メールなど様々な形態に対応しています。また、万一接続が切れても自動的に再接続するなど、自動運用を支援する機能を備えています。
■ 強力なTCPコントロールモード
RS-232装置の通信はデータの送受信だけではありません。RS-232信号線の制御を必要とするケースもあります。FutureNet FA-210はこのような場合にも対応できるよう「TCPコントロールモード」を備えています。TCPコントロールモードを利用するとデータの送受信だけでなく、RS-232の信号線の制御も相互に伝える事ができます。
■ 従来製品との互換性を維持
FutureNet FA-210はFutureNet FA-110の主要な機能を引き継いでいます。引き継いだ機能は従来と同じ設定で利用できるため、FA-110 で保存した設定ファイルをFA-210にそのまま設定できます。新規追加の設定コマンドがある一方、従来のコマンドはそのまま利用できます。
RS-232機器を制御するPC上のアプリケーションを一切変更することなくネットワーク対応するためのミドルウェア「COM リダイレクタ」についても引き続きサポートします。COMリダイレクタはWindows2000/XP/Vista/7に対応しています。
※ なお、一部削除された機能もあります。FA-110からの移行について詳しくは弊社までお問い合わせ下さい。
■ 操作性の向上、機能の強化
FutureNet FA-210は動作温度を従来の0℃〜50℃の範囲から-20℃〜60℃の範囲に拡張しました。これにより屋外環境でも利用範囲が広がります。ステータス表示用LED もLAN、RS-232、システムそれぞれの状態がわかるように追加されました。新たに追加された2ビットのディップスイッチを使うと一時的にIPアドレスだけを初期状態に戻して起動することができます。これはIPアドレスがわからなくなってしまった場合に本体の設定内容を確認するのに利用できます。ソフトウェアの面ではメールモード時の認証機能の強化、DNSクライアントによる名前解決機能などの改善をおこなっています。
■ 容易なファームウェアのバージョンアップ
FutureNet FA-210は、弊社ホームページで提供する最新のファームウェアをダウンロードしてバージョンアップできます。バージョンアップのツールとしてTCPダウンローダー(専用ソフトウェア)を標準添付しています。また、ネットワークが使えないときのためにRS-232ポートからのファームウェア更新にも新たに対応しました。
■ クラウドサービス対応(予定)
FutureNet FA-210は、今後のバージョンアップでクラウドシステムでの利用を容易に実現するための機能を提供します。当社ではWarpLinkサービスの新しいメニューとしてデータ収集や機器の監視/制御をおこなうシステムを構築するためのクラウド側アプリケーション環境(ミドルウェア、ツール等)の提供を予定しています。同時にFA-210側にもこのクラウドシステムのしくみに対応する機能の搭載を予定しています。これによりFA-210を利用したM2Mシステムの開発期間を大幅に短縮できます。
■ カスタマイズ対応について
FutureNet FA-210はRS-232インタフェースのコネクタの変更、RS-232からRS-422・RS-485への変更、電源供給方法の変更、基板形状の変更等のカスタマイズに速やかに対応できるよう設計されています。機能についてもフラッシュの空き容量に応じて機能の追加や変更、ユーザアプリケーションの追加等を承ります。
