～新しいフィクスチャにより、USB Type-Cデバイスの検証、デバッグが可能に～

東京、2015年10月13日発 – キーサイト・テクノロジー合同会社（職務執行者社長：梅島 正明、本社：東京都八王子市高倉町9番1号）は、業界最高のシグナルインテグリティを備えた高速差動バスプロービング用のType-Cフィクスチャを発表します。N7015A高速信号用Type-Cフィクスチャは、業界最高の30GHzの帯域幅を提供し、USB 3.1 10Gbpsデザイン、およびType-Cコネクタに乗り入れが可能なその他の高速インターフェース規格のデザイン検証とデバッグを可能にします。

PCやタブレット機器、その他の民生機器では、より高速なデータ伝送と高い電力供給が求められています。Type-Cコネクタは、複数の高速インターフェース規格の乗り入れと100 Wまでの電力供給を可能にし、多くの機器に搭載されていく重要な接続技術です。

N7015A高速信号用Type-Cフィクスチャは、4レーンの高速信号ラインへのアクセスができ、高速信号の測定および受信性能評価のための信号入力を可能にします。高いシグナルインテグリティを保持したまま信号を取り出し、USB 3.1デバイス、ホストのアップストリームポート、ダウンストリームポートへのプロービングが可能です。N7016A低速信号用Type-Cフィクスチャでは、低速パワー信号および制御ライン信号へアクセスすることができます。また終端条件の制御や外部のパワーデリバリコントローラの接続、および様々なテスト構成に対応しています。

当社のオシロスコープ＆プロトコル事業部担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャDave Ciprianiは、次のように語っています。「Type-Cコネクタは民生機器の次世代接続技術であり、その影響は計り知れないものがあります。当社では、お客様がこの革新的なテクノロジーのテスト課題に取り組めるよう、自動化試験ソリューションも含めさまざまなType-Cテストソリューションを開発しております。最初に提供するのが、このType-Cテストフィクスチャです。」

N7015A高速信号用フィクスチャはリバーシブル（可逆）構造となっており、テスト結果に影響を与えることなく180度裏返して接続することができます。上下左右に隣り合うType-Cコネクタに同時接続できるように設計されており、横に並べる場合でも積み重ねる場合でも、規定の最小許容間隔を満たしています。実際のテスト環境におけるフィクスチャの脱着で障害が起きないよう耐久性に優れた設計となっています。

また、N7015A高速信号用フィクスチャはそれ自体で優れたシグナルインテグリティを備えていますが、さらに30 GHzまでの伝送損失を補正可能なSパラメータモデルが提供されており、フィクスチャの影響を除去することで、測定デバイスの真の挙動をより正確に測定することができます。Type-Cコネクタに乗り入れが可能なUSB、ディスプレイポート、Thunderbolt、MHLなどのアプリケーションに対応しており、キーサイトの公式コンプライアンス・テスト・ソフトウェアとあわせて使用できます。

N7016A Type-C低速信号用フィクスチャとN7015Aは、付属のType-Cケーブルで接続し、高速信号とは別にCC1信号、CC2信号、Vbus信号、SBU1/2信号、グランド信号へアクセスできる構造となっています。エンジニアはUSBデバイスからあらゆるUSB 3.1信号を取り出し、システムの診断と制御に使用することができます。低速信号ラインに対して、高インピーダンスのパッシブプローブでプロービングすることも可能です。