メンター・グラフィックスがHyperLynxの最新版を発表、高度な3Dチャネル、トレース・モデリング、精度向上、最速のシミュレーション性能を実現
2013/02/01
シーメンスEDAジャパン株式会社
メンター・グラフィックス・コーポレーション(本社: 米国オレゴン州、以下メンター・グラフィックス)は、米国カリフォルニア州サンタクララで開催されているDesignCon 2013において、プリント基板(PCB)設計と解析の高速化において市場をリードするHyperLynx®の最新版を発表しました。HyperLynx最新リリースの主要機能には、高度な3Dチャネル、トレース・モデリング、DDRサインオフ検証の改良、シミュレーション性能の最大5倍高速化が含まれています。システム設計プロセスにHyperLynxを導入することで、シグナル・インテグリティ、パワー・インテグリティ、EMI(電磁干渉)性能の影響が想定される高速設計の問題を、迅速に解析できるようになります。これらの新機能により、設計プロセスの初期段階において問題を解決できるため、製品の品質と性能を高めるとともに、リスクの最小化と生産性の向上を実現します。
「10Gbps以上の通信帯域を持つアプリケーションにおいては、挿入損失がナイキスト周波数で-12dBを超えるケースも多く見られ、アイ・ダイアグラムが完全に閉じてしまいます。設計を成功させるためには、すべての要素を落ち度なく完成させる必要があり、設計サイクル初期に正確なシミュレーションを実行して設計の確信を得ることが何よりも大切です。今回、メンター・グラフィックスのHyperLynx最新リリースのシミュレーション精度をモレックス製の12.5Gbpsバックプレーン設計を使って検証してみました。この設計には、部材の因果モデル、表面性状に銅がもたらす影響、ビアのモデル、コネクタの統合Sパラメータ・モデルからの反射とモード変換が含まれていました。」テレダイン・レクロイの完全子会社Bogatin EnterprisesのPresidentでありシグナル・インテグリティ推進の主導的役割を務めるEric Bogatin氏は、上記のように述べています。
■高度なチャネルとトレース・モデリング
最新のHyperLynxは、エリアフィルを考慮した高度な2.5D平面トレース抽出を実行するため、3D解析が必要なチャネル・モデリングを減少させます。システムはこの高度な機能を利用して、信号トレース抵抗の変化、あるいは非理想的な平面と参照(ボイドや切込みを含む複雑なエリアフィル)による遅延の変化をモデル化します。この結果、抵抗変化がもたらす影響を、タイムドメインのシミュレーションと、Sパラメータ・モデルの抽出作業に取り込むことができます。
HyperLynxは必要に応じて、フル3D抽出およびモデリングも実行可能です。設計者は、フル3D波形解析を実行する基板部分をスピーディに選択し、自動ポート作成、割当て、シミュレーションを行うため回路図エディタに全チャネルをエクスポートするなど、HyperLynx 3D EMフル波形ソルバと緊密に統合することが可能です。
■超高速シミュレータ
メンター・グラフィックスのHyperLynx最新版は、旧リリース版と比べて平均で5倍のシミュレーション性能を達成し、迅速で信頼性のある解析結果を提供します。社内テストによって新旧版のHyperLynxを比較すると、特に複雑なスティミュラスを用いた大規模なバッチモード解析(DDRxシミュレーションなど)において、回路シミュレータ性能が大幅に向上しています。アップグレードされたシミュレータには、大幅な性能向上に加え、蛇行するPCBトレースのモデル化にとって共通課題となる短い伝送線路を含む回路の精度問題を回避するなど、さらなる改善が施されています。メンター・グラフィックス提供以外の多くのシミュレータ(特にSPICEベースのシミュレータ)では、小さな配線部分の短い遅延があった場合、解析タイムステップに基づいて端数を切り上げたり切り捨てたりします。しかしHyperLynxはこのようなデータを、複雑なクロストークのシミュレーション中も含めて、正確に保存します。顧客にとって全体的なメリットは、特に遅延が調整されたネットを大量に搭載した大規模な基板に関して、高精度の結果とシミュレーション時間の顕著な短縮が実現されることです。
HyperLynx最新リリースに含まれる強力な解析機能を以下にいくつか掲載します。
(1)プリレイアウトのDDRxシグナル・インテグリティ解析、およびパラメトリック・スイープ中にサイクルベースの包括的なタイミング・シミュレーションを実行する機能。HyperLynxのDDRxウィザードはDDR3LおよびDDR3U電源レベルをサポートしており、必須となるディレーティング・テーブル、タイミング・モデル、電圧レベルに加えて、DDRxウィザード使用時の信号立ち上がり遅延に対するテスト負荷補正の機能を備えています。
(2)Sパラメータ・モデルのバッチ解析をポストルート環境からサポート。正確な広帯域の誘電体モデルと表面粗度を使って、接続チャネルをモデル化します。
(3)DC電圧降下の解析に高度なメッシュ手法を使って、複雑な設計内にある細い金属の断片精度を評価します。
(4)LTI(線形時不変)イコライゼーション・アルゴリズムを使ったIBIS-AMI(I/O Buffer Information Specification Algorithmic Modeling Interface)モデルの統計モード高速シミュレーション・フローをサポート。この機能は、ピーク歪解析の技法と統計的アルゴリズムに基づいており、チャネルのインパルス応答を直接アイ・ダイアグラムに取り込んで生成し、LTIイコライゼーション・スキームを持つバッファにおける非常に低いBER(ビットエラーレート)の結果を即座にもたらします。
(5)高度な波形ビューアとプロセッサを改良し、豊富な計算機能を使った複雑な波形処理による高度で多様な測定を含んだ大量のシミュレーション結果を、分かりやすく視覚化し解析する環境を実現。改良点として、自動的にアイ・ダイアグラムの中心点を図示するインタラクティブなシミュレーションGUIが含まれています。
「10Gbps以上の通信帯域を持つアプリケーションにおいては、挿入損失がナイキスト周波数で-12dBを超えるケースも多く見られ、アイ・ダイアグラムが完全に閉じてしまいます。設計を成功させるためには、すべての要素を落ち度なく完成させる必要があり、設計サイクル初期に正確なシミュレーションを実行して設計の確信を得ることが何よりも大切です。今回、メンター・グラフィックスのHyperLynx最新リリースのシミュレーション精度をモレックス製の12.5Gbpsバックプレーン設計を使って検証してみました。この設計には、部材の因果モデル、表面性状に銅がもたらす影響、ビアのモデル、コネクタの統合Sパラメータ・モデルからの反射とモード変換が含まれていました。」テレダイン・レクロイの完全子会社Bogatin EnterprisesのPresidentでありシグナル・インテグリティ推進の主導的役割を務めるEric Bogatin氏は、上記のように述べています。
■高度なチャネルとトレース・モデリング
最新のHyperLynxは、エリアフィルを考慮した高度な2.5D平面トレース抽出を実行するため、3D解析が必要なチャネル・モデリングを減少させます。システムはこの高度な機能を利用して、信号トレース抵抗の変化、あるいは非理想的な平面と参照(ボイドや切込みを含む複雑なエリアフィル)による遅延の変化をモデル化します。この結果、抵抗変化がもたらす影響を、タイムドメインのシミュレーションと、Sパラメータ・モデルの抽出作業に取り込むことができます。
HyperLynxは必要に応じて、フル3D抽出およびモデリングも実行可能です。設計者は、フル3D波形解析を実行する基板部分をスピーディに選択し、自動ポート作成、割当て、シミュレーションを行うため回路図エディタに全チャネルをエクスポートするなど、HyperLynx 3D EMフル波形ソルバと緊密に統合することが可能です。
■超高速シミュレータ
メンター・グラフィックスのHyperLynx最新版は、旧リリース版と比べて平均で5倍のシミュレーション性能を達成し、迅速で信頼性のある解析結果を提供します。社内テストによって新旧版のHyperLynxを比較すると、特に複雑なスティミュラスを用いた大規模なバッチモード解析(DDRxシミュレーションなど)において、回路シミュレータ性能が大幅に向上しています。アップグレードされたシミュレータには、大幅な性能向上に加え、蛇行するPCBトレースのモデル化にとって共通課題となる短い伝送線路を含む回路の精度問題を回避するなど、さらなる改善が施されています。メンター・グラフィックス提供以外の多くのシミュレータ(特にSPICEベースのシミュレータ)では、小さな配線部分の短い遅延があった場合、解析タイムステップに基づいて端数を切り上げたり切り捨てたりします。しかしHyperLynxはこのようなデータを、複雑なクロストークのシミュレーション中も含めて、正確に保存します。顧客にとって全体的なメリットは、特に遅延が調整されたネットを大量に搭載した大規模な基板に関して、高精度の結果とシミュレーション時間の顕著な短縮が実現されることです。
HyperLynx最新リリースに含まれる強力な解析機能を以下にいくつか掲載します。
(1)プリレイアウトのDDRxシグナル・インテグリティ解析、およびパラメトリック・スイープ中にサイクルベースの包括的なタイミング・シミュレーションを実行する機能。HyperLynxのDDRxウィザードはDDR3LおよびDDR3U電源レベルをサポートしており、必須となるディレーティング・テーブル、タイミング・モデル、電圧レベルに加えて、DDRxウィザード使用時の信号立ち上がり遅延に対するテスト負荷補正の機能を備えています。
(2)Sパラメータ・モデルのバッチ解析をポストルート環境からサポート。正確な広帯域の誘電体モデルと表面粗度を使って、接続チャネルをモデル化します。
(3)DC電圧降下の解析に高度なメッシュ手法を使って、複雑な設計内にある細い金属の断片精度を評価します。
(4)LTI(線形時不変)イコライゼーション・アルゴリズムを使ったIBIS-AMI(I/O Buffer Information Specification Algorithmic Modeling Interface)モデルの統計モード高速シミュレーション・フローをサポート。この機能は、ピーク歪解析の技法と統計的アルゴリズムに基づいており、チャネルのインパルス応答を直接アイ・ダイアグラムに取り込んで生成し、LTIイコライゼーション・スキームを持つバッファにおける非常に低いBER(ビットエラーレート)の結果を即座にもたらします。
(5)高度な波形ビューアとプロセッサを改良し、豊富な計算機能を使った複雑な波形処理による高度で多様な測定を含んだ大量のシミュレーション結果を、分かりやすく視覚化し解析する環境を実現。改良点として、自動的にアイ・ダイアグラムの中心点を図示するインタラクティブなシミュレーションGUIが含まれています。