ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社（本社：東京都新宿区　代表取締役：笠井伸啓）は、2011年5月31日から、EMIプリ・コンプライアンス対応オプションR＆S FSV-K54の販売を開始します。本製品は、リアルタイム・スペクトラム・アナライザ R＆S FSVRおよびシグナル・アナライザ R＆S FSVに搭載されるオプションで、EMCの診断や、プリ・コンプライアンスに必要な機能をサポートしています。家電製品や無線通信機器の設計・開発だけでなく、品質保証やテスト・ラボなどにおいても、本製品が提供する高速・高感度な測定により、EMC対策を効果的におこなうことが可能になります。

全ての電子機器においては、製品を市場投入する前段階において、電磁環境両立性（EMC）の認証を受けることが必須となっております。製品の設計段階において電磁妨害（EMI）対策を効果的に行うことで、CEマーク等の認証を受けるための対応を迅速に行うことができます。これにより、製品開発サイクルが短縮化され、新製品をタイムリーに市場投入できるようになります。R＆S FSV-K54のオプションを、リアルタイム・スペクトラム・アナライザR＆S FSVRあるいはシグナル・アナライザR＆S FSVに搭載することで、EMCの診断を製品のプロトタイプの段階から行うことが可能になります。

この最新のソリューションは、EMCラボにおいて事前に検出されたEMI特性を、さらに詳細に解析することができます。開発エンジニアはシールド、部品、そして回路レイアウト変更などによるEMC対策の効果を、簡単に把握することができます。さらに、横軸を周波数、縦軸を時間で、周波数スペクトラムを表示する、オプションのスペクトログラム･モードを使用することにより、EMC対策を検討する上で有益となるノイズ成分の情報が得られます。リアルタイム・スペクトラム・アナライザ R＆S FSVRは、突発的な信号や、周波数ドリフトにより発生する間欠的あるいは狭帯域での干渉信号を確実に補足します。この機能により、40GHzまでの信号を、リアルタイム帯域40MHzで測定することができます。

EMIプリ･コンプライアンス対応オプション R＆S FSV-K54は、EMI検波機能としてQP、CISPR-平均、RMS-平均がカバーされています。また、商用および軍用に対応したEMIフィルタもサポートしています。さらに、各種測定に対応するリミットラインやトランスデューサー、そしてログ掃引によるスペクトラム表示機能も提供します。
リアルタイム・スペクトラム・アナライザ R＆S FSVR、そしてシグナル・アナライザ R＆S FSVは、エンジニアの要求に対応できるように、周波数範囲の異なるモデルを各種ご用意しており、最高40GHzの帯域をカバーしています。これらの製品には、EMIプリ･コンプライアンス対応オプション R＆S FSV-K54だけでなく、最新のデジタル無線通信規格であるLTE、WCDMA、CDMA2000、TD-SCDMA、GSM、WiMAXTM 、WLAN、そしてBluetoothなど、数多くの信号解析オプションが用意されておりますので、これらの製品を開発しているエンジニアの方々にとっては、最適なソリューションとなります。