SKFは、重工産業機械の回転部品の状態を監視するためのコンパクトでコストパフォーマンスの高い振動および温度センサーをリリースしました。 主にSKF回転機械の運用最適化（REP）ソリューションの一部として使用するために設計されたセンサー『SKF Enlight Collect IMx-1』は、お客様において計画外ダウンタイムとメンテナンスコストの両方の削減を可能にします。

2020年3月27日、スウェーデン、ヨーテボリ: SKF、製品担当マネージャーの Chris Jamesは次のように述べています。「産業界ではプラントでの生産需要が高まり、稼働時間が増加しています。新しいSKF Enlight Collect IMx-1により、定額料金やパフォーマンスを基に契約を手軽にでき、限られた運用予算で自動予知保全を利用し、回転機器の信頼性向上を実現いたします。

長寿命バッテリーを搭載したこの費用対効果に優れたセンサーは、多数設置することが可能で、これまで保全技術者が手動のポータブルデバイスを使用して行っていた機械状態のデータ収集作業を大幅に自動化することが可能です。軸受ハウジングに設置すると、収集されたデータはワイヤレスでホストコンピューターネットワークに送信され、SKF REPセンターのクラウドベースの解析サービスに転送できます。」Chrisはさらにこう続けます。「その結果、新しい高精度の強固なセンサーにより、以前は手の届かない場所で数週間、数か月かかっていたデータ収集が、より少ない技術者で数時間または数日で行うことができ、より頻繁にデータを収集できるようになります。」

このシステムは『メッシュネットワーク』により、センサーは相互にデータを伝送することができます。つまり、データを、これまで信号をブロックしていた配管や液体貯蔵容器といった無線障害物の周囲を巡って届けることができ、単一のデバイスを使用する場合よりもさらに長い距離でも送信することができます。Chrisは、次のように説明しています。「メッシュネットワークは自己形成型であるため、Wi-FiやBluetoothなどの他のワイヤレス通信技術よりも、より簡単に、かつ迅速に展開できます。 また、利用可能な帯域とセンサーの消費電力の管理方法を改善し、複数年のサービス契約のニーズを満たすのに見合う十分なバッテリー寿命をもたらします。」

SKF Enlight Collect IMx-1は、最高保護等級IP69Kを実現した特別な設計となっています。つまりこれは、ほこり、汚れ、油、グリース、汚染物質、飛散くず、温度変化、風、雨、高圧高温洗浄などにさらされたときにでも確実に機能するものとなっています。

「特に、このセンサーは、軸受の早期損傷の検出を当社の手動のデータ収集装置と同様の整合性で検出します。激しく損傷した軸受は比較的簡単に検出できますが、その段階では故障に近づいています。重要なのは、欠陥を早期に発見し、ダウンタイムを最小限に抑えて適切な時期に是正措置を計画できるようにすることです。」ただし、バックグラウンドノイズから早期損傷の小さな信号を抽出することは困難です。SKF Enlight Collect IMx-1は、SKFの加速度エンベロープ技術を利用してこれを実現します。

Chrisは次のように結論付けています。「どのような状態監視プログラムも測定の良し悪しによって決まります。SKFは何十年にもわたって大規模な予知保全を請け負ってきたので、ワイヤレスデバイスについての必要な性能を理解しています。その結果がSKF Enlight Collect IMx-1です。ただ、ワイヤレスデバイスだけでは回転機器の信頼性向上を提供することはできません。これは、機械の深い知識を持った解析経験と是正支援を行うメカニカルエンジニア能力とのコンビネーションで実現されます。そして今、新しい定額料金体系とパフォーマンスベースのビジネスモデルを通じて提供が可能となり、お客様は、回転機械の信頼性向上の実現を新たな料金体系で手にできるのです」