業界トップクラスの小型化を実現 ダイオード用ハイパワーパッケージ「KMD2(1608 サイズ)」を開発
ポータブルオーディオプレーヤーやデジタルスチルカメラに代表されるポータブル機器市場では、常にセットの小型化や高機能化が進められており、ディスクリート半導体に対しても常に小型化が要求されていますが、ハイパワーのデバイスについては、パッケージの放熱性や加工精度の障害があり、特にパワーパッケージとして需要の大きな500mW クラスのツェナーダイオードや0.5A〜1A クラスのショットキーバリアダイオードの小型化のネックとなっていました。そこでロームでは、独自のチップデバイス構造の開発と世界最小クラス(0.6mm×0.3 mm)の小信号ダイオードパッケージ「GMD2 」で実績を積んだ超精密加工技術を取り入れることなどによって、業界最小クラスのパワーダイオードパッケージKMD2 (1.6mm×0.8mm 、高さ0.6mm) の開発に成功しました。
このKMD2 パッケージでは、2513 サイズに比べ面積比、体積比で60 %削減しながらも、リードフレーム材の放熱特性を高めることにより、従来品の電気的特性を維持したまま2513 サイズと同等のパッケージパワー(500mW) を維持できました。これにより1608 サイズで0.5A〜1Aクラスのショットキーバリアダイオード、500 mWクラスのツェナーダイオードのラインアップを実現することができ、ポータブルオーディオプレーヤー、ゲーム機、デジタルスチルカメラの電源回路などの小型・ハイパワーが求められるあらゆるセットでの省スペースが可能になります。また、基板実装時のはんだ付け状態の視認性を向上できる電極構造となっておりお客様にとっての使い易さにも配慮しています。
さらに、ハロゲンフリー、鉛フリー、RoHS 指令に対応しており、小型化による材料使用量の削減も併せて、環境にやさしいパッケージとなっています。
ロームでは今後も、小型化、複合化、ハイパワー化など、お客さまのニーズを先取りする製品ラインアップの拡充に努めてまいります。
■小型ハイパワーダイオードパッケージ「KMD2 」の主な特長
1) 1.6mm×0.8 mmサイズの超小型パッケージ
2) パッケージパワー500 mW保証
3) 従来品2513 サイズ(2.5mm×1.3 mm、高さ0.6mm )に比べ実装面積、体積60% 削減。
4) ハロゲンフリー、Pb フリー、RoHS 指令対応の環境対応パッケージ
5) あらゆる回路用途に使用可能
・ショットキーバリアダイオード
・ツェナーダイオード
*ツェナーダイオードは現在開発中
