Freescale「i.MX 6SoloLite」プロセッサに最適な高効率パワーマネジメントICを開発
「i.MX 6SoloLite」プロセッサは、電子書籍やウェアラブル機器のほか、産業機器向けハンディターミナルやタブレットPC など、バッテリー駆動で消費電力が重視されるアプリケーションのプラットフォームとして高い実績を誇っています。
本製品は、これまでロームが培ってきたモバイルアプリケーション向け電源技術を用いi.MX 6SoloLite 向けに回路構成を最適化し、待機状態/動作状態の消費電力を大幅に削減することで、バッテリー駆動時間の向上に大いに貢献します。
2015 年3 月よりサンプル出荷(600円/個:税抜)を開始しており、2015 年4 月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点は前工程がローム浜松株式会社(浜松市)、後工程がROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となります。
<背景>
電子書籍やウェアラブル機器のほか、産業機器向けハンディターミナルやタブレットPCなど、モバイル機器の多くは、バッテリー駆動時間の向上が望まれており、部品単体での低消費電力化が大きな課題です。
Freescale 社の「i.MX 6SoloLite」プロセッサは、省電力プロセッサとして、これらモバイル機器向けで高い実績を誇っていますが、更なる低消費電力化への要求が高まっていました。
<新製品の詳細>
「BD71805MWV」は、ロームが得意とするアナログ設計技術を駆使し、「i.MX 6SoloLite」プロセッサの駆動に最適な電源システムを実現。アプリケーションにおける低消費電力化のカギとなるスタンバイ時の消費電流を従来比45%削減※に成功するとともに、動作時の電力変換効率も82%以上の高効率を達成しました。またRTC(RealTime Clock)機能も内蔵したことにより、メインプロセッサを駆動させることなく時計・カレンダの管理が可能で、バッテリー駆動の各種アプリケーションの駆動時間の向上に貢献します。
さらに、30Vの入力過電圧保護機能(OVP)付Li-ion バッテリーチャージャーも内蔵し、外付けICの削減を実現しました。これにより実装面積を従来比20%削減でき、機器の小型化にも寄与します。
※Buck converter 部のチャンネルあたりの消費電流
今後は、「i.MX 6SoloLite」製品の上位機種にあたる「i.MX 6Solo」、「i.MX 6DualLite」などのi.MX 6プロセッサ・シリーズ向けPMICの開発も進め、民生機器や産業機器など幅広いアプリケーションに最適な製品をラインナップしていきます。
