世界初、ロームのワイヤレス給電制御IC「BD57020MWV」搭載のリファレンスデザインが最大15Wのワイヤレス給電WPC Qi(チー)認証を取得
WPC Qi規格ミディアムパワーは、ワイヤレス給電の最先端規格として注目されており、タブレットPCなどのアプリケーションでワイヤレス給電を実現するほか、スマートフォンでは従来規格(5W以下)と比較して最大で3倍の速度で充電することが可能です。また、ワイヤレス給電の安全性を確保するための異物発熱対策として、電力給電前に異物を検知する機能が搭載されています。
ロームは、WPC Qi規格ミディアムパワーに準拠するワイヤレス給電制御IC「BD57020MWV」を業界に先駆けて開発しており、その制御ICを中心にしたリファレンスデザイン*4も開発しています。今回、リファレンスデザインがQi認証を取得したことで、リファレンスデザインを使用して容易にワイヤレス給電を導入できるようになり、採用アプリケーションが一気に増大すると考えられます。
なお、リファレンスデザインはホームページ下記URLのデータシートの応用回路例にて公開しています。
http://rohmfs.rohm.com/jp/products/databook/datasheet/ic/power/switching_regulator_system/bd57020mwv-j.pdf
今後もロームは、安全で快適な環境を構築するワイヤレス給電の普及に向けて、ワイヤレス給電制御IC「BD57015GWL」(受電側)を搭載したリファレンスデザインでもWPC Qi規格ミディアムパワーのQi認証を取得する予定です。
<背景>
ワイヤレス給電技術は、モバイル機器市場において、機器コネクタの安全性・防水性・防塵性の向上を見込めることと、一つの給電装置を様々な端末に使用できることを理由に注目されています。
実際にWPCをはじめとするワイヤレス給電の普及を目指した規格団体が立ち上がり、国際規格が策定されたことで、欧米を中心にスマートフォンなどの端末だけでなく、ホテルや空港ラウンジ、自動車のセンターポケットなどインフラへの導入が進んでいます。
ロームはWPCの正規メンバーとして、普及が進むワイヤレス給電規格WPC Qi規格の仕様策定の段階からワーキンググループに参加し、市場の要望に即した製品開発をいち早く行っています。今回も、業界に先駆けてミディアムパワーのリファレンスデザインを開発し、200機種を超えるQi規格の認証済み製品と相互接続等の認証試験をクリア、Qi認証を取得することに成功しています。
