ロームが超小型照度センサIC 、2機種を開発 「BH1620FVC (アナログ出力タイプ)/BH1720FVC (デジタル出力タイプ)」
液晶テレビや携帯電話、携帯ゲーム機、ノートPC などのポータブル電子機器の液晶ディスプレイでは、周囲の明るさに応じてバックライトの輝度を調整することにより省電力化や視認性の向上が図れます。この効果を最大限に引き出すには、きめ細かい照度測定が必要となります。ロームでは、従来より人間の視感度に近い分光感度特性をもつ、アナログおよびデジタル照度センサIC の供給を行ってまいりましたが、さらなるポータブル機器での高密度実装に応えるべく、より小型化を実現した照度センサIC を開発しました。
今回開発した照度センサIC 「BH1620FVC/BH1720FVC 」は、人間の視感度に近い優れた分光感度特性を持ち、暗がりから直射日光下まで広い範囲の照度の測定が可能です。従来のWSOF6 パッケージ(3.0mm ×1.6mm×0.7mm) と比べ、WSOF5 パッケージ(1.6mm×1.6mm×0.55mm) は容積で約60% ダウンの小型化を実現しました。また、従来の「BH1600FVC (アナログ出力タイプ)」/「BH1710FVC (デジタル出力タイプ)」照度センサではそれぞれ+/−35% 、+/−38% であった感度ばらつきを、本新製品では独自のフォトIC 技術とトリミング技術により、+/−15% に抑えることに成功しました。さらに、シャットダウン機能も
搭載しており、ポータブル電子機器でのさらなる低電流化に貢献できます。
ラインアップは、アナログ出力/デジタル出力の2タイプを用意し、お客様の幅広いニーズに対応します。アナログ出力方式(BH1620FVC )では、業界で初めて電流出力Gain を3 段階に切換可能としたほか、2.4V からの低電圧動作も併せて実現しました。一方デジタル出力タイプの照度センサIC 「BH1720FVC 」は、16bitAD コンバータを内蔵し広い範囲の照度を1 lx 単位で高精度に測定、ダイレクトにデジタル値で照度値を出力できます。すなわち、従来必要であった外部での演算処理を不要とすることが可能です。
ロームでは、ますます市場が広がる液晶ディスプレイなどの低消費電力化、高性能化に貢献する商品を開発し、市場から高い評価を得ております。ロームでは、今後ともお客様のニーズに沿った製品開発を進めると共に、さらなる製品シリーズの拡充に努めてまいります。
