VPNルータの機能を統合した企業向けの無線LANアクセスポイント「FutureNet WXR-250」を発売
FutureNet WXR-250は企業向け VPNルータ分野で培ってきた高度な機能を搭載した FutureNet NXRシリーズのルータに、無線 LAN 通信モジュールを内蔵したモデルです。無線LANアクセスポイントとしての大幅な機能追加に伴い、今回新しくWXRシリーズとしてラインナップします。
無線LANアクセスポイント機能は IEEE 802.11a/b/g/nの4種類の無線LAN規格に対応しています。
本体内に無線LANモジュールを2つ搭載しており、汎用性の高い2.4GHz帯と電波干渉の少ない5GHz帯を同時に利用できます。これにより利用する無線LANデバイスや設置場所の電波状態に合わせて柔軟に無線LAN環境を構築できます。
FutureNet WXR-250は有線LAN用のギガビットイーサネットを6ポート(うち4ポートはスイッチングハブ)、3.5Gデータ通信カードに利用できるモバイル通信用ポート(USB)を2ポート備えており、FTTHサービスの他、各種3/4G回線(FOMA、au、ソフトバンク、イーモバイル等)にも対応できます。
VPN 機能としてはIPsec、L2TP、GREをサポートしています。ネットワーク環境に応じて無線LANや有線LAN、モバイルデータ通信を組み合わせて強力なVPNネットワークを実現できます。さらにBGP-4、OSPF等のルーティングプロトコルや、VRRP等をサポートし、2つの有線もしくは有線とモバイル通信による回線二重化や、ネットワーク経路、装置の二重化を実現できます。
// FutureNet WXR-250 の特徴 //
■ 2 つの無線LAN モジュールを搭載
FutureNet WXR-250はIEEE 802.11 a/b/g/nに対応した無線 LAN モジュールを2つ搭載しています。スマートフォンやタブレットPCの接続には汎用性の高い2.4GHz帯(IEEE 802.11b/g/n)を利用、安定した高速通信が必要なパソコンの接続には電波干渉の少ない5GHz帯(IEEE 802.11a/n)を利用、などの使い分けができます。無線LAN機能は本体スイッチでON/OFF、屋内用/屋外用の切り替えができます。
■ 様々な認証方式に対応したアクセスポイント
FutureNet WXR-250 は認証・暗号化方式として、WPA2-EAP(AES)、WPA-EAP(AES/TKIP)、WPA2-PSK(AES)、WPA-PSK(AES/TKIP)、WEP(128 ビット/64 ビット)に対応しています。また、RADIUSアプライアンスサーバFutureNet RAシリーズと連携する事により、ユーザ認証方式としてEAP-TLS 、EAP-PEAP 、EAP-TTLSプロトコルに対応できます。これにより様々な経路で要求される大量のユーザ認証に関する処理を集中的に管理できます。
■ マルチプルBSSIDに対応
FutureNet WXR-250ではモジュール毎に8つまでのVAP(仮想Access Point)を作成できます。VAPごとにセキュリティや管理方法を設定できます。複数設定したVAP(BSSID)は同一のSSIDに所属させて1つのネットワークとして利用できます。また、VAP毎に異なるSSIDを設定し、グループを分けて利用することも可能です。さらにVLANやL2TPv3と組み合わせると特定の無線LANグループをセンター側のLANの一部として利用できます。下図は店舗内の無線LAN端末をグループ別に本社ネットワークのそれぞれ異なるVLANの一部として利用する場合の構成例です。
■ 強力なインタフェース
FutureNet WXR-250は有線LAN用に3つの独立したギガビットイーサネットインタフェースを搭載しています。LAN用のポート(Eth0)は4ポートのスイッチングハブです。また、ひとつのポート(Eth2)はPoEの受電機能に対応しており、近くに電源コンセントのない場所への設置も可能です。ギガビットイーサネットポートは最大約987Mbps(※1)、64byte のショートパケットでも約89Mbps(※2)の転送性能を持ちます。また、VPN利用時にもIPsec の場合で最大約486Mbps(※3)、L2TPv3で最大約912Mbps(※4)の高性能を発揮します。
2ポートあるUSBポートにはデータ通信端末を接続して3G/4Gのモバイル回線を利用できます。
※1フレームサイズ 1518byte、双方向通信でのIXIA によるIP Forwarding性能測定結果。
※2フレームサイズ 64byte、双方向通信でのIXIA によるIP Forwarding性能測定結果。
※3フレームサイズ 1424byte、暗号化方式Group2-AES128-shas256(phase1&2共通)、片方向通信でのIXIAによる測定結果。
※4フレームサイズ 1480byte、片方向通信でのIXIAによる測定結果。
■ IPsecとL2TPに対応した高度なVPN機能
FutureNet WXR-250はレイヤ3のVPNとしてIPsecを提供します。ポリシーベースIPsec、ルートベースIPsecの両方に対応しています。また、IP網上でブロードキャストやマルチキャストあるいはIEEE802.1Q TAG VLANを透過できるレイヤ2のVPNとしてL2TPv3機能を搭載しています。L2TPv3を利用すると、複雑なネットワーク設計が必要なく、運用管理の負担が大幅に削減できます。L2TPv3は暗号化機能を持ちませんが、本装置のIPsec機能と組み合わせることでレイヤ2トンネルを暗号化できます。また、スマートフォンやタブレットPCとのVPN接続にも対応します。VPNはどの方式でも冗長化の設定が可能です。
■ 優れた運用管理機能
FutureNet WXR-250はping やtraceroute、パケットキャプチャなどの診断機能を備えています。また、SNMPやSYSLOGによるログの収集や、電子メールによるログの送信もできます。USBメモリを利用すれば大容量のログの保存や、設定情報の差し替え、ファームウェアの更新が簡単におこなえます。設定情報とファームウェアについては本体内のメモリに複数保持することもできます。設定変更の際などに、万一不具合があってもすぐに以前の状態に戻して運用を継続できます。
さらにデータ通信を継続しながら、ファームウェアのダウンロードや書換えが可能なため、システムのダウンタイムを最小限にできます。
また、システムモニター機能では、「メモリの空き状態」、「CPU 使用率(Load Average)」やインターネットマンションやホテルなどで特に要望のある「NAT セッション数」の状態を、SYSLOG やグラフ表示等で確認できます。
