業界最小サイズのパッケージ(MSOP8)で実現 超高信頼性!車載用 SPIバス EEPROM「BR35H□□□シリーズ」を開発
今回開発した新製品は、既にサンプル出荷を開始しており、2010年 6月から月産 100万個の体制で量産を開始する予定です。(サンプル価格:16Kbit品:500円、128Kbit品:600円)。生産拠点は前工程がローム・アポロデバイス株式会社(福岡県)、後工程が ROHM Integrated Systems (Thailand) Co.,Ltd.(タイ)、ROHMElectronics Philippines, Inc.(フィリピン)となっております。
近年、自動車の電子化が加速する中で、車の各部で ECUを初めとする様々な電子回路が使われています。また、カーエレクトロニクス技術の進展に伴なって、より高度な電子制御とそれに伴なう情報量の増加により、電子回路の規模は飛躍的に大きくなってきています。こうした流れの中で、EEPROMについても故障診断用や各種ステータス情報の記録用などに使われる数が増加する傾向にあり、また、より大容量、高速動作も求められています。その一方で、電子回路の小型化のニーズは年々高まる傾向にあり、EEPROMについても小型化の要求が高まっています。
今回ロームが開発した SPIバス EEPROM「BR35H□□□シリーズ」は、こうした省スペース化の要求に応え、微細加工技術により従来標準パッケージ品(SOP8)と比較してチップ面積を 60%縮小した MSOP8パッケージ化を実現しました。また、大容量化のニーズにも対応して、大容量 128Kbit品までラインアップを拡充、伝送方式についても高速伝送が可能な SPIバス方式を採用しました。
ロームでは、車載用 EEPROM市場では競合他社と比較して圧倒的な高信頼性で市場から高い評価を得ています。具体的には、?ローム独自のダブルセル構造により、デバイスの偶発的な劣化に伴って発生する偶発不良を撲滅、?ダブルリセット回路内蔵により、バッテリからの電源供給が不安定になった場合でも誤書き込みを防止、?HBM法 6kVの高静電耐圧による圧倒的な耐破壊性を実現、といった多くの特長を有しています。今回開発した新製品は、こうしたロームの数々の特長を維持したまま大幅な小型化を実現したもので、エレクトロニクス化が急速に進む自動車市場において、様々なエレクトロニクスモジュールの小型化、省スペース化に貢献できます。
ロームの EEPROMシリーズは豊富な容量、インターフェース、パッケージを取り揃え、高いシェアを誇っております。また、車載向け以外でも、ローム独自のダブルセル構造を採用しており、大切なデータを守っています。今後もお客さまにニーズにお応えするため、更なる信頼性確保への取組みやラインアップの拡充に努めてまいります。