リチウムイオン電池の自動検査がもっと簡単、さらにスピーディーに バッテリハイテスタBT3561A、BT3562A、BT3563Aを発売
HIOKIのバッテリーテスターは、デファクトスタンダードとして世界のリチウムイオン電池の品質検査を35年間リードしてきました。このたび、同モデルにさまざまな改良を加えリニューアル。従来機種が持つ高精度な計測に加え、測定エラー発生による自動検査ラインの停止を回避するために経路抵抗の許容範囲を改良、静電気耐性も大幅に向上させました。これにより、自動検査システムの構築がよりスムーズになり、稼働中のダウンタイムも大幅に削減されます。
さらに、多チャネル切り替え器であるスイッチメインフレームSW1001、SW1002と組み合わせることで、測定誤差が小さく信頼性の高い多チャネル測定が実現します。
生産量が急増しているリチウムイオン電池の品質検査の効率向上に大きく寄与します。
■開発の背景
現在、リチウムイオン電池はスマートフォンからEV(電気自動車)、電力系統の大型蓄電池まで、あらゆる機器の動力源として需要が急増しており、社会的な価値も向上しています。高品質な電池を大量に供給するために、電池生産工場では高精度な検査ラインの高速化・自動化が進められています。そのため、多チャネル自動検査システムの実現と生産ラインのダウンタイムの低減が求められています。電池生産工場におけるこれらの課題を解決するために従来機種の設計を見直し、自動検査システムへの組み込みに最適な製品を開発しました。
当社は長期経営方針「ビジョン 2030」を掲げ、世界中のお客様と共に持続可能な社会づくりに貢献することを目指しています。効率よく生産されることは製造プロセスでのCO2排出量の低減に繋がります。さらに、質の良いバッテリーは再利用が可能なため、最終的にはリチウムイオン電池のライフサイクル全体でのCO2排出量の低減が期待できます。
■特長
NEW:大規模な自動検査システムの構築が簡単に新製品の最大の特長は、従来機種と比較して経路抵抗(測定器と検査対象のバッテリーを繋ぐ経路の抵抗成分)に対する許容値が3倍に改良されたことです。
経路抵抗にはシステムの構築に必要なケーブルやリレー(複数のバッテリーを測定する際に測定器とバッテリーの接続を自動で切り替えるもの)に含まれる配線抵抗やプローブの先端が摩耗すると発生する接触抵抗があります。これらの経路抵抗が一定値を超えると測定エラーが発生し、生産ラインがストップしたり、経路抵抗を抑えたシステム構築のためにコストと工数をかける必要があり、現場作業に支障をきたしていました。今回の許容値の大幅な改良により、経路抵抗の影響によるラインストップや構築工数が軽減されるため、とりわけ大規模な自動検査システムにおいて保守管理のためのランニングコストを大幅に低減できます。
また、多チャネル測定を実現するためにはリレーを使った切り替え基板を作製する必要がありましたが、手間がある上、測定誤差が生まれやすく精度が高い計測に向いていませんでした。当社の多チャネル切り替え器であるスイッチメインフレームSW1001、SW1002は簡単にシステムに組み込める上、測定誤差が小さく信頼性の高い多チャネル測定を実現します。
詳しくはこちら
