WPC Qi(チー)規格Low Power Ver1.1に準拠するワイヤレス給電受信用制御ICを1chipで開発
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、スマートフォンやモバイル機器向けのワイヤレス給電受信用制御IC「BD57011GWL」を開発しました。
BD57011GWLは、ロームとしてワイヤレス給電を構築する制御ICの第一弾となる新製品であり、ワイヤレス給電の規格で注目されているWPC(Wireless Power Consortium)の最新Qi規格Low Power Ver1.1に準拠しています。
1chipでありながら低発熱を実現し、従来品と比較した場合では給電時の温度上昇を約75%に低減可能で、実装面積削減と低発熱を両立させています。さらに、業界初の位置ずれ検知機能の搭載により、位置ずれ時の充電効率低下を検知できるため、高効率動作に貢献します。
本製品は、2013年11月よりサンプル出荷(サンプル価格500円)を開始し、2014年2月から当面月産50万個の体制で量産を開始する予定です。生産拠点は前工程がローム浜松株式会社(浜松市)、後工程がローム・アポロ株式会社(福岡県)となります。
<背景>
ワイヤレス給電技術は、モバイル機器市場において充電時の電源コードを不要にし、機器コネクタの防水性・防塵性の向上を見込めることと、一つの給電装置を様々な端末に使用できることを理由に、注目されています。
しかし、スマートフォンなど5Wクラスの電力をワイヤレスで送受信するには大きな発熱が生じることが大きな課題となっていました。
