新方式による「小型単板磁気測定装置 SY-956」を販売開始
2013/08/23
岩崎通信機(株)T&Mカンパニー
岩通計測株式会社(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:齋藤 操 以下「岩通計測)は新方式※による「小型単板磁気測定装置 SY-956」を発売いたしますので、お知らせ申し上げます。
岩通計測は1987年に「磁気特性検査装置AC-BH カーブトレーサSY-8617」を発売以来、着実な商品展開を行ってまいりました。磁性材料関連の産業は日本が得意とする分野ということもあり、現在では、磁性材料の電力損失であるコアロスを測定する「B-HアナライザSYシリーズ」は業界標準機として定評をいただいています。
【開発の背景】
電磁鋼板に代表される軟磁性単板のコアロス測定法は、「エプスタイン法と、単板磁気特性測定法(Single Sheet Tester、通常SSTと略します)」に大別されます。それぞれの測定方法は、JIS C 2550、JIS C 2556に規定されている方法です。
エプスタイン法は、単板を井桁(いげた)状に12枚以上積み重ねる必要があるため、試料の採取と測定に大変時間を要しています。
一方、SSTは一枚の単板で測定するので、試料の採取と測定に要する時間は短縮できますが、測定に用いる「測定ヨーク」と呼ばれる鉄心のコアロス等の磁気特性が測定値に影響を及ぼしていました。
※本機に採用した新方式は「ヨークロス補償機能付き 新SST」で、従来のSSTの欠点に改良を加えた方式です。測定ヨークとは別に参照ヨークを備え、測定ヨークのコアロス等の磁気特性をキャンセルすることにより、従来のSSTの良さを継承しながら、単板のみの磁気特性を正確に測定することに成功しました。
本方式は、首都大学東京 清水敏久教授と特許共同出願中です。清水教授の研究室のURLは下記を参照下さい。
http://www.comp.tmu.ac.jp/pelab/index.html
また、単板のサイズはJISC2550では幅30mm×長さ280〜320mmと定められていますが、より実物に近い小さなサイズの単板を測定したいというニーズが高まってきました。本機はこれらのニーズにも対応しました。
<SY-956の特長>
(1)新方式により、高確度な単板コアロス測定を実現しました(特許出願中)
従来のSSTの最大の欠点であった、測定ヨークのコアロスをキャンセルし、本来の測定対象である単板のみのコアロスを測定できるようになりました。
SY-956を使用することにより、研究レベルをいっそう高みへ導くことが可能になりました。
(2)測定周波数は正弦波10Hz〜20kHz SSTとしては世界最高レベル
測定周波数範囲を大幅に広げました。
低周波から可聴限界の最高20kHzの測定周波数に対応します。これにより、トランスやコイルのうなり測定など、実際の製品で使用する周波数領域の特性評価が可能となりました。
(3)従来よりはるかに小さい単板試料が測定可能
測定可能な試料サイズは、幅35mm以下、長さ36mm以上、厚さ3mm以下で、極小サイズも対応可能です。
(4)試料を一定の圧力で押さえる半自動スライダを搭載、測定の再現性向上をサポートします
測定中、試料に一定の圧力をかけて保持するので、印加磁界が安定し、測定の再現性が大きく向上しました。試料の厚さに応じた最適な圧力の設定が可能です。
岩通計測は1987年に「磁気特性検査装置AC-BH カーブトレーサSY-8617」を発売以来、着実な商品展開を行ってまいりました。磁性材料関連の産業は日本が得意とする分野ということもあり、現在では、磁性材料の電力損失であるコアロスを測定する「B-HアナライザSYシリーズ」は業界標準機として定評をいただいています。
【開発の背景】
電磁鋼板に代表される軟磁性単板のコアロス測定法は、「エプスタイン法と、単板磁気特性測定法(Single Sheet Tester、通常SSTと略します)」に大別されます。それぞれの測定方法は、JIS C 2550、JIS C 2556に規定されている方法です。
エプスタイン法は、単板を井桁(いげた)状に12枚以上積み重ねる必要があるため、試料の採取と測定に大変時間を要しています。
一方、SSTは一枚の単板で測定するので、試料の採取と測定に要する時間は短縮できますが、測定に用いる「測定ヨーク」と呼ばれる鉄心のコアロス等の磁気特性が測定値に影響を及ぼしていました。
※本機に採用した新方式は「ヨークロス補償機能付き 新SST」で、従来のSSTの欠点に改良を加えた方式です。測定ヨークとは別に参照ヨークを備え、測定ヨークのコアロス等の磁気特性をキャンセルすることにより、従来のSSTの良さを継承しながら、単板のみの磁気特性を正確に測定することに成功しました。
本方式は、首都大学東京 清水敏久教授と特許共同出願中です。清水教授の研究室のURLは下記を参照下さい。
http://www.comp.tmu.ac.jp/pelab/index.html
また、単板のサイズはJISC2550では幅30mm×長さ280〜320mmと定められていますが、より実物に近い小さなサイズの単板を測定したいというニーズが高まってきました。本機はこれらのニーズにも対応しました。
<SY-956の特長>
(1)新方式により、高確度な単板コアロス測定を実現しました(特許出願中)
従来のSSTの最大の欠点であった、測定ヨークのコアロスをキャンセルし、本来の測定対象である単板のみのコアロスを測定できるようになりました。
SY-956を使用することにより、研究レベルをいっそう高みへ導くことが可能になりました。
(2)測定周波数は正弦波10Hz〜20kHz SSTとしては世界最高レベル
測定周波数範囲を大幅に広げました。
低周波から可聴限界の最高20kHzの測定周波数に対応します。これにより、トランスやコイルのうなり測定など、実際の製品で使用する周波数領域の特性評価が可能となりました。
(3)従来よりはるかに小さい単板試料が測定可能
測定可能な試料サイズは、幅35mm以下、長さ36mm以上、厚さ3mm以下で、極小サイズも対応可能です。
(4)試料を一定の圧力で押さえる半自動スライダを搭載、測定の再現性向上をサポートします
測定中、試料に一定の圧力をかけて保持するので、印加磁界が安定し、測定の再現性が大きく向上しました。試料の厚さに応じた最適な圧力の設定が可能です。
