熱分析装置向け「データ入出力サポートオプション」を販売開始
【本製品開発の背景】
熱分析装置は、物質の熱に対する基本的な性質(熱物性)を測定する装置です。熱分析では、吸発熱量、質量、体積、弾性率などさまざまな項目の加熱時の変化を測ることができ、各種材料の研究開発だけでなく品質管理や検査用途として熱物性評価に幅広く利用されています。
近年、材料の品質管理や検査を目的とした熱分析装置の活用が広がり、多品種・多検体を扱う場面が増えてきています。そうした中、熱分析装置は試料毎に加熱時間や加熱速度などの測定条件が異なるため、入力ミスや解析読み取りミスなどのヒューマンエラーが発生するおそれがあります。また多検体の場合は、膨大な入力作業や測定結果の蓄積管理などに手間や時間がかかるといった課題がありました。そのため、ミスの無い測定条件の入力や、多数の測定結果に対するデータ管理が容易なソフトウェアが求められていました。
【本製品の概要】
今回発売する「データ入出力サポートオプション」は、測定条件の自動入力と、お客さまの検査管理項目および測定結果のデータ管理サポートを実現した熱分析装置のオプションソフトウェアです。このオプションソフトでは、今まで手入力していた測定条件を試料に紐づけされたバーコードなどの識別情報からバーコードリーダーで読み取ることで自動入力を可能としました。また、日立ハイテクサイエンスが販売している「自動解析ソフト」*1と併用することで、測定後の自動解析に加え、お客さまの管理情報と解析結果をセットにした管理のしやすい形式で出力することができます。測定条件設定のヒューマンエラーを防止するとともに、解析結果のデータ管理がより簡便になることで、お客さまの品質管理、研究開発における信頼性向上に貢献いたします。
本製品の主な特長は、以下の通りです。
【主な特長】
1.測定条件の自動入力機能
試料に紐づけされたバーコード等の識別情報をバーコードリーダーで読み取ることで測定条件の自動入力を実現しました。この機能は、多くの検体を自動測定できるオートサンプラー使用時にも活用でき、測定条件入力時のヒューマンエラーの防止に貢献します。
2.データ管理サポート機能
お客さまが管理される検査項目、ロットナンバー、製品番号等の情報と熱分析データの解析結果をセットで出力する機能です。出力形式はCSV、Excel、テキストに対応し、解析結果の社内データ管理がより簡便になるため、お客さまが品質管理を行う上で信頼性の向上に貢献します。
なお、日立ハイテクサイエンスは、2022年9月7日(水)から9日(金)まで、幕張メッセ国際展示場(千葉県)で開催される「JASIS2022」において、本製品に関する展示を行う予定です。
*1自動解析ソフト:測定終了後に自動的に標準 解析ソフトウェアを起動し、解析・プロット・解析結果の保存を実行させることができるオプションソフトウェア
【製品情報】
https://www.hitachi-hightech.com/hhs/product_detail/?pn=ana-dataso&cid=06:04:56:13:20220901
