多出力SAW発振器「MG7050シリーズ」を商品化
セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、業界で初めて、ワンパッケージでありながら複数のクロック出力を可能にした低ジッタSAW発振器「MG7050シリーズ」を商品化し、本日からサンプル出荷を開始しました。
本商品は従来のSAW発振器と異なり、ファンアウト・バッファを内蔵したことで、ワンパッケージでありながら2本または4本のクロック同時出力を可能にしました。さらに、エプソン独自の強みであるSAW共振子技術と半導体技術を用いることで、ファンアウト・バッファを内蔵しながらも当社従来商品と同等の0.12ps(156.25MHz時)の低ジッタ特性を実現しています。これにより、複数のクロック源を必要とするお客さまのシステムに対して、部品点数削減による省実装面積化(ファンアウト・バッファ外装の場合と比べて約1/2)や低消費電力化で大きく貢献します。
また、さまざまなシステムに対応できるように、出力形式はLV-PECL、LVDS、HCSLの3種類を用意しています。さらに、周波数を分周する機能も備えているため、お客さまはシステムを簡素化し、コストを削減しながらも、必要な性能を得られます。
近年、次世代高速通信ネットワークにおける機器では、通信の大容量化・高速化が飛躍的に進み、そこで使用されるシステムでは、さまざまな周波数への対応と、より一層の低ジッタ特性を持つ発振器が要求されるようになってきています。特にルーター、スイッチをはじめとするネットワーク機器においては、取り扱う情報量が急激に増加しているため、システム上ではクロック源を複数のブロックへ分岐させて駆動する必要があります。通常、このようにクロック源を分配するためにはファンアウト・バッファが必要となりますが、部品点数や消費電力の増加、さらには出力経由時にジッタ特性の劣化が生じてしまいます。そこでエプソンは、お客さまが抱えていたこれらの問題を解決するために、このたび、発振器に最適なファンアウト・バッファを内蔵した、低ジッタ特性を持つ新しい多出力発振器を商品化しました。
今後もエプソンは水晶デバイスのリーディングカンパニーとして、電子機器や社会インフラに欠かせない小型・高精度・高安定な商品を提供してまいります。
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http://www.epson.jp/osirase/2013/130819.htm
