車載向け、高温度動作の小型32.768kHz水晶振動子「FC-13A」を商品化 2010年1月より量産開始
出力周波数は32.768kHzで、サイズは3.2×1.5mm、t=0.9mm Max.、周波数許容偏差±20×10-6、動作温度範囲-40~+125℃を実現しました。
2010年1月より量産を開始し、サンプル価格は300円を予定しています。
近年、車載向けアプリケーションの多機能化が進んでおり、サブクロック・時間管理機能の主要部品である32.768kHz水晶振動子は、小型で高温度環境下における高い信頼性の要求が高まりつつあります。さらには、ハイブリッドカーや電気自動車の普及が進む中、電源監視機能を始めとした新しい用途も拡大しております。
また、環境側面より製品自体に鉛を含まない製品の実現が重要な課題でした。
これらの市場要求に対し、「FC-13A」では、QMEMS(*1)技術を駆使し、当社従来製品(MC-30A)と比べ、パッケージ容積比で1/10以下としました。また、当社独自のパッケージング技術により、動作温度範囲-40~+125℃に対応し、車載アプリケーションに最適な高性能・高信頼性を実現しました。
さらに、本製品は車載向け電子デバイスの品質規格であるAEC-Q200(*2)に準拠するとともに、EU RoHS指令とELV指令に対応した鉛フリー化を実現しております。
【用語説明】
(*1)QMEMS
高安定・高精度などの優れた特性を持つ水晶素材である「QUARTZ」と、「MEMS」(微細加工技術)を組み合わせた造語です。半導体を素材としたMEMSに対して、水晶素材をベースに精密微細加工を施し、小型・高性能を提供する水晶デバイスを「QMEMS」と呼びます。「QMEMS」は、エプソントヨコムの登録商標です。
(*2) AEC-Q200
AECは”Automotive Electronics Council”の略で、大手自動車メーカと米国の大手部品メーカが集まって作られた車載用電子部品の信頼性及び認定基準の規格化のための団体です。AEC-Q200は、本団体が定めた世界基準の規格で、欧米では車載向け受動電子部品の規格として広く採用されています。
