自動機に組み込める小型モジュールタイプの実装基板検査装置インサーキットテスタ「FA1220」発売
HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:細谷和俊)は、このたび複数の電子部品検査を1台で行える実装基板※1検査装置「インサーキットテスタFA1220」を発売しました。 FA1220は、長年培ったノウハウが詰まった測定部のみを独立させた小型モジュールタイプです。お客様が所有する自動機に組み込み、検査工程のスマートファクトリー化(無人化・省人化)を推進します。 さらに従来機の「インサーキットハイテスタ1220-50」とほぼ同サイズながら設置体積当たりの検査ポイント数が3.2倍に増加しました。検査部品数が多い場合でも、組み込みが1台で済むため、省スペース化が実現できます。
■ 開発の背景
電子機器の内部には必ず電子部品が実装された電子回路基板が搭載されています。EV(電気自動車)向けECU(Electronic Control Unit)※2や産業ロボット向けモータードライブ回路など誤動作が許されない重要な機器に搭載されるものも多く、電子回路基板には高品質・高信頼性が求められています。 インサーキットテスタは、電気検査により基板に実装された電子部品の故障や部品実装上の不具合を検査し、良品保証する検査装置です。 近年、部品の小型化や高密化により外観検査では検出困難な事例も増えてきています。電気検査による信頼性の高い検査が必要になる一方で、検査設備を揃えるには設置スペースと費用が必要になります。 また、大量の電子回路基板を早く正確に検査するニーズも高まっており、Society5.0(日本)やIndustry4.0(ドイツ)などに代表されるように、今後の生産ラインはスマートファクトリー化が求められます。 当社はこのような背景からお客様が所有する自動機に組み込めて、高品質・高信頼性の測定ができる小型モジュールタイプのFA1220を開発しました。
■ 特長
1.自動機に組み込める小型モジュールタイプ 200W×323H×298D(mm)とミニタワーパソコンクラスの大きさのため、お客様が所有する自動機に組み込むことができます。既存の自動機を使用することで設置スペースと費用が抑えられます。また、検査工程を自動機が行うことでスマートファクトリー化(無人化・省人化)に繋がり、生産効率が向上します。
2.検査部品数が多い場合に最適 ほぼ同サイズの従来機インサーキットハイテスタ1220-50と比較して3.2倍も検査ポイント数が増加しました(1220-50/台:最大320ピンまで、FA1220/台:最大1024ピンまで)。検査部品数が多い場合、従来は複数台組み込む必要がありました。検査ポイント数が増加したFA1220では、1台でまかなうことができるため、自動機内の省スペース化が実現できます。
3.CEマーキング、KCマーキング認証 CEマーキング(EU加盟国の安全性に関する規格に適合していることを示す)、KCマーキング(韓国の安全性に関する規格に適合していることを示す)を取得しています。これにより各国同一検査品質を確保することができます。
4.デジタル処理能力向上で高速多チャンネル検査 従来機インサーキットハイテスタ1220-50からデジタル信号処理を刷新し、約16%処理能力が向上しました。これにより多チャンネル検査制御シーケンスを円滑に行うことが可能です。
5.セル生産にも対応 自動機に組み込むほか、従来通りの使用方法であるセル生産にも対応しています。小型卓上プレスや既存のシステムと組み合わせることにより、場所をとらないコンパクトな作業環境を構築できます。
■ 主な用途
・EV向け各種ECUの検査 ・スマートフォンなどのモバイル機器に搭載される実装基板の検査 ・産業用ロボットや産業機器制御装置に搭載される実装基板の検査
■ 価格(税抜)
インサーキットテスタFA1220: 価格お見積り
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