選定ガイド:コンピューター・オン・モジュール(2024.4.18 更新)
コンピューター・オン・モジュール 選定ガイド(2024.4.18 更新)
標準フォームファクターのコンピューター・オン・モジュールには、主に次のような規格があります。
1.COM-HPC
ハイパフォーマンスのエッジ、および組込みコンピューター向けに PICMG により策定された規格で、ヘッドレスで高性能の Server タイプと、グラフィックスを搭載した Client タイプがあります。 モジュールの Size としては、Client 用が Size A(95x120mm)、Size B(120x120mm)、Size C(160x120mm)の3種類、Server用は Size D(160x160mm)、Size E(200x160mm)の2種類が定義されています。 さらにクレジットカード サイズの COM-HPC Mini(95x70mm)規格が加わり、より幅広いアプリケーションに対応できるようになりました。
汎用のエッジ、および組込みコンピューター向けに PICMG により策定された規格で、サイズは Basic(125x95 mm)の他、Compact(95x95mm)、Mini(84x55mm)、Extended(155x110mm)の4種類が定義されています。 ピン配置は複数定義されていますが、最近の主流は、クライアント向けの Type6、サーバー向けの Type7、そしてMiniで採用されている Type10 です。
3.SMARC
低消費電力の小型組込み機器向けに SGET により策定された規格で、Armベースのプロセッサーを搭載することを意識して作られていますが、低消費電力のx86プロセッサーも搭載されます。 2種類のサイズが定義されていますが、主流は 82x50mmです。
4.Qseven
低消費電力の小型組込み機器向けに SGET により策定された規格で、Armプロセッサーの他、x86プロセッサーも実装することができます。 2種類のサイズが定義されていますが、主流は 70x70mmです。
最適なコンガテック製品は、各フォームファクターとプロセッサーの組み合わせにより、下表よりをお選びいただけます。
表1 COM-HPC と COM Express 製品
フォームファクター |
プロセッサー |
インテル |
AMD |
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Xeon D |
Core Ultra |
第13/14世代 Core |
第11世代 Core |
Atom x6000E |
Ryzen V2000 |
EPYC 3000 |
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Size |
Type |
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COM-HPC Server |
Size E |
Server |
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Size D |
Server |
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COM-HPC Client |
Size C |
Client |
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Size B |
Client |
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Size A |
Client |
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COM-HPC Mini |
Mini |
Client |
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COM Express |
Basic |
Type 7 |
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Type 6 |
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Compact |
Type 6 |
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Mini |
Type 10 |
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*) conga-aCOM/cRLP、および conga-aCOM/mRLP は、ハイパーバイザーとOSを実装したアプリケーションレディ(aReady.COM)製品です。
表2 SMARC, Qseven および SBC(シングル・ボード・コンピューター)製品
フォームファクター |
プロセッサー |
インテル |
NXP |
TI |
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Atom x6000E |
Atom x7000RE |
i.MX 8M Plus |
i.MX8M Mini |
i.MX8-X |
TDA4VM |
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Size |
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SMARC |
82x50mm |
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Qseven |
70x70mm |
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Pico-ITX |
72x100mm |
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コンガテックについて
コンガテック(congatec)は、標準フォームファクターの COM-HPC、COM Express、Qseven、SMARC などの産業用コンピューターモジュール、およびシングル・ボード・コンピューター(SBC)の設計開発・製造・販売をおこなうドイツに本社を置くメーカーです。 これらの製品は、堅牢で長期供給が可能で、産業オートメーション、医療、エンターテインメント、ロボティクス、輸送、テレコミュニケーション、試験と計測、POSなど、さまざまな産業分野で使用することができます。 製品には独自の拡張BIOS機能と、包括的なドライバーやボード・サポート・パッケージ(BSP)が含まれています。 ニーズに合わせて製品のカスタマイズなどもおこなっています。