セレクションガイド:コンピューター・オン・モジュール(2026年2月2日 更新)
コンピューター・オン・モジュール 選定ガイド(2026.2.2 更新)
コンピューター・オン・モジュール(COM: Computer-on-Module、あるいはシステム・オン・モジュール(SOM: System-on-Module)とも呼ばれ、サーバー用途向けのものは、サーバー・オン・モジュール(SoM)とも呼ばれる)は、産業オートメーションや医療機器、ロボティクスなど、少量多品種の産業アプリケーションで幅広く採用されています。
動作検証済みで実績のあるアプリケーションレディのモジュールを利用することで、製品の開発期間や試験期間を短縮し、早期に市場投入することが可能になります。 ソフトウェア開発は、ボード・サポート・パッケージ(BSP)が用意されているため、迅速におこなうことができます。 多くの製品バリエーションを製作する場合は、キャリアボードをカスタマイズすることで対応できます。 導入後のメンテナンスやアップグレードはモジュールの交換で対応できるため非常に容易で、最小限のコストで長期運用が可能になります。 そのため、コスト・パフォーマンスの良いアプリケーション開発が可能で、TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)を最小限にすることができます。
標準フォームファクターのコンピューター・オン・モジュールには、主に次のような規格があります。
1.COM-HPC
ハイパフォーマンスのエッジ、および組込みコンピューター向けに PICMG により策定された規格で、ヘッドレスで高性能の Server タイプと、グラフィックスを搭載した Client タイプがあります。 モジュールの Size としては、Client 用が Size A (95 x 120 mm)、Size B (120 x 120 mm)、Size C (160 x 120 mm) の3種類、Server用は Size D (160 x 160 mm)、Size E (200 x 160 mm) の2種類が規定されています。 さらにクレジットカード サイズの COM-HPC Mini (95 x 70 mm) 規格が加わり、より幅広いアプリケーションに対応できるようになりました。
COM-HPC Client と Server モジュールは、キャリアボードとの接続に400本の信号ピンを持つコネクタを2つ使用します。 ただし、コネクタ間の距離は Client と Server で異なり、これにより、電気的に互換性のない Client モジュールと Server モジュールを誤って間違ったキャリアボードに実装することを防ぎモジュールを保護します。 COM-HPC Mini では同じ400ピンのコネクタを1つだけ使用します。 ピン配置は Mini 用に最適化されており、フル機能のUSB 4.0 や Thunderbolt、PCIe Gen 4/5、10Gbit/s イーサネットなど、最新の高帯域幅インターフェースをフルに活用できるようになっています。
汎用のエッジ、および組込みコンピューター向けに PICMG により策定された規格で、サイズは Basic (125 x 95 mm) の他、Compact (95 x 95 mm)、Mini (84 x 55 mm)、Extended (155 x 110 mm) の4種類が規定されています。 ピン配置は複数規定されていますが、最近の主流は、クライアント向けの Type 6、サーバー向けの Type 7、そしてMiniで採用されている Type 10 です。
すべての COM Express モジュールは、220ピンのコネクタを使用します。 COM Express Type 6 および Type 7 モジュールは、コネクタを2つ使用し合計440ピンになります。 Type 10 ピン配置の COM Express Mini は、220ピンのコネクタを1つ使用します。
最新の COM Express 規格 リビジョン 3.1 では、PCIe は Gen 4 までサポートできるようになりました。
3.SMARC
低消費電力の小型組込み機器向けに SGET により策定された規格で、Armベースのプロセッサーを搭載することを意識して作られていますが、低消費電力のx86プロセッサーも搭載可能です。 2種類のサイズが規定されていますが、主流は 82 x 50 mmです。
4.Qseven
低消費電力の小型組込み機器向けに SGET により策定された規格で、Armプロセッサーの他、x86プロセッサーも実装することができます。 2種類のサイズが規定されていますが、主流は 70 x 70 mmです。
このCOMセレクションガイドは、各フォームファクターやプロセッサーの組み合わせを比較して、それぞれのアプリケーションに最適なコンガテック製品を選定できるようにまとめられています。 コンガテックの広範なCOM製品ポートフォリオを下表でご覧ください。
表1.COM-HPC と COM Express 製品(インテル プロセッサー搭載製品)
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フォームファクター |
プロセッサー |
インテル |
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Xeon D |
Core Ultra |
Core Ultra |
Core Series 2 |
第13/14世代 Core |
Atom x7000RE |
Atom x6000E |
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Type |
Size |
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COM-HPC Server |
Server |
Size E (200 x 160 mm) |
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Size D (160 x 160 mm) |
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COM-HPC Client |
Client |
Size C (160 x 120 mm) |
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Size B (120 x 120 mm) |
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Size A (95 x 120 mm) |
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COM-HPC Mini |
Mini |
Mini (95 x 70 mm) |
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COM Express |
Type 7 |
Basic (125 x 95 mm) |
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Type 6 |
Basic (125 x 95 mm) |
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Compact (95 x 95 mm) |
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Type 10 |
Mini (84 x 55 mm) |
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*) conga-aCOM/cRLP、および conga-aCOM/mRLP は、ハイパーバイザーとOSを実装したアプリケーションレディ(aReady.COM)製品です。
注)( )内は 旧 JUMPtec 型番
表2.COM-HPC と COM Express 製品(AMD, Qualcomm プロセッサー搭載製品)
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フォームファクター |
プロセッサー |
AMD |
Qualcomm |
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Ryzen AI |
Ryzen |
Ryzen |
EPYC |
Dragonwing |
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Type |
Size |
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COM-HPC Server |
Server |
Size E (200 x 160 mm) |
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Size D (160 x 160 mm) |
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COM-HPC Client |
Client |
Size C (160 x 120 mm) |
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Size B (120 x 120 mm) |
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Size A (95 x 120 mm) |
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COM-HPC Mini |
Mini |
Mini (95 x 70 mm) |
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COM Express |
Type 7 |
Basic (125 x 95 mm) |
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Type 6 |
Compact (95 x 95 mm) |
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Type 10 |
Mini (84 x 55 mm) |
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注)( )内は 旧 JUMPtec 型番
表3.SMARC, Qseven および SBC(シングル・ボード・コンピューター)製品
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フォームファクター |
プロセッサー |
インテル |
NXP |
TI |
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Atom x7000RE |
Atom x6000E |
i.MX 95 |
i.MX 8M Plus |
i.MX8M Mini |
i.MX8-X |
TDA4VM |
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Size |
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SMARC |
82 x 50 mm |
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Qseven |
70 x 70 mm |
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Pico-ITX |
72 x 100 mm |
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注)( )内は 旧 JUMPtec 型番
コンガテックについて
コンガテック(congatec)は、標準フォームファクターの COM-HPC、COM Express、Qseven、SMARC などの産業用コンピューターモジュール、およびシングル・ボード・コンピューター(SBC)の設計開発・製造・販売をおこなうドイツに本社を置くメーカーです。 これらの製品は、堅牢で長期供給が可能で、産業オートメーション、医療、エンターテインメント、ロボティクス、輸送、テレコミュニケーション、試験と計測、POSなど、さまざまな産業分野で使用することができます。 製品には独自の拡張BIOS機能と、包括的なドライバーやボード・サポート・パッケージ(BSP)が含まれています。 ニーズに合わせて製品のカスタマイズなどもおこなっています。
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・ Intel、インテル、Intel ロゴ、インテル ロゴ、Intel Atom、Core、Xeon、およびその他のIntelマークは、Intel Corporationまたはその子会社の商標です。
・ AMD、AMDロゴ、Ryzen、およびEPYCは、Advanced Micro Devices, Incの商標です。
・ NXP、NXPロゴ、およびi.MXは、NXP B.V.の商標です。
・ その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標です。
















