コンピューター・オン・モジュール(COM)の概要(日本語訳:2026年2月26日 更新)
コンガテックのウェブサイトでは、コンピューター・オン・モジュール(COM)の概要を解説したホワイトペーパー 「
Computer-on-Modules - the Compendium(英語版)
」 を公開しており無料でダウンロードが可能です。
こちらのページでは、その日本語訳を順次公開していきます。 コンピューター・オン・モジュール(COM)の選定や、組込みシステム開発のヒントとしてお役立てください。
コンピューター・オン・モジュール(COM)の概要
(日本語訳:2026年2月26日 更新)
コンピューター・オン・モジュール(COM)について知るべきすべてのこと
コンピューター・オン・モジュール(COM)は、その柔軟性と汎用性により、幅広いアプリケーションにおける組込みコンピューティング ソリューションに最適です。 COMは、ロボティクスや産業オートメーションから医療技術、エッジコンピューティング、スマートモビリティ、POS/POIまで、あらゆる分野で活用されています。 しかし、COMとは一体何でしょうか? なぜアプリケーションレディのスーパーコンポーネントと呼べるのでしょうか? そして、あなたのプロジェクトに最適なCOM規格はどれでしょうか? COMに関する包括的な解説書で、その答えを見つけてください。
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[目次]
#01: コンピューター・オン・モジュール - 概要
市販品のスーパーコンポーネント
オープンなコンピューター・オン・モジュール規格の進化
#02: COMの利点一覧
#03: COM の利用 - 購入して構築する
#04: COM - 最高の選択
#05: キャリアボードによるカスタマイズの簡素化
インターフェースが少ないほどメリットが増える
関連する作業の複雑さを軽減
キャリア デザインガイド
トレーニングとサポート
コンピューター・オン・モジュール(COM)導入のためのチェックリスト
設置済み機器のための労力を削減
COM規格 - すべてのCOMが同じように作られているわけではない
#06: COM-HPC - ゲームチェンジャー
COM-HPC Mini
COM-HPC Client
COM-HPC Server
#07: COM Express
COM Express Type 10(Mini)
COM Express Type 6
COM Express Type 7
... つづく
#08: SMARC モジュール
#09: まとめ
#10: aReady.
#11: 小型フォームファクター モジュール規格の比較
#12: パフォーマンスクラス モジュール規格の比較
#13: サーバークラス モジュール規格の比較
#14: COM Express モジュール タイプの比較
#15: COM-HPC モジュール タイプの比較
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#01: コンピューター・オン・モジュール - 概要
コンピューターモジュールには様々な種類があり、システム・オン・モジュール(SoM)、あるいはコンピューター・オン・モジュール(COM)などと呼ばれています。 後者の方が一般的で、より正確な名称であるため、本稿ではコンピューター・オン・モジュール(COM)と呼びます。 しかし、一般的にはどちらも同じ意味で、組込みコンピューターの中核となる構成要素を搭載した回路基板のことです。
市販品のスーパーコンポーネント
コンピューター・オン・モジュールの利点は、アプリケーションレディのスーパーコンポーネントとして市販品をすぐに入手することができることです。 機能検証済みの単一のパッケージに、組込みコンピューターの主要な構成要素とインターフェースがすべて組み込まれており、その中には以下のものが含まれます:
・ 演算処理装置(CPU)、場合によっては内蔵のグラフィックスや AIアクセラレーター
・ RAM、メモリーモジュールまたは堅牢バージョンでは直付けメモリー
・ グラフィックス、イーサネット、USB、GPIOなど
・ リアルタイム イーサネット、CAN bus、MIPI CSI、Thunderbolt などの追加インターフェース用コントローラー(一部のSKUのみ)
・ OSおよびデータストレージ用の不揮発性メモリー(一部のSKUのみ)
機器メーカーはコンピューター・オン・モジュールと共に、必要なすべてのドライバーやソフトウェアツールなどを含むボード・サポート・パッケージを購入することができます。 また、多くの場合、カスタマイズされた冷却ソリューションや評価用キャリアボードなどのオプション アクセサリーも用意されています。
設計者は独自の COM か、オープン スタンダードに準拠した COMモジュールのどちらかを選択することができます。 モジュール式アプローチと独自のアドバンテージを最大限に活用するために、オープン スタンダードに基づく COM を活用することを強くお勧めします。
オープンなコンピューター・オン・モジュール規格の進化
コンピューター・オン・モジュール(COM)におけるムーアの法則
特定のコンピューター・オン・モジュール(COM)フォームファクターに実装されるトランジスターの数は、約2年ごとに2倍になる。
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#02: COMの利点一覧
市場投入までの期間短縮
COMは、アプリケーション固有の設計作業を、基盤となる組込みコンピューティング技術から分離することで、時間を節約します。 設計者はコンピューティング機能を COM に任せて、完全にコアコンピテンシーに集中することができます。
開発コストの削減
COMは、開発やアップグレードにかかる NREコストを削減することで、フルカスタム設計に比べてコストを削減します。 標準化された COM を使用することで、開発者は複雑な設計に時間を費やす必要がなくなります。
アジリティの向上
COMは非常にスケーラブルで、低消費電力からハイパフォーマンスまで、Armテクノロジーからx86までと、あらゆるパフォーマンス要件を満たします。 シンプルなモジュール交換で、急速な技術進化に対する課題を克服し、パフォーマンスの向上や AIなどの新たな可能性に対応します。
ROIとサステナビリティの最大化 <
COMはアプリケーションの運用期間を延長します。 モジュールを交換するだけで既存のシステムを簡単にアップグレードでき、新たなニーズや予期せぬニーズにも対応することができます。 すでに数年間運用されているシステムでもアップグレードが可能で、ハードウェアの寿命を延ばします。
高い投資保護
COMは、新しいテクノロジーや異なるプロバイダーへのシームレスな移行を可能にし、アプリケーションをテクノロジーの変化や陳腐化、そしてテクノロジー プロバイダーに影響されないようにします。 これにより、互換性が保証されソフトウェアへの投資が保護されます。
設計リスクの軽減
COMはリスクを最小限に抑えます。 設計段階や製品ライフサイクルの途中での基本仕様変更に対しても容易に対応することができます。 次世代のモジュールを実装するだけで、継続して使用することができます。 1つの基本設計に、異なる COM を使用することで、簡単に製品ファミリー全体を設計することができます。
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#03: COM の利用 - 購入して構築する
新しいアプリケーションを開発する際の、組込みコンピューティング テクノロジーに関する基本的な質問の 1つは、「作るか、買うか」です。
「作る」場合のメリットとデメリット
フルカスタム設計して「作った」場合、高度に最適化されたソリューションを実現することができます。 形状と機能は、アプリケーションの要件を的確に満たすようにカスタマイズすることができ、コストも最適化できます。 しかし、フルカスタム設計には、開発リソースや開発費用、そして時間への多額の先行投資が必要です。 さらに、将来的なアップグレード(例えば、より高性能でエネルギー効率の高いプロセッサーへのアップグレード)には、既存のソリューションを完全に再設計しなければならないことも少なくありません。 しかし多くの場合、最大の懸案は、複雑なPCのコア コンポーネントを設計するための専門知識やリソースが不足していることです。
「買う」場合のメリットとデメリット
フルカスタムの対極にあるのは、市販のマザーボードです。 通常、最速でアプリケーションを開発する方法は、市販のマザーボードを購入することです。 その場合、完全に検証された信頼性の高い製品を購入することになるので、設計に対する高いセキュリティも確保されます。 しかし、このアプローチにはいくつかの欠点があります。 設計者が実際に必要な機能以上のことに費用がかかることがあります。 ボードが利用可能なボックススペースに収まらなかったり、コンフィグレーションによって、あるいはボードの配置によって必要な数のインターフェースを利用できなかったりする場合があります。 ボード上でPCIe拡張カードを使用すると、機械的ストレスや熱ストレスに対する必要な耐性が得られない場合もあります。 また、標準ボードでは、プロセッサーのオプションが利用できないため、必要なスケーラビリティを提供できない場合もあります。
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#04: COM - 最高の選択
コンピューター・オン・モジュールは、これら 2つの設計方法の中間で、設計者にとって最良の方法を提供します。 COM は、アプリケーション固有の設計作業を、基盤となる非常に複雑な組込みコンピューティング テクノロジーから切り離します。
フルカスタム設計とは異なり、エンジニアは複雑なプロセッサーやRAM、高速インターフェースをインテグレーションしたり、関連するドライバーやライブラリ、APIをすべて含んだボード・サポート・パッケージを自ら構築したりする必要はありません。 これらのコンポーネントはすべて、それぞれのモジュールベンダーからすぐに入手することができます。 これにより、エンジニアはコアコンピテンシーである専用アプリケーションの最適化に完全に集中することができます。
研究開発部門に加え、購買部門も COM の恩恵を受けます。 部品表(BOM)が多数のコンポーネントから、単一モジュールのプロセッサーコアだけに削減されるからです。 これは確かにコンピューター・オン・モジュールによる効率向上の一部ではありますが、それでも重要な部分です。
非常に高いスケーラビリティ
コンピューター・オン・モジュールは、処理能力のアップグレードにおいて驚異的なスケーラビリティを提供します。 フルカスタム設計の場合、プロセッサーを変更するためには、ピン互換のプロセッサーを使用する必要があります。 しかし、多くの場合、後継プロセッサーはピン互換ではありません。 カスタマイズされたボードを使用している場合、設計者は基板を再設計する必要があります。 しかしコンピューター・オン・モジュールを使用することで、プロセッサー世代の変更やベンダーの切り替えがはるかに容易におこなえ、それはいつでも可能です。 モジュールを交換するだけで、新しい世代の製品を導入することができます。 もう一つの利点は、アプリケーションの長期的な可用性です。 数年にわたる組込みプロセッサーの製品ライフサイクルが終了した後も、後継プロセッサーを搭載したモジュールが用意されており、シームレスなレトロフィットが可能です。
オープンスタンダードは必須
高いスケーラビリティは標準化によってのみ確保することができます。 コンピューター・オン・モジュールは、オープンスタンダードを活用することでこれを実現します。 オープンスタンダードは、モジュールのフットプリントやコネクタの種類と数、キャリアボードにルーティングされる信号、最大消費電力といった仕様を定義します。
COMにおけるオープンスタンダードのメリットは計り知れません。 標準化は、将来にわたって同じインターフェースを持つモジュールの可用性を保証するため、設計の安全性を最大限に高めます。 また、設計者はセカンドソース戦略によって、単一のベンダーに依存する必要がなくなります。 これにより、サプライチェーンが混乱した場合でも他のベンダーにより補完できるため、設計の安全性と可用性の両方が向上します。
| PICMG | SGET |
|---|---|
|
COM Express COM-HPC |
SMARC Qseven |
標準化によって、ヒートスプレッダーやキャリアボードからケーブルセット、ハウジングに至るまで、市販のアクセサリーの幅広いエコシステムが利用可能になります。 これにより、サードパーティからの部品購入が容易になり、NREコストを最小限に抑えることができます。 さらに、フォームファクター開発に携わる多くの設計者コミュニティが、継続的な規格の改善を保証します。 ベンダーに依存しないコンピューターモジュールの最も重要な標準規格は、PCI Industrial Computer Manufacturers Group(PICMG)のCOM-HPCとCOM Express、およびStandardization Group for Embedded Technologies e. V.(SGET)のSMARCとQsevenです。
標準化された冷却
これらの規格は、モジュールの定義だけにとどまりません。 モジュールとシステムの冷却ソリューション間の熱インターフェースとして機能する、ヒートスプレッダーも対象としています。 すべての発熱部品は、このヒートスプレッダーに熱を伝導することで、ホットスポットの発生を回避します。 さらに、規格では適合性を確保するために、全体の高さも定義しています。 ヒートスプレッダーは、モジュール上のCPUや部品の高さのばらつきを均一化します。 その結果、ケージ上部からヒートスプレッダー上部までの全体の高さは、特定の規格内で常に一定になります。 これにより、パッシブ放熱のためにシステムハウジングに直接取り付けられた場合でも、モジュールの互換性が確保されます。
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#05: キャリアボードによるカスタマイズの簡素化
前述のとおり、コンピューター・オン・モジュール(COM)は標準規格に準拠することで最大の強みを発揮します。 しかし、COMを使った設計ではどのようにカスタマイズするのでしょうか? また、市販のマザーボードやシングル・ボード・コンピューター(SBC)と比べて何が違うのでしょうか?
COMを利用する場合、キャリアボード上でカスタマイズをおこないます。 キャリアボードのカスタム設計は、フルカスタムボードの設計よりもはるかに容易でありながら、同等のメリットが得られます。 標準的なマザーボードと比較して、キャリアボードはフットプリントとインターフェースの柔軟性に優れています。 フットプリントは、四角形や円形、あるいは完全に非対称にすることもできます。 これにより、PCBをシステムに合わせてカスタマイズするための最適な条件が整い、冷却の最適化、より堅牢な取り付け、I/Oを必要な場所に正確に配置するなど、多くのメリットが得られます。
これにより、内部の複雑なケーブル配線が不要になり、信頼性とシステム設計を改善します。 また、アプリケーション固有のペリフェラル用コントローラーもキャリア上に容易に実装できます。 従来の拡張ボードは機械的ストレスを受けやすいため、システムの信頼性を低下させ、BOMとコストを増加させる可能性がありましたが、キャリアボードを使うことによりこの問題を解消することができます。 このように、エンジニアはカスタマイズに集中することができ、設計プロセスを簡素化し加速することができます。
インターフェースが少ないほどメリットが増える
従来のシングル・ボード・コンピューター(SBC)やマザーボードとは異なり、COM と一緒に使うキャリアボードはアプリケーションに必要なものだけをインテグレーションします。 これにより、不要なコンポーネントが含まれなくなり、コスト削減につながります。 また、インターフェースは侵入やハッキングの脅威となるため、不要なインターフェースを無くすことでセキュリティ強化にも役立ちます。 例えば、アプリケーションでは外部USBポートが不要でも、マザーボードには標準装備されています。 これらのポートはデータ盗難やマルウェアの侵入口となりかねません。
関連する作業の複雑さを軽減
COMを利用した場合、フルカスタム設計と比較してエンジニアリングと設計の労力が削減されるだけでなく、その他の関連する作業も容易になります:
・ 評価と検証が必要なコンポーネントは、モジュールおよび評価用キャリアボードに含まれていないものに限定されます。 その他のコンポーネントはすべて、ボードベンダーによってあらかじめ検証されています。
・ 機器メーカーは、コンピューター・オン・モジュールの既存のドキュメントを活用することができ、評価用キャリアボードのドキュメントを多少変更するだけで、独自のキャリアボードのドキュメントを作成することができます。 つまり、このシステム コンポーネントのドキュメント作成作業の少なくとも 60%はすでに完了しているため、エンジニアはこの煩わしい作業から解放されます。
・ 必要な試験と認証は、アプリケーション固有のコンポーネントに限定されるため、システム全体の認証が簡素化されます。
キャリア デザインガイド
PICMGとSGETの両標準化団体は、機器メーカーがアプリケーション固有のキャリアボードを設計するために必要なベストプラクティスを、キャリアボード開発のための検証済みデザインガイドとして提供しています。 これらのキャリアボード デザインガイドは、組込みコンピューティング エンジニアにとって重要な基礎となる教材であり、その普及によって先進的な標準化が実現しており、ほとんどのカスタム キャリアボードは、これらのガイドに記載されているベストプラクティスに沿って設計されています。 多くのベンダーが評価用キャリアボードの設計資料を適切なファイルでカスタマーに提供しているため、エンジニアは既存のキャリアボード レイアウトを再利用することで、大幅な効率向上を実現することができます。 組込みシステムおよびエッジシステムのエンジニアは、ますます短い設計サイクルに対応しなければならないため、これらのキャリアボード デザインガイドは、高品質な設計をより早く市場に投入するのに非常に役立ちます。
COM-HPC および COM Express のキャリア デザインガイドは、以下の PICMG ウェブサイトでご覧いただけます。
https://www.picmg.org/resources/design-guides/
SMARCモジュールのキャリア デザインガイドは、以下の SGET ウェブサイトでご覧いただけます。
https://sget.org/standards/smarc/
トレーニングとサポート
コンピューター・オン・モジュール(COM)ベンダーは、自社モジュールのために最高のサービスとサポートを提供するよう努めており、カスタマーはオンライン チュートリアルやキャリアボード設計トレーニングからインテグレーション サービスまで、幅広いサービスを利用することができます。 コンガテックは、組込みコンピューティング テクノロジーの活用をさらに簡素化するために、OEMメーカー向けのパーソナルサービスを導入して、プレミアムなサポートを提供しています。 世界中のOEMカスタマーは、一つ窓口で設計に関するあらゆる質問の回答を得ることができます。 事務的なホットラインで待たされたり、担当者が頻繁に変わる状況で話したりする必要はありません。 コンガテックのOEMカスタマー向けプレミアムサービスは、エンジニアにとってシンプルで分かりやすく快適で、組込みコンピューティング市場ではユニークなサービスであり、追加費用なしで世界中で利用可能です。 標準マザーボードのベンダーはこのようなサービスを提供しているでしょうか? いいえ! では、フルカスタム設計の開発者は、設計上の課題に対する質の高いサポートを得るために誰に連絡すればよいのでしょうか? クラス最高のサービスとサポートを提供するのは、おそらくコンピューター・オン・モジュール(COM)ベンダーでしょう。
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コンピューター・オン・モジュール(COM)導入のためのチェックリスト コンピューター・オン・モジュール(COM)は、アプリケーションが以下の要件のうち1つでも必要な場合に適しています。 □ アプリケーション固有のI/O □ カスタムの形状とサイズ □ 高いスケーラビリティ □ 長期間の供給性 □ アップグレードの容易性 □ 高い設計セキュリティ □ 迅速な市場投入 □ 開発コストの最適化 □ 高い設計アジリティ □ 既存設計の高い再利用性 以下のいずれかの課題に直面した場合は、COM ベンダーに相談する必要があります。 □ 標準モジュール、あるいはプロセッサーに依存しない COM-HPC 規格でも提供されていないプロセッシング ユニットが必要な場合 □ COM で規定されている高さよりも低いことが要求される場合 □ 大量に生産する場合 しかし、そのような場合でも COM のアプローチは有用で、多くの場合ベンダーが支援してくれるでしょう。 例えば、プロジェクトベースで、必要なプロセッシング ユニットを搭載した専用モジュール ソリューションを設計するといったことが挙げられます。 これは、プロセッサーに依存しない COM-HPC規格によって実現することができます。 あとの2つの要求については、COM とキャリアを融合することで対応することができます。 この場合、経済的なスイートスポットを見つけるために、必要な COM とキャリアを組み合わせて一体化したシングルボード ソリューションにします。 スイートスポットを見つける 損益分岐点の計算は、研究開発費や将来のアップグレードの費用も考慮する必要があるため複雑です。 コンガテックはこれらの計算で OEMメーカーを支援できるだけでなく、フルカスタムのボードのための組込み設計や製造サービスも提供することができます。 |
設置済み機器のための労力を削減
機器のネット接続が増えるにつれ、組込みシステムは OS やアプリケーションの設定を固定したまま導入することはもはや不可能です。 フルカスタム設計の場合、システム内のすべてのコンポーネントのセキュリティ アップデート管理は機器メーカーの負担となります。 コンピューター・オン・モジュール(COM)を利用することで、機器メーカーはコンピューティングコアとその標準BIOS、ファームウェア、ドライバの定期的なアップデートを提供するモジュールベンダーという強力なパートナーを得ることができます。
COM規格 - すべてのCOMが同じではない
COM は統一された規格で、ほとんどあらゆる設計に採用できるものですが、ただひとつの万能な COM規格というものは存在しません。
現在、2つの世界的な標準化団体から、最先端の標準規格が4種類リリースされています:
1. PCI Industrial Computer Manufacturers Group(PICMG)が策定した、パフォーマンス重視の COM-HPC および COM Express 規格
2. Standardization Group for Embedded Technologies e. V.(SGET)が策定した、低消費電力に最適化された SMARCモジュールおよび Qseven 規格
COM-HPC、COM Express、SMARC モジュール、および Qseven 規格で定義されているすべての利用可能なフォーム ファクター
現在の規格
| COM-HPC | COM Express | SMARC | Qseven(注1) | |
|---|---|---|---|---|
| 低消費電力クラス | Yes | Yes | Yes | Yes |
| パフォーマンスクラス | Yes | Yes | - | - |
| サーバークラス | Yes | Yes | - | - |
| CPUサポート | ||||
| x86 | Yes | Yes | Yes | Yes |
| Arm | Yes | - | Yes | Yes |
| 他(FPGA, GPGPU など) | Yes | - | - | - |
| スケーラビリティ | ||||
| パフォーマンス | +++ | ++ | + | - |
| フットプリント | +++ | ++ | + | + |
| I/O | ||||
| レンジと数 | +++ | + | ++ | - |
| バンド幅 | +++ | + | + | - | 注1)Qseven は現在も積極的にサポートされていますが、開発者は新しいスモール フォームファクター(SFF)のアプリケーションを Qseven をベースに構築すべきではありません。 COM-HPC Mini と SMARCモジュールという、より多くのメリットを提供する非常に優れた2つの新しい規格があります。 したがって、本稿では Qseven についての詳細には触れません。 |
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#06: COM-HPC - ゲームチェンジャー
COM-HPC は、すべてのCOM規格の中で最も新しい規格で、2021年に正式にリリースされました。 COM-HPC は、既存の標準規格では対応できない、すべての新しい、あるいは将来のエッジサーバーや組込みサーバーアプリケーション向けに特別に設計されており、向上し続けるパフォーマンスと帯域幅へのニーズに対応するためのものです。 COM-HPC は COM Express の上位に位置付けられていますが、COM Express を置き換えるものではなく、コンピューター・オン・モジュール(COM)を使ったソリューションの可能性を拡大するものです。
COM-HPC コンピューター・オン・モジュールには、3種類のアプリケーションクラス(Mini、Client、Server)と6種類のサイズ(Mini、Size A、B、C、D、E)があります。 そのため、COM-HPC は最もスケーラブルなコンピューター・オン・モジュール仕様となっており、超小型の設計からエッジサーバーまで、幅広いアプリケーションをカバーします。
すべての COM-HPC モジュールは、同じハイパフォーマンスの 400ピン コネクタを使用しています。 COM HPC Client モジュールと Server モジュールは 2つのコネクタを使用し、合計 800ピンが使用可能です。 COM-HPC Mini は、400ピンのコネクタを 1つだけ使用します。 このコネクタシステムは、PCIe Gen 5に適した最大 56 GT/sのバイナリー シグナリング レート(NRZ)に対応し、さらに PCIe Gen 6に適した最大 112 GT/sのデータレートを実現する 4レベルパルス振幅変調(PAM-4)もサポートしています。 このコネクタシステムは、10 mm または5 mm のスタック高さに対応しています。
COM-HPC モジュールはプロセッサーに依存しません。 x86プロセッサーや Armプロセッサーに加え、GPGPU や ASIC、FPGA などのコンピューティング ユニットもホストすることができます。 COM-HPC のもう一つのユニークな特徴は、マスター/スレーブ機能です。 これにより、異なる COM-HPC モジュールや異なるフットプリントのモジュールを 1つのキャリアボード上に組み合わせて実装することができます。 さらに、COM-HPC はシステムの電源がオフの状態でも容易にリモート管理できるように、プラットフォーム・マネージメント・インターフェース(PMI)規格を実装しています。 これは、一般的なインテリジェント・プラットフォーム・マネージメント・インターフェース(IPMI)テクノロジーの簡素化された機能セットを利用しています。
PICMG の COM-HPC ページ、
www.picmg.org/openstandards/com-hpc
では、以下の資料を見ることができます:
・ COM-HPC Module Base Specification Revision 1.2
・ COM-HPC Module Base Preview specification
・ Carrier Design Guide
・ Embedded EEPROM specification for COM-HPC
・ Platform Management Interface specification for COM-HPC
COM-HPC Mini
小さなフォームファクターで最高のパフォーマンス
2023年10月に COM-HPC 1.2 規格が承認されたことに伴い、PICMGは正式に、COM-HPC Mini フォームファクターをリリースしました。 これにより、これまでサイズの制約があり対応できなかった極めてコンパクトなアプリケーションまで、COM-HPC の利用範囲が拡張されました。
サイズとフォームファクター
COM HPC Mini のフットプリントは、わずか 95 mm × 70 mm であり、COM-HPC Client で最も小さなフットプリントの Size A よりもはるかに小型です。 キャリアボードの上面から COM-HPC Mini モジュールの底面までの高さは、使用されるコネクタによって、5 mm または 10 mm になります。
標準化された冷却ソリューションと組み合わせると、全体の高さは 15 mmまたは 20 mmになります。 COM-HPC Mini モジュールは、規格で規定されているとおりハンダ付けメモリーを使用する必要があります。
コネクタとインターフェース
COM-HPC Client モジュールや Server モジュールが 2つのコネクタを使用するのに対し、COM-HPC Mini ではコネクタを 1つだけ使用します。 さらに、ピン配置も変更され、機能セットが最適化されています。 そのため、COM-HPC Mini は 400本の信号ピンを介して、フル機能の USB 4.0 や Thunderbolt、PCIe Gen 4/5、10Gbit/s イーサネットなど、最新の高帯域幅インターフェースをフルに活用することができます。
COM-HPC Mini 規格の最大発熱量は、COM-HPC Client と比較して低減されています。 しかし、最大 76ワットの消費電力は、パフォーマンス重視のプロセッサーに十分な余裕を提供します。 これにより、COM-HPC Mini は、最新のマルチコア プロセッサー テクノロジーによって、小型フォームファクター(SFF)設計でありながら、かつてないレベルのパフォーマンスを実現することができます。
Mini モジュールは、8~20 ボルトというワイドレンジの入力電源電圧で動作します。
1 DDIまたはUSB 3.x としても使用可能
2 USB4およびUSB 3.2にも必要
3 PCIeレーンの代替
4 フラットフォイル コネクタ ×2
COM-HPC Client
次世代エッジコンピューター設計向けの比類ない機能とパフォーマンス
COM-HPC Client モジュールは、グラフィックスを搭載したハイパフォーマンスの組込みシステム向けに設計されています。 COM-HPC Client モジュールは、超ハイパフォーマンス設計を実現するために、他の Client モジュールや Server モジュールと組み合わせて、専用 CPU や GPGPU、ASIC、FPGA などのアクセラレーターを搭載した、マルチモジュール システムにすることもできます。
サイズとフォームファクター
PICMGは COM-HPC Client モジュールについて、3種類のサイズを規定していて、Size A は 120 mm × 95 mm、Size B は 120 mm × 120 mm、そして非常に高性能なプロセッサー向けの Size C は 120 mm × 160 mmです。 COM-HPC Mini と同様に、Client モジュールもキャリアボードの上面からモジュールの底面までの高さは、使用されるコネクタによって、5 mm または 10 mm になります。
どちらの高さでも、ヒートスプレッダーの実装によってさらに 15 mmの高さが追加されます。 この高さは COM-HPC Client に、よりパワフルなソケットタイプのプロセッサーを搭載するために必要になりま。 そのため、COM-HPC Client モジュールの全体の高さは、ヒートスプレッダーを含めて 20 mmまたは 25 mm になります。
COM-HPC Client モジュールは、仕様で規定されているように、最大 3つの SDRAMソケットまたはハンダ付けメモリーを実装することができます。
コネクタとインターフェース
COM-HPC Client は、Server モジュールと同様に、キャリアボードとの接続に 400本の信号ピンを持つコネクタを 2つ使用します。 ただし、コネクタ間の距離は異なります。 これにより、電気的に互換性のない Client モジュールと Server モジュールを誤って間違ったキャリアボードに実装することを防ぎモジュールを保護します。 COM HPC Client は合計 800本のピンにより、より多くの電源レーンと大幅に多くのI/Oを利用することができます。
COM-HPC Client は、49本の PCIeレーンによって COM-HPC Mini の 3倍の帯域幅を持っており、4つのディスプレイ インターフェースをサポートしています。 また、Client モジュールは 2つのMIPI CSIカメラ入力も備えています。 ただし、Mini とは異なり、Client モジュールの信号レーンはコネクタを介して直接キャリアボードに接続されます。 COM-HPC Client モジュールは最大 4つの SO-DIMM ソケットを搭載でき、現在は最大 128 GBの RAM を搭載可能です。
Client モジュールは、12ボルト電源、または 8~20 ボルトのワイドレンジ入力電源で動作します。 COM-HPC Client モジュールの最大消費電力は、最小の DC入力電圧 8 ボルトで 251 ワットに達します。
COM-HPC Server
産業用エッジにデータセンターグレードのパフォーマンス
COM-HPC Server は、パワフルなエッジサーバー向けにゼロから設計された初の標準規格です。 COM-HPC Server により、エッジサーバーは温度制約の厳しい空調完備のサーバールームから解放されます。 Server モジュールは、他のCOM-HPC モジュールと組み合わせて、1つのマルチモジュール システムとして使用することができます。
サイズとフォームファクター
COM-HPC Server 規格では、Size D(160 mm × 160 mm)と Size E(200 mm × 160 mm)の2種類のフットプリントが規定されています。 これらの寸法は、現在および将来登場する、膨大なコア数を持つサーバープロセッサーを搭載するのに十分な余裕を提供します。
COM-HPC Server モジュールも Client と同様に、キャリアボードの上面からモジュールの底面までの高さは、使用されるコネクタによって、5 mm または 10 mm になります。
どちらの高さでも、ヒートスプレッダーの実装によってさらに 18 mm 高くなります。 COM-HPC Client よりも 3 mm 高くなっているのは、より高性能でソケットタイプのサーバープロセッサーをサポートするためです。 そのため、COM-HPC Server モジュールの全体の高さは、ヒートスプレッダーを含めて 23 mm または 28 mm になります。
COM-HPC Server モジュールは、Size D で最大 4つの SDRAM ソケット、Size E で最大 8つの SDRAM ソケットを実装することができ、最高のメモリー容量と最速のデータ転送速度を実現します。
コネクタとインターフェース
COM-HPC Server は、Client モジュールと同様に、キャリアボードとの接続に 400本の信号ピンを持つコネクタを 2つ使用します。 ただし、コネクタ間の距離は異なります。 これにより、電気的に互換性のない Client モジュールと Server モジュールを誤って間違ったキャリアボードに実装することを防ぎモジュールを保護します。
COM-HPC Server モジュールは 800本のピンにより、現在利用可能なコンピューター・オン・モジュールの中で最大の PCIeレーン数とネットワーク帯域幅を提供します。 COM-HPC Server は、Client のグラフィック インターフェースを無くして、より多く、そしてよりハイパフォーマンスなネットワーク インターフェースと PCIeレーンを実装しています。 これらは、システム間通信の高速化のほか、膨大な量の生データの処理や GPGPU、ASIC、FPGA などの追加のコンピューティング アクセラレーターの接続や高速NVMe SSD クラスターへの情報保存に不可欠です。
最大 8つのイーサネット インターフェースは 25GBASE-KR として設計されています。 これにより、設計者は希望の PHY を選択し、キャリアボードに実装することができます。 また、データ伝送に銅線ケーブルを使用するか、光ファイバーケーブルを使用するかを自由に決めることができます。 さらに柔軟性を高めるために、PHY は交換可能な SFP+ モジュールを実装することができるため、現場での設置まで、銅線ケーブルと光ファイバーケーブルのどちらを使用するか、決定を遅らせることができます。
IEEE 1588 に準拠するため、COM-HPC Server の 25GBASE-KR インターフェースの機能セットには、インターフェースが入力として動作するか出力として動作するかを指定するソフトウェア定義ピンも含まれています。 このピンは対応するイーサネット コントローラーによって制御されます。 これにより、ハイパフォーマンス リアルタイム アプリケーション向けに IEEE 1588 に準拠したハードウェアベースのタイミングプロトコルを実装することができます。
Client モジュールや Mini モジュールと違い、Server モジュールは固定の 12 ボルト電源で動作します。 COM-HPC Server モジュールの最大消費電力は 358 ワットです。
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#07: COM Express
COM Express は、PICMG によって策定された、ベンダーに依存しない最初の COM 規格です。 業界団体が主導していた ETX モジュールの後継として、2005年に正式にリリースされました。 2000年代初頭、プロセッサーやチップセットが ISA をサポートしなくなり、新しい PCI Express バスが広く導入されたことが COM Express の基盤を築き、初期のバージョンでは PCIバスもサポートしていました。 COM Express は導入以来、多くの改良が重ねられ、最新の最先端テクノロジーを採用してきました。 例えば、高帯域幅ネットワーク向けに Type 7 サーバー・オン・モジュールのピン配置の導入などが挙げられます。
COM Express コンピューター・オン・モジュールには、3種類のアプリケーションクラスがあり、それぞれピン配置が規定されています。 超小型低消費電力アプリケーション向けの Type 10、グラフィックス機能を備えたクライアント設計向けの Type 6、そしてヘッドレスサーバー設計向けの Type 7 です。 COM-HPC と同様に、COM Express も優れたスケーラビリティを提供します。
すべての COM Express モジュールは、220ピンのコネクタを使用します。 COM Express Type 6 および Type 7 モジュールは、コネクタを 2つ使用し合計 440ピンになります。 Type 10 ピン配置の COM Express Mini は、220ピンのコネクタを 1つだけ使用します。
COM Express モジュールは COM-HPC や SMARC とは異なり、x86テクノロジーのみに最適化されています。 COM Express は、コンピューター・オン・モジュールが長期的にメリットをもたらすことを示す最良の例です。 2005年に開発された COM Express は、現在も最新のプロセッサーとインターフェース テクノロジーを搭載し、パワフルな組込み設計の優れた基盤として利用されています。
PICMG の COM Expressページ、
www.picmg.org/openstandards/com-express
では、以下の資料を見ることができます:
・ COM Express Module Base Specification Rev 3.1
・ Embedded EEPROM specification for COM Express
COM Express Type 10(Mini)
PICMG で最小のコンピューター・オン・モジュール規格
COM Express Type 10 のピン配置は、COM Express Mini フォームファクターに直接紐づいています。 省電力 x86テクノロジーに基づく小型フォームファクター(SFF)設計を可能にするために特別に開発されました。 COM Express Type 10 のピン配置と Mini フォームファクターは2012年に導入されました。
サイズとフォームファクター
COM Express Mini は、PICMG規格で規定される最小のコンピューター・オン・モジュール(COM)で、フットプリントはわずか 84 mm × 55 mm です。 ハイレベルの組込みとパワフルなグラフィックス性能に加え、バッテリーによる長時間の駆動を必要とする、極めて小型のモバイル アプリケーションに最適です。 設計者は、モジュール底面からキャリアボード上面までのスタックの高さを 5 mm と 8 mm から選択できます。 標準化された冷却ソリューションと組み合わせることで、COM Express Mini の設計は、全体の高さを 18 mm または 23 mm に抑えることができます。 COM Express Mini モジュールは、PCB上のスペースを節約するために、ハンダ付けのメモリーを使用します。
コネクタとインターフェース
COM Express Mini は、他のフットプリントと同じ実績のあるコネクタを使用します。 ただし、Type 10 ではコネクタは 1つだけで、スペースが限られたアプリケーションで、必要なすべてのインターフェースを搭載できるように、ピン配置は最適化されています。 MIPI CSI カメラは、モジュール上の最大 2つの専用コネクタを介して接続することができます。
COM Express Type 6 モジュールと比較すると、Mini の仕様は同等のインターフェースを提供していますが、その数が少なくなっているだけです。 COM Express Mini モジュールは、フットプリントの小型化に伴い、合計 68 ワットという低消費電力になっています。 それでも、ほとんどの設計で求められる性能をはるかに上回る余裕を持っています。 Type 10 COM Express Mini モジュールに独特なのは、オプションで 4.75~20 ボルトというワイドレンジの電源入力を利用できることです。 これにより、バッテリー駆動のデバイスや車載アプリケーションへのインテグレーションが容易になります。 通常の動作電圧は 12 ボルトです。
COM Express Type 6
最も多く採用されている多目的規格
COM Express Type 6 モジュールは、多目的の組込みアプリケーションを幅広くカバーします。 豊富なインターフェースにより、パワフルな PLC や HMI、製造現場システム、SCADA ワークステーションなどの構築に必要なあらゆる機能を提供します。 さらに、ハイエンドのデジタルサイネージ システムや複雑なキオスクシステム、自律移動ロボットなどのアプリケーションにも適しています。
サイズとフォームファクター
COM Express Type 6 モジュールについて、PICMGは 3種類のサイズを規定しており、それらは Extended(155 mm × 110 mm)、Basic(125 mm × 95 mm)、Compact(95 mm × 95 mm)です。 最も一般的なフォームファクターは Compact と Basic で、Extended モジュールは通常、最もハイパフォーマンスでソケットタイプのプロセッサーを搭載しています。 COM Express Mini と同様に、Compact、Basic、Extended モジュールのスタック高は、キャリアボード上面からモジュール底面まで 5 mm または 10 mm です。 どちらの高さでも、ヒートスプレッダーの実装によってさらに 13 mm 高くなります。
COM Express Basic および Compact モジュールは、通常、1つまたは 2つのメモリー用 SO-DIMM ソケットをスタックして搭載します。 堅牢バージョンでは、ハンダ付けされたメモリーや、さらに大容量のメモリーを複数組み合わせて搭載することも可能です。 大型の Extended モジュールでは、より高帯域幅のフルサイズ DIM モジュールを搭載することもできます。
コネクタとインターフェース
COM Express Type 6 は、Type 7 モジュールと同様に、キャリアボードとの接続用にそれぞれ 220本の信号ピンを持つ 2つのコネクタを使用します。 Type 6 モジュールと Type 7 モジュールは電気的に互換性がありませんが、モジュールを間違ったキャリアに接続した場合でも、モジュールは損傷しないようになっています。
合計 440ピンにより、COM Express Type 6 モジュールは、Mini モジュールよりも多くの電源レーンと大幅に多くの I/O を使用することができます。
24レーンの PCIeを備えた Type 6 モジュールは、COM Express Mini の 6倍の帯域幅を持ち、ディスプレイ インターフェースは 1つではなく 4つあります。 Mini と同様に、モジュール上の専用コネクタを介して 2台の MIPI CSIカメラを接続できます。 COM Express Compact および Basic モジュールでは、通常で最大 2つの SO-DIMM ソケットを搭載し、堅牢な設計用ではハンダ付けメモリーが搭載できます。
COM Express Compact および Basic モジュールは 12 ボルト電源で動作します。 これらのフットプリントの最大消費電力は 137 ワットです。
COM Express Type 7
堅牢なエッジサーバーのエントリーポイント
COM Express Type 7 サーバー・オン・モジュールは、2017年に COM.0 仕様に追加されました。 これらのモジュールにより、COM Express の対応範囲が、IoT やインダストリー 4.0 などの過酷なエッジに導入される、モジュラー エッジサーバー設計にまで拡張されました。
サイズとフォームファクター
COM Express Type 7 モジュールは通常、Basic(125 mm × 95 mm)フットプリントです。 この寸法は、効果的な放熱のために広い面積を必要とする、一般的に大型の組込みサーバープロセッサーを搭載するのに十分なスペースを提供します。
COM Express Type 7 サーバー・オン・モジュールも、キャリアボード上面からモジュール底面までのスタック高は 5 mm または 10 mm ですが、ヒートスプレッダーを含む全体の高さは 18 mm または 23 mm です。 COM Express Type 7 サーバー・オン・モジュールは通常、メモリー用の 2つの SO-DIMM ソケットをスタックして実装しています。 Type 7 でも、Extended フォームファクターが使用されることはほとんどなく、COM Express の規定電力範囲内に収めるために、今日の CPU では広いスペースは必要がないからです。
コネクタとインターフェース
COM Express Type 7 は、Type 6 モジュールと同じコネクタを使用します。 ただし、サポートされるインターフェースは、今日のエッジサーバー設計における高帯域幅の需要に合わせて最適化されています。 Type 6 と比較して、Type 7 サーバー・オン・モジュールでは、グラフィックスやサウンド、カメラインターフェースをすべて無くし、より多くの高帯域幅インターフェースを搭載しています。 主な変更点は、PCIe レーンが 8つ追加され、合計 32レーンになったことです。 これにより、より多くのストレージや GPGPU などのコンピューティング アクセラレーターを接続することができます。 さらに、Type 7 は、サイドバンド信号を備えた最大 4× 10Gbイーサネットをサポートします。 また、組込みサーバーテクノロジーの需要に対応するため、COM Express Type 7 ではインテリジェント・プラットフォーム・マネージメント・バス(IPMB)インターフェース用のピンを確保しています。
COM-HPC Server と同様に、COM Express Type 7 の10GbEインターフェースは、10GBASE-KR シングル バックプレーン レーンとして設計されています(IEEE 802.3/49 参照)。 PHY はキャリアボード上に実装されるため、設計者はデータ伝送に銅線を使用するか、光ファイバーを使用するかを自由に決めることができます。 さらに柔軟性を高めるために、PHY は交換可能な SFP+ モジュールを実装することができるため、現場での設置まで、銅線ケーブルと光ファイバーケーブルのどちらを使用するか、決定を遅らせることができます。
IEEE 1588 に準拠するため、COM Express 10GBASE-KRインターフェースの機能セットには、4つのインターフェースそれぞれにソフトウェア定義のピンが含まれています。 この物理ピンは入力または出力として設定でき、対応するイーサネット コントローラーによって制御されます。 これにより、ハイパフォーマンス リアルタイム アプリケーション向けに IEEE 1588 に準拠したハードウェアベースのタイミングプロトコルを実装することができます。
Type 6 モジュールと同様に、Type 7 サーバー・オン・モジュールも 12 ボルト電源で動作します。 これらのフットプリントの最大消費電力は 137 ワットです。
次章へつづく(次回更新にご期待ください!)
待てない方は
英語版(Computer-on-Modules - the Compendium)
をどうぞ!
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コンガテックについて
コンガテック(congatec)は、標準フォームファクターの COM-HPC、COM Express、Qseven、SMARC などの産業用コンピューターモジュール、およびシングル・ボード・コンピューター(SBC)の設計開発・製造・販売をおこなうドイツに本社を置くメーカーです。これらの製品は、堅牢で長期供給が可能で、産業オートメーション、医療、エンターテインメント、輸送、テレコミュニケーション、試験と計測、POS など、さまざまな産業分野で使用することができます。製品には独自の拡張BIOS機能と、包括的なドライバーやボード・サポート・パッケージ(BSP)が含まれています。ニーズに合わせて製品のカスタマイズなどもおこなっています。 詳細については、コンガテックのウェブサイト https://www.congatec.com/jp/ をご覧ください。
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