コンガテック、x86 コンピューター・オン・モジュールにハイパーバイザーをインテグレートすることでシステムの統合を簡素化
組込み、およびエッジ コンピューティング テクノロジーのリーディング ベンダーであるコンガテック(congatec)は、すべての新しいx86ベースのコンピューター・オン・モジュール(COM)に、ハイパーバイザーを搭載しています。このハイパーバイザーは、コンガテックのx86 COMの付加機能として容易に利用できます。今後、ハイパーバイザーはファームウェアに実装され、すべてのコンガテック x86 COMに標準搭載されるため、システム統合の障壁が低くなります。コンガテックは、システム統合のためのリアルタイム仮想化を簡素化することでシステム数を減らしてコストを抑制し、サイズ、重量、消費電力(SWaP: Size, Weight and Power)の削減も容易にします。
「ハイパーバイザーを直接組み込むことで、システムの統合が大幅に容易になります。リアルタイム オペレーティング システムを含む複数のオペレーティング システムを同時に実行し、それらをすべて最大効率で実行できることは、装置メーカーにとって大きな差別化要因となるでしょう」と、コンガテックのソリューション マネージメント マネージャーのアンドレアス・ベルグバウアー(Andreas Bergbauer)は述べています。「コンガテックのモジュールは、競合するどのソリューションよりも短期間でアプリケーションに導入できるようになるため、装置メーカーはNREを削減できると同時に、より早く市場に投入することができます。モジュールに搭載されたハイパーバイザーを利用することで、これまでになく簡単にシステム統合の利点を活用できます。」
OS(およびアプリケーション)の割り当てを、複数のコアに対して最適化することで、システム数を1つに減らしても、より多くの機能を提供することができます。さらに、マルチコア設計のシステム リソースを最大限に活用できるため効率が向上し、エネルギー消費量が削減されます。これにより、装置メーカーは単一の統合システムで効率的により多くの機能を提供できるようになります。必要なハードウェアやケーブル配線の量を減らし、システムのサイズ、重量、消費電力(SWaP)を最小限に抑えることにより、コストが削減されます。さらに、リアルタイムと非リアルタイムのクリティカルなアプリケーションを単一のx86コンピューター・オン・モジュール上で並列に実行できます。
ハイパーバイザーを使用することで1つのCOM上で複数のオペレーティングシステム(OS)を同時に実行することができます。すべてのOSは、専用の1つあるいは複数のコアとI/O(PCIe、イーサネット、USBなど)で実行するように割り当てられているため、各OSは他のOSから完全に独立して実行することができます。いずれのOSのブートやサスペンドも、他のOSには影響を与えません。モジュールのリアルタイム動作がすでに検証されているハイパーバイザーにより、装置メーカーはリアルタイム アプリケーションをサポートする実証済みのソフトウェアとハードウェアのパッケージを入手することができます。
オプションのアドオンとして、ハイパーバイザーは、コンテナと仮想マシン(VM)によるネストされた仮想化もサポートします。ネストされた仮想化とは、VMを物理ハードウェアで実行するのではなく、ハイパーバイザー上で実行する技術で、完全仮想化による自由が提供されます。たとえば、コンテナ(または他の仮想化ソリューション)をVM内で実行するというように、個々のワークロードを相互に分離して、信頼性を高めることができます。
各ファンクションが仮想マシン間で分離されている場合、これらの仮想マシン間での連携について高い柔軟性が保たれます。
ハイパーバイザーでは、以下のオペレーティング システムがサポートされています。
● Microsoft Windows 10 および 11
● Debian
● Ubuntu
● VxWorks
● Xenomai
● TenAsys Intime distributed RTOS
● QNX Neutrino
● Real-Time Linux
他のオペレーティング システムのサポートについては、リクエストに応じていつでも追加することができます。同時に異なるオペレーティング システムを異なる実行モードで動作させることができ、SMPとシングルCPU、あるいは32ビットと64ビットなど、任意の組み合わせが可能です。
コンガテックのハイパーバイザー テクノロジーの詳細については、以下のサイトをご覧ください。
https://www.congatec.com/jp/technologies/real-time-hypervisor/
2024年4月9日から11日まで開催されるEmbedded Worldにて、この製品やほかのイノベーションをご覧いただけます。Hall 3、Stand 241のコンガテック ブースにぜひお越しください。
https://www.congatec.com/jp/congatec/events/congatec-at-embedded-world-2024/
